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戦神神話  作者: 鈴神楽
世界の車窓から
54/68

鳳凰の心臓

鳳凰の心臓、そのルビーは大いなる鳳凰の生命力を宿すと言われている

「今回はバイダー線のボルボッサ砂漠を抜けた所にある、バーニン湖の畔の街、バーニンに向かう車窓から」

 淡々と『世界の車窓から』の原稿を書いていた筈のヤオ。

『今日は、意識があるみたいだな』

 白牙の言葉に、力なく頷くヤオ。

「仕事しないと、食事出来ないもん」

 原稿を書き終えると、同時に倒れるヤオ。

「お腹、すいたよ」

 一人の老婆が、ヤオにパンを差し出す。

「これでも、お食べ」

 ヤオは嬉しそうにパンを食べ始める。

『ほどこしを貰う、戦神候補か』

 白牙が遥か遠くを見て、現実逃避をしている間に、ヤオと老婆は親しくなる。

「そうかいそうかい、若いのに苦労しているのだね」

 老婆の言葉に、笑顔でヤオが言う。

「これでも、結構な年なんですよ」

 呑気に笑いあう二人に対して、白牙が老婆には聞こえないことを前提に、呟く。

『ヤオの方が、遥かに年上だって知ったら、さぞ驚くだろうな』

 そんな時、鉄道の窓からバーニン湖が見えてきた。

 拝みだす老婆。

『神か神名者が、居るのか?』

 白牙の問いに、ヤオが首を横に振る。

「あそこには、魔獣が居るみたい、強力な。その魔獣の力で、バーニン湖を悪党達から護っているらしいよ」

『降岩犀みたいなものか?』

 白牙の例えに、ヤオが首を横に振る。

「あれは、街を護っていたけど、ここの魔獣は、人側についていないの。純粋に湖を護ってる。だからあのケースとは逆に、人々に危害が加わる可能性が低いの。面白いでしょ」

 ヤオの答えに唸る白牙であった。



 街に着いた後、ゆっくり散策するヤオ。

「空気が、美味しいねー」

 隣を歩く白牙が、ポツリと呟く。

『御飯を買うお金すら、殆ど残って居ないって事実を、見つめたらどうだ』

 大きく溜息を吐くヤオ。

「お金が欲しいね」

 遠い目をするヤオ。

「お金が欲しいのか?」

 一人の男が近づいてきて言う。

 ヤオは素直に頷くと、その男が言う。

「お前、運は良い方か?」

 ヤオは少し考えた後、答える。

「運は良くないけど、生命力だったらあります」

 男はにやりと笑う。

「だったら、良い儲け話があるんだけどな。やるか?」

 強く頷くヤオ。

『絶対に、儲からない方にかけても良いぞ』

 そんな事を呟く白牙を無視して、ヤオは男と話を続けた。



『これには、裏があるぞ?』

 白牙の言葉に、ヤオは前金で買ったタマゴサンドをぱくつきながら、言う。

「湖に魔獣が護ってるルビーを、あちきに命懸けでとりに行かせたいだけでしょ。裏って程じゃないと思うけどな」

『そこまで気づいていて、何で力を貸す?』

 ヤオは貰った金貨を数えながら答える。

「一応確認しておこうと思っただけ。それに、お金がつくのはラッキーって奴だね」

 そして湖に来ると、嘴に灼熱の炎を灯す、鳥の魔獣が現れる。

『汝ら、この湖に眠るルビー、鳳凰の心臓を狙うものか!』

 ヤオはあっさり頷く。

「そうだよ、この湖の底にあるルビーが狙いだよ」

『渡さぬ!』

 凄まじい業火が、その鳥の口から放たれる。

 ヤオは両手を前に向ける。

『八百刃の神名の元に、我が使徒を召喚せん、炎翼鳥』

 ヤオの右掌に『八』、左掌に『百』の文字が浮かび上がり、炎の翼を持つ鳥、炎翼鳥が召喚される。

『炎翼鳥!』

 炎を弾く炎翼鳥を見て、炎を放った鳥が驚く。

『久しぶりだな、灼嘴鳥ショクシチョウ

 炎翼鳥の言葉にヤオが言う。

「なんか似てると思ったら、兄弟だったんだ」

 軽い調子のヤオに、炎翼鳥は頷き言う。

『同じ神の欠片から生まれ、何度か会った事がある魔獣です』

『お前は何で、そんな盗賊に力を貸す!』

 灼嘴鳥の言葉に、炎翼鳥がヤオを擁護する。

『八百刃様は、お前の真を知りたいだけだ!』

 それに対してヤオは、あっさり手を横に振る。

「一応、鳳凰の心臓も狙ってるよ。それ持って帰ったら暫く旅費に困らないから」

 場が固まる。

『お前は、もう少し場を考えた発言をしろ』

 白牙が、怒りを堪えながらも忠告する。

『相手が何者だろうと、そう、兄弟とも言える炎翼鳥、お前と言えど、渡すわけには行かない!』

 灼嘴鳥がどんどん炎を吐き出すが、炎翼鳥はあっさり防ぐ。

「無理に、攻撃する必要ないよ」

 呑気に呟くヤオ。

 大きく間合いを開ける灼嘴鳥。

『まさか、これ程の力差が出るなんて!』

 その時に湖から、光を反射する鱗を持った蛇が現れる。

『灼嘴鳥、助太刀するぞ!』

 その蛇は、鱗を飛ばす。

 すると鏡の様な鱗が、灼嘴鳥の炎を映すと、その炎が鱗からも打ち出される。

 ヤオは、炎翼鳥の防御を逃れて、迫る炎をあっさりかわして言う。

「一つ質問。そこまで防御を行っているって事は、以前にも狙う人が多かったって訳? 宝石としては確かに高価だけど、魔獣が護る宝を狙う人間がそんなに居るとは思えないけど」

