あたらしいじんせい!
あのあといろいろ詳細を聞かれた。
何が起きたかとか、どうやってドラゴンを倒したかとか。
あと、新型配信機材をもらった。
ん?どんなのかって?
簡単、ラノベとかで出てくるドローン型のやつ。
今まではボディカメラ式のやつしかなかったんだよね。
ちなみに出どころは組合に急に現れた変な自販機が売っぱらいはじめたらしい。
怪しすぎて笑っちゃうよね。
でもこの世界に常識はもう通用しないふしがあるから。
で、私の話。
あのあと組合の人と話して、戸籍とかを作り直してもらうことになった。
名前とかは変えずに性別だけだけど。
年齢もそのまま、あと、今病院に連行されてる。
軽く検査だけ……って話だけど。
絶対嘘。
まあ、組合も日本国憲法に縛られてるから監禁とかはできないよ。きっと。
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で、検査したんだよね。
え?結果?
もとの人体との類似性は認められないってさ。
つまり完全に他人になったってわけ。
まあ、別に良いんだけどね。
親とは殆どが縁切ってるし、これといった親戚もいない。
むしろ孤独な幼女ってことで刺さる人には刺さりそうじゃない?
まあそんなことは如何でもいいんだよ。
検査終わったって事は帰ってきてるわけなんだけどさ。
私は別に生活リズムが終わってるわけじゃないから、夕方に帰ってきたってなると大体起きてから10時間くらい経ってるわけ。
なのにさ、何故か家に朱星露音が居るんだよね。
しかも我が物顔でリビングで寛いでるし。
なんで???
いや帰れよ。帰ろうよ。
もう10時間ぐらい経つよ?
というか、君朝来たってことはもっと早くに起きてるよね?
眠くないの?私なら爆睡するよ、多分。
「なんで居るの」
「私1回も帰るなんて言ってないんだけど」
「いや帰r………帰ろうよ。もう16時だよ?」
「そもそも、私用事済んでないんだけど」
用事済んでないからって10時間も待つぅ……?
執念深すぎじゃないこの子。
「じゃあさっさと済ませてくれないかな。私疲れた」
「なんで助けたの」
「………………………なんでって?」
急にぶっ込んでくるじゃんこの子。
結は怖いよ。
いろいろ怖いよ。
「………あれだけ喧嘩してさ、おまけに取っ組み合いまでしたんだよ?」
「それが何」
「………普通助けないでしょ。あんな化物前に命賭けてさ」
「私は普通じゃないって言ったのは君じゃなかった?」
いや、別にあいつ今ならそこまで強くないからね。
あの時と同じ装備なら勝ててたか怪しいけど。
………別に助けない理由にはならないけど。
仮にも唯一の友人だし。