無謀な挑戦者
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ジンは勇者をも超える最強の存在ーーというのは今日、魔族であっても人類であっても疑う余地のない、それこそ太陽が東から昇って西へ沈むレベルの常識であった。
とはいえ、世の中にはおよそ跳ねっ返りがいる。右を向け、と言われて左を向いてみたり、たとえば地球温暖化が進んでいるといわれているなか『地球温暖化は科学者たちの嘘だ』などと言ってみたり。
今回は、そんな跳ねっ返りのお話である。その名前は、レナ・ベルナール。ボードレール王国の騎士である。フローラに護衛として仕え、剣の腕は王国一との呼び声高い。
レナは、勇者を除く個人としては最大の戦力であり、そんな人材を遊ばせておく理由はない。魔界への侵攻に際して、教会から直々に参戦を求められていた。王国よりも強大な権力を持つのが教会である。それに一介の騎士が逆らえるはずもなく、レナは渋々ながら魔界侵攻軍に加わった。
しかし、その戦いで人類軍は壊滅的な損害を被った。彼女も乗っていた船が沈められ、海へと投げ出された。幸いなことに岸にたどり着くも、骨を折るなどの重傷を負っていたレナ。動くこともままならず、しばらく静養を余儀なくされた。
傷を癒している間に、人間の生活環境は激変した。なんといっても一番は、魔族との戦争に負けたことだろう。しかも、降伏の証に自らが守るべき姫が魔王のところへ連れ去られてしまった(レナ視点)。魔王許すまじ。必ずや天誅を下さん。復讐に燃えるレナは、ジョルジュ(国王)の制止を振り切って単身、魔界へと乗り込んだのだった。
魔界に降り立った彼女は、
「敵の侵攻をこうも容易く受けるなど笑止!」
と高笑いする。そんな彼女を周囲の人間はーー人間も魔族も関係なくーー珍獣を見るかのような目で見ていた。
そもそも、もはや戦争は終わった。これからは平和な時代。目指すは人間と魔族の社会的分業による持続可能な経済発展である。その『はじめの第一歩』として、彼我の交通の便をよくするのは当然の施策といえた。だが、レナにはそれがわからない。頭の中は未だに戦争をしていたときのままだ。
「まったく、うちの騎士たちも不甲斐ないわね。姫様の奪還に行かないなんて」
魔都へ向かう馬車のなかで、レナは旅への同行を拒否した同僚たちの愚痴を言う。しかし、彼女たちが協力者しないのはジンに敵対することがいかに愚かなことかを理解しているからだ。自分の何倍も強い麗奈を余裕で倒してしまう。そんな相手に、自分たちが束になっても勝てないことは明らかである。
レナは知らないからこそ、フローラを魔王から奪還するなどという命知らずな計画を立てられたのだ。そして、甘い自分の見通しをほどなく後悔することになる。そうなるとはつゆ知らず、レナの乗る馬車はカラカラと街道を魔都へ向けてひた走る……。
「これが魔都ですか……」
馬車が魔都に入ったとき、レナはその巨大さに驚く。中心にある闘技場から、四方八方に道が伸びている。そのうち、最も大きいのが南に伸びる道だ。これは、その先に魔王城があるためである。なお、初代魔王の棺は闘技場の地下、歴代魔王の墓は魔都から少し北へ行った谷にあった。
レナが乗る馬車は西から入り、城門を入ってすぐにあるターミナルで停まる。街の外からやってくる馬車は、城門を潜るとすぐに終着だ。市街地の移動には馬車を乗り換える必要がある。
「暗い」
最初に抱いた印象は、重くて暗いというものだった。たしかにボードレール王国などと比べると、建物が黒い。それは、建材として使われている花崗岩に含まれる白色鉱物が少ないことに起因しているのだが、レナがそんなことを知るはずもなかった。
