- これって憑依? -
見切り発車で尚且つ不定期ですが、こんなものでも見ても良いよって言う
とても寛大な人は温かい目で見てあげて下さい。
ある山の奥に大きな館がありました。
その館は黒と赤が印象的な妖しい洋館。
そこには4体の家族がいました。
限りなく人間に近い見た目をしていますが人間ではありません。
―――亜人―――
その世界に住む人々はそう呼んでいました。
人間と変わらない見た目。
だが限りなく不死に近い存在。
それが亜人。
その亜人の家族がその館には住んでいました。
2体は大人で2体は子供でした。
2体の大人は2体の両親でした。
子供は姉妹でした。
亜人の両親は姉のアニー・アルテミシアを大事に育てていました。
しかし妹のミリア・アルテミシアは両親から蔑ろにされていました。
この世界にはさまざまな種族の者達が存在しています。
そして極稀に能力を持って生まれてくる者がいます。
妹のミリアはその能力を持っていました。
能力の強さは様々ですが、ミリアの能力は『死神の腕』。
その能力は任意のあらゆる『もの』を抹消できる能力。
まさに世界を支配できるほどに強力な能力でした。
両親は妹の世話をしなかったのではなく、出来なかったのです。
ミリアはまだ能力を使いこなせてなかったのです。
両親はそれを恐れて近づきませんでした。
ミリアは愛を知らずに育ちました。
「どうして?どうしておとうさまとおかあさまはにげるの?」
ミリアはまだ幼く、自分に能力があることを知りませんでした。
ある時、ミリアは両親から禁じられている外出をしました。
そして無意識のうちに能力を使い、近くにいた自分と同じ種族の亜人を殺しました。
亜人も完全に不死ではありません。
亜人は超速回復力を持っており、攻撃をされても怪我がまるで無かったかのように回復している。
さらには生命力も高いために、心臓や頭を破損しても大きく損傷していなければ回復します。
それを人間は不死だと勘違いしているだけなのです。
自らの能力で死んでしまった亜人の肉にミリアは惹きつけられました。
そしてミリアは亜人の肉を食べました。
「……おいしい。おとうさまもおかあさまもこんなにおいしいのかな……?」
ミリアは血の海の真ん中で、恍惚とした表情を浮かべながら深紅の肉片を食べました―――――
*ミリア*
……おいしい。
やっぱりおもったとおりだった。
「おとうさま…おかあさま……触れる。あったかい……。」
おとうさま、おかあさま。
みりあはわかったよ。
これがあいじょうなんだね。
そう思っていた時に、扉が勢いよく開いた。
「お父様、お母様、いったい何が…!ミィ……あなた…何をして……。」
「おねえさま、あいじょうがみつかったよ?ここにある。」
私がそう言った瞬間にお姉様は私を吹き飛ばしていた。
「ゲホッ!」
お姉様は怒りと…何か他の感情に顔を歪ませていた。
「ミィ……。あなた…何をしたか分かっているの?」
「ケホッ!ケホッ!…おねえさま、な…んでみりあを……いじめ…るの?
みりあ……なにも…わるく…ない…よ?おとう…さまと……おかあさまの……いってた…あいじょうが
ほし…かった……だけ。なのに……なんで…おねえさまは……みりあを…いじめる…の?
なんで?……み…りあも……ほしい…よ……。」
お姉様は私の言葉を聞くとさらに顔を歪ませながら言い放った。
「ミィ……いいえ、ミリア・アルテミシア。あなたを地下に幽閉するわっ!」
それが私が意識を失う最後に聞いたお姉様の言葉だった―――
*???*
「ん?あれ?あの~、ここ……どこの高校ですか?」
ミリア・アルテミシアが地下で目覚めてから放った第一声は、
この世界にいる者は決して理解できない『高校』という単語が入っていた。
どうでしたか?
感想・コメント・アドバイス。批評も全然おkですが
あまりストレートに言われるとガラスのハートが割れちゃうかもです。
好評でしたら作者はその日狂喜乱舞するかもです。