 灼嘴鳥が怒鳴る。

『とぼけるのはよせ! フェニックステールの手の者であろう!』

 白牙が強く反応する。

『ヤオ、こんな所で例の名前が出てきたぞ!』

 ヤオは不思議そうな顔をする。

「本気で気付いてなかったの?」

『お前は、気付いてたのか?』

 白牙の質問にヤオは頷く。

「宝石としての価値以上の報酬が、約束されてたもん。使い方が違うのは直ぐ解ったし、物が物だけに、フェニックステールが関わってる可能性は、高いと思ってたよ」

『だったら、何でこんな仕事を請けた!』

 いきり立つ白牙に対して、ヤオは平然と言う。

「だからこそ、うけたんだよ。さて、そろそろ本気で制圧しますか」

 ヤオが右手を白牙に向ける。

「ちょっと待って!」

 ヤオの後方から声と同時に、背中に瘤を持つ駝鳥に乗った、少女が現れる。

「争うのは止めて!」

 一言で言えば、無理に荒事してるお嬢様、そんなまだ外見は大人でも、大人になりきれて居ない少女にヤオが言う。

「あちきはかまわないけど、あっちが駄目かも?」

 その声に対して、灼嘴鳥が言う。

『私も、最初に汝の真意を知りたい!』

『駄目です、鳳凰の心臓を狙う者には、死を!』

 湖から現れた蛇が、鱗を飛ばして、周囲に舞っていた炎を映し、放射する。

 しかし、少女の肩に乗っていたスズメが飛び立ち、なんと周囲の炎を吸収してしまう。

『見たか、これが僕の、吸射雀キュウシャジャクの力だ!』

『何の! これからが本番だ!』

 更に鱗を放射しようとした蛇に対して、灼嘴鳥が言う。

『待て、必要以上に傷つける必要は無い。まず話しだ、鏡鱗蛇キョウリンジャ

 暫く、灼嘴鳥と鏡鱗蛇がにらみ合っている間に、一匹の獅子が少女達のやって来た方向から、やってくる。

『勝負ならば俺が、武道獅子ブドウシシが受けよう』

 それをみて、鏡鱗蛇が溜息を吐いて言う。

『流石に、魔獣を五体も同時に相手できない。少しでも敵を減らしてくれ』

 灼嘴鳥が頷き言う。

『君たちの目的は何だね?』

 少女は真っ直ぐな瞳で言う。

「私は、マーレ=ウキョ。フェニックステールの長の娘。父の愚行を正す為に来ました。鳳凰の心臓は、決して父の不死の研究材料にはしません」

 鏡鱗蛇が敵意を向けるが、灼嘴鳥が落ち着いた口調で言う。

『どうして娘である君が、父親の邪魔をするのだ?』

 マーレは、悲しそうな顔をして言う。

「父は、母が死んでから変りました。昔は人々の技術向上に全てを捧げていました。私が乗る、この駝鳥の魔獣、楽駝鳥ラクダチョウも元々は、父が鉄道以外にも安全に旅が出来る手段として考え、作った人工魔獣です。しかし母が死んでから、不老不死を求めて、フェニックステールと言う組織を作り出して、非道な研究を続けているのです」