「このようなところで姫様は……っ!」
拳を固く握りしめるレナ。激情をこうすることで堪えているのだ。その思いがこもった視線を、遠くからでも見える魔王城に向ける。じーっと、視線で穴を開けんとばかりに。
「やあ、騎士さん」
そのとき、声をかけてきた存在がいた。魔界に商売にきている人間かと思ったレナだったが、自分を見て笑っている男を見てその考えを改める。なぜなら、一見すると人間に見える男は、自分たちとは似ても異なる存在ーー人魔種だと気づいたからだ。
(この魔力。人間ではない……)
警戒するレナ。魔力量の多寡で魔族かどうかを見分けるのだが、魔界はあちこちに魔族がいる。強い魔力があちこちから発せられているので、感覚が鈍っていたらしい。精進が足りない、と思いつつも男と話す。
「ワタシに何か用か?」
「いえね、しばらく様子を伺っていたんですが、ずっと立っておられるんで。迷っているのかな、と。お城はあちらですが……」
「そうか。ありがとう」
「やはり、お城にご用がお有りでしたか」
男は安心したように笑う。釣られてレナも笑った。
「なぜワタシに城の場所を教えようと思ったのだ?」
「たまにあなたのような姿をした人間が来ますからね。魔王様に嫁がれたお姫様にお会いするとか。あなたもそうでしょう?」
「あ、ああ。知っていたのだな」
レナは話を合わせたが、もちろん真っ赤な嘘である。しかし、男は人がいいのかなんの疑いも抱かず信じてしまった。罪悪感を覚えるレナ。
「ワタシはやるべきことがある。ではな」
と、仕事を言い訳にその場から離脱した。
(気のいい奴も魔族にはいるのだな……って、いやいや。ワタシは何を考えている! 相手は魔族。敵だぞ!?)
レナの両親と祖父は、三人とも騎士で、魔族との戦争で命を落としていた。ゆえに魔族は憎むべき敵であり、そのような相手と仲良くするなど言語道断。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いのである。
心に葛藤を抱えつつ、レナは魔王城までやってきた。城の前まではたどり着けると思っていたし、実際その通りになっている。問題はここからだ。城に入るのは非常に難しい。警備は厳しく、密かに侵入しようにもノウハウがなかった。八方塞がりである。
(もしかすると……)
しかし、ここでレナは閃いた。これなら城に入り込むことはできるかもしれない。そこで何を思ったか、レナは城門に近づいていく。
「何者だ!?」
もちろん門番に止められる。だがそんなことはわかりきっていることだ。レナは動じず、門番の誰何に答えた。
「ワタシはレナ・ベルナール! ボードレール王国の騎士である! 国王陛下からの書簡を届けに参った!」
まるで本当の使者のように、正面から名乗りを上げる。
「……承知した! 入ってよし!」
その堂々たる態度ゆえか、門番は城へ入ることを許した。レナは、騎士がたまにフローラの元を訪れるという話を思い出し、あたかもその使者のように振る舞ったのだ。咄嗟の判断だったが、効果は覿面。城に入ることに成功する。
(あとは、どれだけ姫様のところへ近づけるかだ)
魔族の兵士に案内されながら、今後の動きを考える。レナに魔王城の構造などわかるはずもない。できれば、直接フローラの許へ案内してほしかった。
「どこへ向かっているのだろうか?」
案内役の兵士に訊ねる。変な場所に連れていかれる前にこの場から逃げ出し、フローラを探すつもりだ。兵士の答えは、
「謁見の間です」
とのこと。
(無理だっ!)
