中二病戦争 冬海の異変
ある日、小此木と山田が道に居ると、いつもと違う格好の冬海が居た。
お題:
とんかち、飛行機、冷蔵庫、エクスカリバー、マヨネーズ
山田が外に出ると、
「……」
呆然と立ち尽くす小此木の姿があった。
今日も今日とて、オペラ座の怪人のような派手な装飾の仮面を付けている。
そして、その手にはとんかちが握られている。
「よぉ、小此木」
挨拶をしないのは失礼だと思い、山田は小此木に挨拶をする。
とんかちに触れないのは、変な事態に巻き込まれたくないからだ。
「むっ?なんだ、山田か。てっきり、冬海かと思ったが」
ちなみに、小此木の言う冬海とは、どんな季節であろうとマフラーを巻き続ける山田と小此木の知り合いだ。
「冬海を、今日はとんかちで殴った後マヨネーズで死んだフリにしようかと思い、待ち構えていたのだが」
「やばい犯罪予告をするな」
そして、その場合はマヨネーズじゃなくて、ケチャップにしとけ。
白い血は、気持ち悪すぎる。
「……あっ!2人とも、朝から仲良しだね!そして、今日も暑いね」
後ろから冬海の声が聞こえる。
「それはマフラーのせい……」
しかし、山田が言い切ることは出来なかった。
何故なら、もっと突っ込む所があったからだ。
しかし、山田が突っ込むより先に、小此木が動く。
「冬海」
「……やっ。そんな熱い瞳で見つめないで、妊娠しちゃう」
「どうしておぬしは、右目に眼帯を付けてる?」
冬海の会話をさえぎるように、小此木がそう言った。
今日の冬海はいつものマフラー以外にも、右目に白の眼帯をつけていたのである。
「ま、まさか目を傷めたのか?冬海?」
山田が聞くと、冬海は首を振って否定する。
「たまたま鞄に入ってたのか?」
小此木の発言(何を注意したいのかは不明)にも、冬海は否定する。
そして冬海は言った。
「キャラ付け、です!」
……聞いたこっちが、後悔しそうな返事だった。