 その言葉に、灼嘴鳥が言う。

『湖に眠る、鳳凰の心臓を狙うのも、その為か?』

 頷くマーレにヤオが言う。

「フェニックステールって、随分お金あるみたいだけど、どこからお金持ってきてるの?」

「父のほかにも、不老不死を求める人たちは多く、その中には権力者が多いのです」

 納得する白牙。

『無駄に不老不死を求めたがるのは、権力者の性だな』

 マーレは真摯な瞳で言う。

「私は娘として、父の愚行を正す必要があるのです。その為に、鳳凰の心臓を護りに、ここに来ました」

『詰り、鳳凰の心臓を盗む気は、無いのだな』

 灼嘴鳥の言葉に強く頷く、マーレ。

「そうです、そして父の手先に、お帰りいただくために来ました」

 視線がヤオに集まる。

『どうするんだ?』

 白牙の言葉に、ヤオはあっさり両手をあげて言う。

「あちきの負けです。大人しく退散します」

 そそくさと後退するヤオ。

「そうそう、誰かに聞かれたら、あちきが来て少し戦ったけど逃げたって言っておいて!」

 そう言い残すと、町に戻っていくのであった。

 マーレは灼嘴鳥に笑顔を向けて言う。

「これからも、力をあわせて頑張りましょう」

 灼嘴鳥は、少しだけ照れた表情をして言う。

『解った』



「詰り、逃げてきたんだな」

 男の言葉に、素直に頷くヤオ。

「ちゃんと湖の傍まで行ったんだけど、魔獣に追い払われました」

 ヤオがはっきり答えると、男が溜息を吐いて言う。

「仕方ないな。お前さんが湖まで行ったのは確認済みだ。前金はその手数料。それ以外には報酬は出ないぞ」

 ヤオは素直に頷くと、男は座っていた席から立って食堂を出て行く。

 呑気に手を振った後、ウエイトレスに注文するヤオに向って、白牙が言う。

『これでよかったのか?』

「この湖の魚入りオムレツ、お願いします」

 ウエイトレスに注文を終えた後、ウエイトレスが去ったのを確認してから、ヤオが答える。

「こっちは、これで問題なし。問題はフェニックステールが、次にどんな手をうってくるかだね」

『しかし灼嘴鳥クラスの魔獣相手では通常の戦力では歯が立たないぞ』

 ヤオは、困った表情して言う。

「相手は人工的に魔獣を生み出す事も出来る奴等、油断は出来ないよ。あちきとしては、鳳凰の心臓を確保して、追っ手をこっちにひきつけたいけど、灼嘴鳥達の気持ちを考えると、それも駄目みたいだから、少しの間は、ここで様子見だね。それで相手の動き次第では、あちきの出番もあるね。問題は……」