レナは脱兎のごとく逃げ出した。
「ぐわっ!?」
案内役の兵士を昏倒させる。殺さなかったのは、背中から不意打ちをすることへの罪悪感と、魔界にきて感じた魔族に対する親愛ゆえであった。要は、甘いといえる。
ともあれ、ひとりになったレナは城内の探索を開始する。昏倒させられた兵士が発見され、騒ぎになるのは時間の問題。だから急がなければならない。レナはわすわかな手がかりも見逃さない、とあちらこちらへ視線を彷徨わせる。本人は大真面目だが、側から見れば迷子が親を探しているようであった。泣きべそかいていれば完璧である。
そうしていると、レナはある人物と遭遇した。彼女としては、フローラの次に救いたい人物。人間の最高戦力ーー麗奈だ。
「勇者様!」
「……誰?」
「え?」
「「……」」
喜色満面で飛び出したレナだったが、麗奈の予想外の反応に困惑する。レナは何度か手合わせしたこともあるから、覚えられていると思っていた。しかし、当時の麗奈は鬱状態で、退屈な日々を送っていた。レナとの手合わせも機械的で空虚な日常の一幕でしかなく、記憶になかったのだ。
このすれ違いにはそんな理由があるのだが、神ならぬレナにわかるはずもない。多少マシになったとはいえ、まだまだ魔族に対する敵愾心がある彼女の思考は、魔族が悪さをしたと考える。囚われた麗奈に、何らかの記憶操作が行われたと思ったのだ。
(くっ。勇者様をお救いするのは難しいか……)
苦虫を噛み潰したような苦い表情をするレナ。一方、麗奈は魔王城でまず見かけることのない人間の騎士の登場に困惑していた。
(え? 何この人。本当に誰?)
色々と怪しい女騎士。否が応でも警戒する。そして、
「ハァッ!」
「ちょ、いきなり何よ!?」
レナの斬撃を受け止める麗奈(無手)。高潔なイメージがある騎士が不意打ち同然に斬りかかってきたのだから、そりゃ驚く。二重の意味で。それでもきちんと対応できているあたり、さすがといえた。
手元に得物がないーー王国から緊急の使者がきたということで武器の携帯が禁止されている謁見の間に向かう途中だったーーため、不慣れな素手での戦闘になる。ここで特訓の経験が活きた。
魔力を手にまとわせ、レナの剣を払う。二度、三度、四度……。時間は麗奈の味方で、レナの敵である。だから、時間稼ぎにしか思えない麗奈の戦闘スタイルは、レナを焦らせた。早く決着をつけようと一撃を重くし、それがために大振りになる。重心の動揺はいかな達人をしても大きくなり、隙が生まれやすくなる。麗奈はその瞬間を辛抱強く待った。そして、
「今!」
「っ!?」
不意を突かれたレナはどうにか受けようとするが、そうするには態勢が崩れすぎていた。ガードできず、麗奈の一撃をまともに食らって吹き飛ばされる。
(そんな!?)
飛ばされながら、驚きを隠せないレナ。それは、麗奈の戦闘スキルが上がっていたからだ。前に戦ったときは、勇者としての力に任せて、およそ駆け引きのない、子どもの喧嘩のようだった。しかし今は、明らかに駆け引きがあった。そして、レナを凌駕した。
(何があれば、短期間に強くなるんだ!?)
