なろプロ問題(笑)に関する所見。
先生! 私も参加したいです! 炎上商法ってやつに!!!
頑張って煽ります!!!
なろうのみんな! オラに少しだけ悪意を分けてくれ!
はい、そういうわけでございましてね……。
乗り遅れた感(しかも悪ノリ)は否めませんが、ちょっとした祭り? に私も便乗してみたいと思います。
「小説家になろうにプロの作家が投稿している」
ということが話題になっているそうですね。実は私、時野実先生のエッセイがツイッターで流れて来るまで、この問題を、まーったく知りませんでした。情弱です。というより他の読み手さんや作家さんとあんまり交流を持ててないのでそういう話題が入って来ないんですよね。情弱な上にぼっち。まあキ○ガイなんで仕方ないですね。触らぬうんこに大腸菌なしですしね。
さて、私がぼっちなのは全然関係ないんですね。この話題について語る前に一つのお作法といいますか、お話の順序というか前提として、明確にしておかなくてはならないことがあります。
即ち、
「プロとは何をもってプロとするのか?」
です。
この文脈では、
『行った仕事(作ったモノ)の対価として『金銭』を得ている者』
をプロとします。
異論はあると思います。というか異論がありまして俺ちゃん激おこで今まさに根に持ってるなうですが。
いえ、まあ、その異論の意図がどうであれ、確かにこれでは同人誌を販売している方も『プロ』になっちゃいますから批評文気取りのエッセイ()を書くには不足でしょう。
ですので『同人作家』との区別を加えるためにこの定義についてもう一つ補足を加えておこうと思います。
『出版社と書面上の契約を交わして作品を流通に乗せている者』
――という感じでどうでしょうでしょうか。
『金銭』と『契約』というのは極めて客観的であり、かつ明確な基準です。ここに異論を挟むことは……まあ出来るんでしょうが、難しいんではないかと思います。異論がある方も、以下の文脈において『プロ』とはそういう作家さんのことを差すのだと、異論を押し殺して、歯を食いしばって瞳閉じて翼広げ君のもとにfly awayしてください。Oh空高く。
さて、私の個人的な感想を言えば、プロがこのサイトに投稿すること自体には何ら問題ないと思います。プロの作品をただで読めるなら読み手としては得しかないでしょう。ただほかの作家さん(とくにランキングが気になる方)については複雑なところがあるでしょう。
それについては、
文 句 言 う 前 に て め ぇ の 腕 を あ げ ろ や
としか申し上げられません。
いえ、まあ気持ちはわかります。あまり宜しくない例えですが、小学校の運動会に大人がガチで乱入してくるもんですからね。そういう大人気のない感じ、確かにちょっとどうかと思います。
ただその理屈を言っちゃうとね、『自分の作品は小学生レベル』って認めちゃうことになるからね……だからそういう意図で言っている方はほぼいないでしょう。だとすると、心配されるのは『プロとしての名前で評価にバイアスがかかる』という点でしょうが……。
ただ、私はそれについても「さほど問題にならないのでは?」と思います。
といいますのも。
実はこの問題を知る前から、私はその作品をちらっとですが拝読させて頂いておりまして……。
拝読させて頂いた結果、あとからその方がプロであったと知って、
「このレベルのプロならさほど問題にならないのでは?」、と。
先ほどこの文章におけるプロの定義については述べましたね。
少なくともこの文脈において、プロの条件とは『金銭の授受』と『他者との契約』、そしてそれに伴う責任を負っていることであり、実力や才能がある人間のことを示すわけではありません。
『プロの作家が書いた作品だから質が高い』は必ずしも成立しない論理なんですね。
かつ、問題となっている作家さんは失礼ながらさほど名前の売れている方でもないようです。私は情弱なので参考にならないでしょうが、少なくとも私は存じ上げない方でした。なので、この方が自分から「俺プロなんすよー」と名乗らない限り気付かない方の方が大多数なのではないでしょうか。
ところで……。
私はさっき『プロがこのサイトに投稿すること自体には何ら問題ないと思う』と言ったな。
あれは嘘だ。
問題大ありです。
ただし、困るのは私たち一般のユーザーではありません。
困るのは某先生ご本人です。
何故問題となるのか?
まず、『プロが投稿することは問題』という言い方では不適切、というか、不足です。
『ある条件下においてプロが投稿することは問題である』
というなんかインテリっぽい言い方をしましょう。
もっと分かり易い言い方をすれば、
『そいつの人間性と言動によっては批判の対象になり得る』
でしょうか。
では『プロが投稿しても問題ないと思われるケース』とはどんなケースでしょうか。
まず一つは商業ベースではとても発表出来ない際どい内容の作品であるため融通の効くwebサイト上で発表した、というケースです。
小説が出版社を通して販売されている『商品』でもある以上、その『商品』には作家に対するイメージだけではなく、企業に対するイメージも付きまといます。また書籍には出版社と作家だけではなく、イラストレーター、デザイナーなどと言った多くの人々が関わっています。そう言った様々なことに配慮すると、どうしても『出版は出来ない』というケースはあると思います。
例えば主人公が全国津々浦々を巡りご当地の美少女のうんこを食べようと奮闘する物語とか多分出版出来ないです。……いや、フ○ンス書院とかならいけるか?