『何だ?』

 白牙が緊張した表情で聞き返すと、ヤオはサイフを見ながら言う。

「そこまで、滞在費がもつかって事だよ」

 大きく溜息を吐く、白牙であった。



『この程度の力で、我等を倒せると思ってか!』

 武道獅子が、襲ってきた人工魔獣をその爪で叩きのめす。

 そこに灼嘴鳥がやってきて言う。

『この頃は人工魔獣も多く、苦戦する事が多かったから、本当に助かる』

 武道獅子が淡々と答える。

『礼なら主、マーレに言ってくれ』

 灼嘴鳥は頷き、マーレの方を向く。

『感謝している』

 マーレが激しく手を横に振る。

「気にしないで下さい。全ては、父の所為なのですから」

 そう悲しそうに言うマーレに、鏡鱗蛇が言う。

『そうだ、お前の父親が、全て悪い!』

 そんな時、一匹の狐が現れた。

『マーレお嬢様、こんな事をしていないで、トーレ様のもとにお帰り下さい』

 驚いた顔をするマーレ。

天狐テンコ、お父様が、一番信用する魔獣である貴方が、どうして?」

 天狐が言う。

『理由は二つ、鳳凰の心臓がそれだけ重要だと言う事と、マーレ様を迎えにです』

『強いのか?』

 灼嘴鳥の言葉に、吸射雀が全身を震わせて言う。

『化物です。暴走した戦闘用魔獣、数十体を単独で、滅ぼした事があるくらいです』

 緊張する一同。

 そんな天狐の前に武道獅子が出る。

『前回の借りを返させてもらう』

 駆け出す武道獅子。

『愚かな』

 次の瞬間、凄まじい雷が天から降って来る。

 咄嗟に避ける武道獅子。

『何度も同じ手を食らう、私では無い!』

 更にスピードを上げる武道獅子。

 しかし、天狐は端から相手にする気が無いように進む。

『これで、お終いだ!』

 武道獅子の爪が、天狐を捉えたと誰もが思った。

 しかし、その爪は虚しく空を薙いだ。

『蜃気楼です』

 武道獅子は、直ぐ後から聞こえる声に、瞬時に反応して飛びのくが、その先で、雷の直撃を食らう。

『あいつの能力って何なんだ!』

 鏡鱗蛇が呻くと、吸射雀が言う。

『天狐は、天候を操る能力を持つ、魔獣なのです』

 恐怖が籠められた言葉に、鏡鱗蛇が息をのむが、灼嘴鳥は、天狐の前に立ち、宣言する。

『相手が何者であろうとも、私がやることは変らない』

 次々と炎を噴出す。

『実力の差という物を、教えてやろう』

 次の瞬間、無数の雹が降り、たった数秒で、灼嘴鳥をずたぼろにした。

 そんな灼嘴鳥に駆け寄る吸射雀の力で、無傷のマーレ。

「大丈夫ですか!」

 そんなマーレを見て、天狐が言う。

『危ないですから、お下がりください』

 マーレは灼嘴鳥の前に立塞がる。

「嫌! 私は絶対に退きません!」

 大きく溜息を吐く天狐。

『まあ良いでしょう。先に鳳凰の心臓を確保します』

 そう言って、湖に近づく天狐。

『行かせない!』

 鏡鱗蛇が立塞がり、その鱗を飛ばす。

『どんな攻撃でも出してみろ!』

 それに対して苦笑する天狐。

『貴方からは、攻撃出来ませんからね』

 鏡鱗蛇が驚愕する。

『どうして俺の力の秘密を?』

 天狐は、余裕たっぷりな表情で答える。

『貴方の能力は、その鏡の様な鱗に映った攻撃を複写する事。みれば解ります』

『だからどうした! お前の攻撃を、全て撃ち返してやる!』

 天狐は、気にした様子も見せない。

『貴方を倒す方法なら幾らでもあります。例えば、こんな事も出来るのですよ』

 次の瞬間、鏡鱗蛇の体が裂け、消滅する。

『鏡鱗蛇!』

 灼嘴鳥が叫ぶ。

「鏡に映らない、カマイタチによる攻撃だね」

 声の方向を見るとそこには、ヤオが悠然と立っていた。

『最強たる者、八百刃様ですか』

 天狐はそう言うと、高速で湖を目指す。

『貴方様と、正面から戦うつもりはありません』

 その時、目の前で湖が立ち上る。

『逃がすわけ無いだろ!』

 八百刃獣の一体、水の流れを操る竜、水流操竜が、湖の水を操り、天狐の前に立塞がる。