勇者の高い身体能力に、戦闘センスが備われば鬼に金棒。これに敵う者などまずいない。デタラメだ、というのがレナの偽らざる感想だった。
とはいえ、泣き言ばかり言ってられない。レナは次の手を考える。魔族によって操られている麗奈は頼れない。というか、このまま戦えば負ける。ではどうするか? 答えはひとつ。三十六計逃げるに如かず、だ。
レナは着地した勢いそのままに逃走を図る。流れるような動作。並みの相手ならば取り逃がしてしまいそうなほどだ。しかし、今回ばかりは相手が悪かった。
「なにっ!?」
眼前に麗奈の姿があった。回り込まれていたのだ。戦闘訓練を終えて感覚が研ぎ澄まされている彼女は、吹き飛ばされた勢いを相手が利用することを想定していた。それが逃走のためとは思っていないが、それはそれ。結果としてレナは待ち構える麗奈の許へ飛び込む格好になった。
麗奈から容赦ない一撃が見舞われる。逃走のために利用した勢いをそのまま返されたレナは、受け身をとることもできずに昏倒した。
(姫様……申し訳、ございません……)
薄れゆく意識のなか、レナは救い出せなかったフローラの身を案じ続けた。
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魔王城は謁見の間。城の主たるジンは、深い深い、それは深〜いため息を吐いていた。その深度、チャレンジャー海淵級。なぜそんなことになったのか、経緯を簡単に説明する。
昼前。午前の政務の時間が終わろうかというまさにそのとき、城門からボードレール王国の使者がきているとの連絡を受けた。フローラへの手紙は、月に一度のペースと決められている。それ以外に使者を派遣することなどない。何か緊急の案件ーー反乱などーーかもしれない、と考えたジンは部下たちを集められるだけ集めて使者を謁見の間に通したのである。
ところが、だ。その使者はあろうことか、案内の兵を昏倒させてどこかへ行ったという。この時点で使者は賊であると判明した。慌てて行方を探させたが、程なく麗奈が捕縛したとの連絡が入った。まさしく急転直下。このドタバタで昼時は過ぎている。午後にしわ寄せがくるのは明白であり、ジンは憂鬱な気分になっていた、というわけだ。
(これでは週末に出かけられそうもないな)
ひょんなことから通うようになった市井の店。城で出されるように洗練された料理ではないが、それゆえに感じる家庭の温かみを、ジンは気に入っていた。暇さえあれば通っている。しかし、この騒動のせいで今週は難しいかもしれない。そう思うと、余計に憂鬱になった。
話を戻す。
麗奈に捕縛された賊は、厳重に拘束された上で謁見の間に引き立てられた。そこには緊急ということで集められた、主だった魔族の幹部たちがいる。彼らもまた、予定を狂わされてとてつもなく不機嫌であった。傍迷惑な人間を吊るし上げてやろうと息巻いている。
日ごろは温厚なジンも、このときばかりは彼らの過激な意見に賛成だった。目覚めを待つのも億劫なので、古典的に水をかけて起こす。過冷状態にあり、レナに当たった瞬間に氷結した。
「ーーはっ!?」
その刺激で目覚めるレナ。慌てて辺りを見回し、状況を確認する。そして、自身が魔族に捕らえられたことを悟った。後ろ手に縛られ、足にも拘束具がついている。容易には動けそうになく、何より武具の一切を取り上げられていた。無手では一矢報いることも叶わない。よって導き出された結論は、
「くっ、殺せ」
だった。
(くっ殺きました)
ジンは心のなかでガッツポーズ。リアル女騎士にくっ殺されると、ちょっと嬉しい。テンションの上がったジンは、地球のノリを発揮した。
「クハハハッ! 余の城に乗り込み、余の赤子を傷つけておきながら、楽に死ねると思ったか!? この報いに、貴様にはこの世の地獄を味わってもらおう。死ぬ方がマシと思えるほどの苦痛を以って、生き地獄という名の地獄をな!」
演じるのは悪の魔王である。完全な悪ノリだが、それをたしなめる者はいない。魔族たちは大なり小なり怒っていたため、ジンの言動はむしろ当然と思っていた。人間であるフローラと麗奈は、レナが最後の抵抗を見せないとも限らないので隣室から様子を見ており、注意できない。麗奈はどこの魔王様よ、と呆れを滲ませていたが。
「さて、手始めに何をしてくれよう? 約定を違えた王国にも相応の報いが必要だからな……。おお、そうだ。丁度、落盤事故で鉱夫が不足していたのだ。軽く一万ほど連れくるか」
