精神論戦争 2人の生徒会
生徒会。
阿久津と日高が作業をしていたが、あまりにも仕事量が多いので阿久津は人を呼ぶ事にした。
お題:
努力 根性 外道
生徒会室。
黒髪ショートの男性、阿久津と、癖っ毛が付いた長い金髪の美少女、日高は、生徒会の仕事に精を出していた。
「……ふぅ。いつも通り、多いな。まぁ、いつものように多いと言う事なのだが」
「そうね、確かに。きついわ、2人だと」
はぁ……と、阿久津は溜め息を吐いた。本来は生徒会とは全員で10数名所属しており、2人で職務をこなすような組織団体ではない。だからこそ、こんなにも1人当たりの分量が多いのである。
「せめて、後1人くらい居れば楽なんだけどな……」
「呼んでみては、じゃあ?」
「じゃあ、誰を呼ぶんだよ」
「……。……猫とか?」
「猫の手を借りるとは、この事かよ。
まぁ、都合の良い後輩が1人居るからそいつを呼ぶとするか」
阿久津は半ば呼ぶ人間を指定して、携帯電話を操作して1人の生徒の名前を選択する。そして、電話をかける。
「あぁ、もしもし。もし良ければだが、来てくれないか?
……あぁ、そうかそうか。分かったよ。じゃあな」
阿久津はそう言って、携帯電話を閉じる。
「とりあえず、後5分位したら来るらしいから、そこまでは根性でなんとかするとしよう」
「……そうですね」
日高は急に冷たい口調となって、そう阿久津に言ったのであった。
「どうした、日高?」
「いえ……。冷たくなったんです、頭が」
「頭が冷たくなったくらいで、冷たい口調になるか!それと頭が冷たくなるって、どう言う事だよ!」
「……じゃあ。口で」
「じゃあの意味が分からん!」
「……つーん」
「なんだってんだよ、いったい」
それからしばらく、日高の阿久津への冷たい態度は続くのであった。