『流石は戦神候補、先の先までお見通しですね』

 天狐は、溜息を吐いて言う。

『私の負けです。ここはひかせてもらいます』

 霧を生み出して、消えていく天狐。

『追わなくて、良いのか?』

 白牙の言葉に、ヤオが肩を竦める。

「ただの魔獣じゃないから、追っても逃げられるよ」

「灼嘴鳥さん!」

 マーレが泣き叫ぶ中、ヤオが近づき確認して首を横に振る。

「もう、体を維持できないよ」

「そんな、貴方は偉い神様なのでしょう? だったら助ける術がある筈です!」

 縋りつくマーレに対して、ヤオは、何時もと違う大人びた表情で言う。

「人だったら、まだ救う術はあるかもしれない。でも半分不死の魔獣に、回復の術は殆ど意味が無いの。魔獣が滅びる時、それはその存在の力を失う時。灼嘴鳥は、力を消耗し尽くしている。この状態で救う術は無いの」

 その時、炎翼鳥が現れる。

『死に場所を与えてくださり、ありがとうございます』

 弱りきった灼嘴鳥が言う。

『詰り、お見通しだったわけですね。私の寿命が残り少ない事を』

 頷くヤオ。

「元々炎翼鳥も、魔獣の中では強い力を持つ引き換えに、短命だった。その命を繋げていたのが、鳳凰の心臓だったんでしょ?」

 頷く灼嘴鳥。

『そうです。後は神の使徒になるしかなかった。しかし私は仕えるべき神も、神名者も見つけられなかった。そう言う意味では、炎翼鳥お前が羨ましい』

 炎翼鳥は何も答えない。

『最後のお願いを、聞いてもらえますか?』

 灼嘴鳥は真摯な瞳で、ヤオを見る。

「出来る事なら」

 そして灼嘴鳥が、マーレを見て言う。

『彼女に鳳凰の心臓を渡して下さい。そして彼女を護って下さい。彼女は私の最後に出来た、仲間ですから』

 マーレが泣きじゃくる。

 ヤオは頷くと、灼嘴鳥は最後の炎と共に消えていった。



『すいません。鳳凰の心臓を手に入れそこないました』

 天狐の言葉にトーレが言う。

「仕方あるまい。八百刃が敵に回った以上、逃げる事すら、困難だった筈だ。それよりマーレは元気だったか?」

 天狐は穏やかな表情で言う。

『はい。お元気そうでした』

「それは良かった」

 安堵の息を漏らすトーレであった。



「何で楽駝鳥や武道獅子が、鉄道に乗れないのですか!」

 マーレが駅員と揉めているのを見ながら、白牙が言う。

『また、大変なお荷物を背負ったな』

 ヤオは大きな溜息を吐いて言う。

「安請け合いしちゃったね」

 結局、ヤオが折衷案として、貨物車に楽駝鳥と武道獅子を乗せる事で、マーレも一緒に鉄道に乗る事になるのであった。

○マーレの魔獣



楽駝鳥ラクダチョウ

背中に瘤を持つ、駝鳥で、人を背中に乗せて、長時間移動する事が出来る。

元ネタ:忍神さん(大感謝)



吸射雀キュウシャジャク

敵の魔力攻撃を吸収して、口から射出する事が出来るスズメ。

フェニックステールが開発した魔獣の一体。

元ネタ:hiroshiさん(大感謝)



武道獅子ブドウシシ

特殊能力は持たないが、肉体を使った戦闘能力はかなり高い。

武道は、心の道と言って、正々堂々戦う事を心掛けている。

天狐に負け、フェニックステールに捕らわれた時に、マーレに助けられる。

元ネタ:忍神さん(大感謝)



○その他魔獣


灼嘴鳥ショクシチョウ

炎翼鳥にとっては兄弟みたいな魔獣。湖を護る為に最後まで戦った。

元ネタ:忍神さん(大感謝)



鏡鱗蛇キョウリンジャ

鏡に映した相手の攻撃を、再現することが出来る。

灼嘴鳥と共に湖を護っていた。

元ネタ:セリオンさん(大感謝)



天狐テンコ

翼を持った狐の魔獣で、天候を操る能力を持つ。

上級の魔獣で、高い知能と、戦闘能力を持っている。

元ネタ:セリオンさん(大感謝)

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