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そうだ、寝取っち魔王!〜ダンジョンマスターの魔王に転生した俺、死ぬのは嫌なので勇者パーティのヒロイン全員を寝取ります〜  作者: 駄作ハル
第四章 森厳なる『目』・弓使いウェリネ

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第26話 交わりこそ生の本質なり

 腐朽獣を討伐した俺たちはエルフの里まで戻り、長老たちへ事の顛末を報告した。


 「魔物は倒した。だが、問題は解決していない。……なぜ聖なる樹にあのような穢れた魔物が寄生できたのか。その根本の原因を理解しなければ、いずれ第二、第三の腐朽獣が現れるだろう」


 俺の言葉に安堵しかけていたエルフたちの顔が再び曇る。


「それは……我らにもわからぬこと。この森は太古より聖なる結界に守られ穢れを寄せ付けぬはず……」


 長老は難しい顔で長いひげを撫ながらそう答える。

 

「本当にそうかな?」


 俺は集まったエルフたちを見渡し、ゆっくりと語り始めた。

 

 これは彼らの凝り固まった常識を打ち破り、ウェリネの心を外の世界へと導くための講義だ。


「考えてもみよ。汝らは長きにわたってこの森に閉じこもり、外部との交流をほとんど絶ってきた。それは確かに短期的な安全をもたらしただろう。だがその代償もある」


 俺は地面に落ちていた、同じ種類の木の葉を二枚拾い上げた。

 一枚は青々とした若葉、もう一枚は少し色褪せた古い葉。


「一つの血脈、一つの知識、一つの価値観だけで閉じた世界は、いわばこの古い葉と同じだ。変化に乏しく、淀み、やがては内側から弱っていく。新しい風が入らなければ、水は腐る。それと同じ理屈だ」


 俺は彼らにも理解できるよう、現代科学の概念を比喩に置き換えて説明する。


「聖なる樹も、そして汝らエルフという種も、例外ではない。外部からの新しい血や知識がなければ、種そのものが持つ抵抗力は徐々に失われていく。かつては弾き返せたはずの些細な病――今回の腐朽獣のような存在――にも、容易く蝕まれるようになるのだ」


「……!」


 俺の言葉に若いエルフたちを中心に動揺が広がる。

 ウェリネもハッとした表情で聖なる樹と里の仲間たちを見比べていた。


「我らは……森の掟を守り、清浄を保ってきたはず……」


「清浄とは変化を拒むことではない。むしろ多様なものを受け入れ、循環させることによって保たれるものだ。……この森は、聖なる樹は、もはや限界なのやもしれん。汝らが内側に閉じこもり続ける限り、その衰弱は止まらないだろう」


 俺は色褪せた葉を捨て、青々とした若葉だけを手に持つ。


「変化を恐れるな。外の世界には、汝らが知らぬ多くの智や力がある。それらを取り込み、自らの糧とすることで、汝らも、そして聖なる樹も、再びこの若葉のように輝きを取り戻せるはずだ」


 俺の説法はエルフたちの心に深く突き刺さったようだった。

 特にウェリネは、瞳に強い決意の光を宿し何かを考え込んでいる。


 長老は依然として渋い顔をしていたが、反論はできないようだった。


(よし、こんなものか。あとはウェリネが決断するのを待つだけだな)


 俺は内心で頷き、その場を後にした。


 ◇


 その夜。

 俺はエルフたちが用意してくれた樹上の簡素な客室で寛いでいた。


 昼間の出来事――ベリアスの活躍、俺の知識チートと説法――は、エルフたちの警戒心を解き、むしろ客人としてもてなされる状況を作り出していた。


(快適な環境と美女。やはりこれに限る)


 俺が持ち込んだワインを傾けていると、控えめなノックの後アザゼルとベリアスが入室してきた。


「陛下。今日も素晴らしい一日でございましたわ」


「ヴァエル様。本日は私に活躍の場を与えていただき、誠にありがとうございました」


 アザゼルは妖艶な笑みを浮かべ、ベリアスは生真面目な顔で深々と頭を下げる。


「二人とも、よくやってくれた。特にベリアス、今日の剣技は見事だったぞ」


「もったいなきお言葉! このベリアス、生涯をかけて陛下にお仕えいたします!」


「あらあら、ベリアスだけずるいですわ。陛下、このアザゼルも、もっと陛下の()()()立ちたいのですが?」


 アザゼルが俺の腕にその豊満な身体を絡みつかせてくる。

 ベリアスも頬を赤らめながら、期待に満ちた視線を俺に向けている。


(やれやれ。嬉しい悲鳴とはこのことか)


「……仕方ない。今夜は二人まとめて労ってやろう」


 俺が変身を解いて魔王らしく尊大に告げると、二人は歓喜の表情を浮かべた。


 アザゼルのすべてを蕩かすような妖艶な愛撫。

 ベリアスの生真面目さの中に燃える一途で情熱的な奉仕。


 サキュバスと女騎士。

 対照的な二人の美女が、俺への忠誠と愛情を競い合うようにその身を捧げてくる。


「あぁん……陛下……!」

「ヴァエル様……! も、もっと……!」


 至高のハーレム。

 これぞ俺が求めていた魔王ライフだ。

 

 俺がその快楽に身を委ね、まさに夜が深まろうとした、その時だった。


 ――カタリ。

 客室の扉がほんのわずかに開く音がした。

 俺たちは一瞬動きを止め、ベリアスはベッドの傍らにある剣に手を伸ばす。


 俺が目を細め闇夜に魔力探知を飛ばすと、扉の隙間から緑色の瞳がこちらを覗いているのが見えた。


(……ウェリネか)


 彼女は俺たちの情事を目の当たりにし息を呑んでいるようだった。

 その顔は驚愕と、羞恥と、そして未知の情熱に戸惑っているかのように赤らんでいた。


「来いアザゼル、ベリアス」

 

 俺はウェリネのことをあえて意に介さず、二人を胸元へ抱き寄せる。

 

 長命種であるエルフは、人間ほど性への関心が強くないという。

 

 だが今彼女が目にしているのは、魔王、サキュバス、人間という、異種族同士の剥き出しの情交の光景だ。

 それは閉ざされた森の中で育った彼女の倫理観や常識を根底から揺さぶるに十分な刺激となっただろう。


 ウェリネはしばらく呆然と立ち尽くしていたが、やがてハッと我に返ると音もなく扉を閉め、慌ててその場を走り去る気配がした。


(フッ……。これでまた一つ、外の世界への()が開いたというわけか)


 俺はこぼれる笑みを隠そうともせず、再びアザゼルとベリアスに向き直った。

 

 どうやら三人目のヒロインが堕ちる日もそう遠くはなさそうだ。

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