ジンにそんなつもりはない。落盤事故云々も、思いつきででっち上げた嘘である。しかし、レナには絶大な効果を発揮した。生き地獄と聞いても顔色ひとつ変えなかった彼女が、激しく狼狽する。
「なっ!? 王国は関係ない! ワタシが勝手にやったことだ!」
ゆえに責任はすべて自分がとるという。しかし、それは虫がいいというものだ。
「本当にそうなのか? 余にはとても信じられん。それに……」
そこで一度言葉を切ったジン。彼は空を見上げ、独り言のように話す。
「自慢ではないが、余は努力してきたつもりだ。長く続いた戦争に終止符を打ち、憎しみはお互い様だと戦後に無茶な要求もしなかった」
「王子たちを殺し、王女殿下を手篭めにしておきながらよくもそのようなことを!」
「勘違いするな。第二王子は戦闘の末に死んだし、第一王子は継嗣ではなくなっただけだ。そしてフローラについては、どちらかというと王国の意向で娶っただけに過ぎぬ」
ジンからすれば、とんだ風評被害である。しかしそれも仕方のないことかもしれない。メディアが発達していないこの世界で、正確な情報は伝わりにくいものだ。遠くへ行けばいくほど、噂には尾ひれがついていく。
レナは前線におり、王都のことは人々の噂として聞いた。誰かセンセーショナルに伝えたい人間が歪曲したのかもしれない。第一王子の廃嫡が物理的な死にすり変わるのはおかしい。いくらなんでも飛躍しすぎている。
(まあ、誰の仕業かは容易に想像がつくがな)
魔族と人間の融和を望まない勢力はいくらでもいる。特に教会勢力は、巨大すぎることもあって完全な撲滅には至っていない。逃げ延びた勢力が、地下に潜ってよからぬことを画策しているのだろう。ジンは心のメモに、こうした地下組織への諜報強化を書き込む。
だが、それはそれ、これはこれだ。何らかの地下組織の存在が疑われ、それによってレナが歪曲された噂に惑わされたのは事実だろう。しかし、惑わされた方も悪い。相応の償いをしてもらう必要がある。
「そなたは騎士だ。その行いはボードレール王国の行いである。……余の努力を踏みにじった愚か者めッ! 貴様はーーいや、王国ももはや許してはおけぬ!」
穏やかな口調から一転、ジンは他を威圧する大音声でレナを面罵した。そして処罰の対象はレナのみならず、王国にも及ぶことが改めて宣言された形だ。これに顔色を変えたのはレナ。
「待て! 本当に王国は何もーー」
必死の弁明も、盛り上がった魔族たちの歓声にかき消された。
「魔王様。此度の戦、是非とも我が種族に先手を」
「いやいや、我輩こそ」
「オラだ!」
などと、早くも先鋒争いが始まっている。そんな会話を聞いたレナは、もはや顔面蒼白。同時に何としても止めなければという使命感から、拘束具によって自由にならない身体を精一杯動かし、ジンに近寄ろうとする。自らの言葉を届けるために。
「無礼な!」
「ぐうっ!」
だが、その動きに気づいたユリアに踏みつけられる。彼女のなかで、レナは城へ侵入した大罪人だ。それも、正規の使者を偽るという卑劣な手段を用いた。そんな相手に、丁寧な扱いをする必要はないとの判断だった。
ユリアはかなり強く踏んでおり、レナは胸を圧迫されて呼吸が苦しい。しかし、それでもなんとか言葉を届けようと、出るだけの声を文字通り絞り出した。
「本当、です……。王国は、関係、ない……っ!」
「疑わしいな」
しかし、今さら評価を覆すことは難しい。それはレナもわかっていた。それでもどうにか、王国に責任を負わせることは回避したい。どうすればいいか考え、レナが出した結論は単純なものだった。
「なら、ワタシと立ち会って! 剣で……剣で、異心がないことを、証明します!」
武人だから、言葉は苦手。だから剣で語る。レナはそういう意図をもって提案した。
「そんなことーー」
アンネリーゼは反射的に却下しようとしたが、彼女の言葉をジンが止めた。
「面白い。卑怯者の剣がどれほどのものか、見極めてやろう」
かくしてジンとレナは立ち会うことになった。
女騎士が捕まる→くっ殺
お約束ですね。そこは破りません。
ところで、レナと麗奈が似たような名前の響きですが、混同してしまう方はいらっしゃいますか? もしそういう方がいらっしゃれば、感想などでお知らせください。キャラ名を変更したいと思います。