まあそれはいいです。とにかく差別と取られるような内容を含んでいたりとか、創○学会を批判してたりとかで堂々と出版するのが憚られる内容は間違いなくあるでしょう。
当然そんな作品を投稿すれば、作家としてのキャリアに傷がつく可能性はあります(うんこ食って回る小説を投稿したら間違いなくうんこ作家って呼ばれるでしょうし)が、本人が承知のうえならそれもいいんじゃないでしょうか。
もう一つは『ボツネタだけど個人的には気にいってるから投稿するね~』なケースです。まあいいんじゃないでしょうか。締切さえ守ってれば。
自分のサイトでやれやと思わなくもないですけど、名前が売れてる方なら言われずともそうするでしょうね。
さて、某先生の言動を見ますと、ご本人はこの内の前者のつもりで投稿したというようなことを仰っています。そのうえでユーザーからどのような評価があるのか検証してみたいと……。
だが実際のところどうでしょうか。作品を拝見しますと、明らかに前者には当てはまらない、ごくごく普通の範疇に収まる内容に思えます。流行や常識、定石から外れていても、ふつーに出版されちゃってる作品はいくらでもあるわけですし。
だとすると実際には後者だったのでしょう。担当編集者に案を出して、何らかの理由でボツをくらった作品、というのはなんとなく想像がつきます。
加えて作品を見ればボツになった理由なんて用意に想像が付きます。『売れ辛いじゃないから』『読者に受け入れられないから』『タブーに触れているから』なんて理由では断じてない。
むしろ売れ線から外れているような、あえて受け入れづらいものを書いた作品は似たような内容が氾濫しているラノベ界隈では目立つでしょう。似たような内容ばかりで辟易している読者はいくらでもいる。そこでちょっと装丁や帯、書店での陳列に工夫をしてやればそう言ったサイレント・マジョリティが必ず手に取ってくれるであろうと、素人でも想像がつきます。多分私は手に取ってレジに行くでしょーね。
じゃあ何故ボツになったのか。
そんなの決まってるでしょう。
「金を取れるだけのクオリティを満たしてないから」
です。
当然、アイデアとして面白みのない作品を担当編集者が「出しましょう」なんて言うはずがありません。それは必ずしも保身のためではないでしょう。もし好きに書かせて失敗したら、経営上の判断としてその作家にもう作品を書かせることが出来なくなってしまう……なんてことも有り得るからです。
まあもちろん、校正がやたら甘かったり作家の好きにやらせすぎてgdgdになってたり……編集者の質が低いのかな、と思ってしまうことは時々あります。面白いかどうかとか、作家を育てようなんてことを考えずに『売れそうなものしか書かせない』編集者もいるでしょう。
ただそれは、一緒に仕事をしている作家の側がおくびにでも出してはいけないことです。
本人はいないが聞こえる可能性のある場所でケチつけるなんて少なくとも仕事上のパートナーにする態度じゃないでしょうよ。
タブーに挑んだ作家さんなんていくらでもいますよ。それを本にした編集者もいる。売上という結果を出した事実だってあるでしょう。
でもそれは、その作家自身の実績と実力があって初めて出来ることです。
もしその『タブー』に対してノーを突きつけられたのだとしたら、それは『その内容は無理です』じゃなく、『その内容は”今の貴方には”無理です』なんですよ。おそらく私が編集者でもボツにします。だって書き出しからしてなーんも頭に入って来ないんですもん。そりゃボツにされて当然でしょう。タブーがどうとかそれ以前の問題です。
大体ですね、本当にその作品への情熱があるのなら何故『誰でも投稿出来るwebサイトに投稿する』なんて安易な手段に走ったのでしょうか。
まず内容をもっと練磨して編集者に何度でも検討させるべきだったのではないでしょうか?
プロとして書籍を出したり賞を取った実績があるなら他の出版社に売り込むという手段もあったのではないでしょうか?
kindleに出して見るなんて方法もありますよね?
特にそれをした様子が見えてこないんですが……私にはこう思えてなりません。
――この人、自分の考えた素晴らしい話をボツにした担当さんにポイント見せて『それ見たことか』ってドヤ顔したいだけじゃねぇの?
「どうしても書きたくて書いた」にしてはやけにランキングやPVにこだわってるようですし……。
とにかくそういう舐めくさった考えが透けて見えるから叩かれるんじゃないでしょうか。そこに多分プロかどうかっていうのは、関係がないでしょう。
一つの本が出来て、我々読者の手元に届くまでどれほどの労力の費用がかかり、そこにどれだけの数の人々の生活がかかっているのか、この人の言動からはそれを理解しているようには思えない。他者の支えがあって初めて『プロ』でいられるのに、それに対する感謝が見えてこない。
そんな『プロ』が飛び込んでくりゃ、そりゃ叩かれるでしょうよ。
そして……ごめんなさい、意地の悪い言い方ですが、『こんな話は本当は書きたくねーんだよ』とも取れる行動をされて、某先生と一緒に本を作って来た方達はどう思うでしょうか。
私は嫌ですね。不愉快に感じるでしょう。そういう方とは一緒に仕事したくないです。
なんかもう自分でも何書いてるんだかわからなくなって来たんですが、結論を言いますと。
プロがなろうに小説を投稿することは何ら問題ないと思います。
ですがそれにあたっては、なろうユーザーも仕事上のパートナーも含めた周囲への配慮を怠ってはいけないのではないでしょうか。
……。
ところで私、どうせプロが来てくれるんなら販売部数が振るわなくて続きがでなくなったあの作品とかこの作品とかの続きを投稿してくれないかなと割と本気で思ってるんですが、ダメですかね。無理ですかね。
ダメかなぁ。
わ、私頑張って煽れたかしら……。