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【課題レポート】本の紹介30冊(幼児〜中学生まで)

知ってる本ある?

1.絵本

(1)赤ちゃん絵本

「いちご」

平山和子作・絵 福音館書店 1984

「いちご」ができるまでの成長を描いた作品。いちごがはじめからいちごではないという、子供にとっては驚きに満ちた世界を、とても繊細でリアリティ溢れる描写と、子供のつぶやきに答えるいちごの優しい言葉遣いを追うことで見ていくことができます。様々なものに興味を持ち始めた子供に、「いちご」という、身近で子供の大好きな植物を題材にした本作品は、植物の世界を見るための良い入り口になることでしょう。いつも食べている「いちご」の世界を、覗いてみませんか。


「おつきさまこんばんは」

林明子作・絵 福音館書店 1986

夜になると空に浮かぶおつきさま。いつも暗い夜の空を明るく照らしてくれる、そんなおつきさまに話しかけるお話です。おつきさまの表情がとても豊かで、絵を見ているだけでも楽しめるようになっています。文章も短いながらリズミカルで、読んでいて楽しくなります。想像力豊かな子供ならではの視点で描かれています。読み終わった後には、思わずお空のおつきさまに挨拶してしまいたくなるような、あたたかな作品となっています。


「ねこがいっぱい」

スカール作 やぶきみちこ訳 福音館書店 1992

いろいろなねこを見ていく作品。単純でとても分かりやすく、本当にちいさな子供から読んであげることができます。一見、色合いの印象などから地味に見える絵ですが、シンプルで、大胆に描かれたねこは、子供の目を引くこと間違いなし。愛嬌ある仕草やポーズを決めて、面白い表情や可愛い表情をした、様々なねこを見ながら、どのねこがいいかな、と子供と一緒に選んで遊び、コミュニケーションをとりながら読んでみても面白いです。


「たまごのあかちゃん」

 かんざわとしこ文  やぎゅうけんいちろう絵  福音館書店  1993

  子供の大好きな鮮やかな色を使って、大胆で堂々とし力強く描かれた絵がとても印象に残る作品。たまごの中から次々に、五種類のいろんあかちゃんがでてきます。たまごから出てきたあかちゃんたちは、見開きで描かれており、色味と味のある絵もあいあまって真っ先に目に飛び込んでくる勢いがあります。一定のリズムを持った文章も、読んでいて楽しい気持ちを増長させることでしょう。たまごの中からなにがでてくるのか、ぜひ想像しながら読んでください。

「きんぎょが にげた」

  五味太郎 作 福音館書店  1982

 少し派手なピンク色が目を引くきんぎょが金魚鉢から逃げてしまうのを追いかけながら、きんぎょを探す絵本です。途中で金魚はいろいろなところでかくれんぼ。さて、どこにいるかな、と探しながら読み進んでいくと、なぜきんぎょがにげたのかがきちんと分かるようになっています。色鮮やかな絵は、目で見ても楽しめる作品となっており、文字の読めない子供から楽しむことができます。にげてしまったきんぎょはどこにいったのか、探しに行きましょう。


「くだもの」

平山和子 作 福音館書店 1981年

手を伸ばせば触れられそうなほどのリアルに描かれた、たくさんの美味しそうなくだものがでてきます。文字は少なく、絵に集中できる作りになっており、切った後の絵もでてくるので、違いも分かります。一緒に読みながら、くだものに触れ、楽しく子供の興味を引き出せ作品になっています。その後実物に触れれば、さらに子供の世界を広げることができるため、好奇心旺盛な時期に読んであげたい一冊。本当に食べたくなってしまうかも。

(2)やさしいストーリー絵本

「せきたんやのくまさん」

フィービとセルビ・ウォージントン作・絵 いしいももこ 訳 福音館書店 1979


せきたんをみんなのところへ届けてくれる、可愛いらしいテディベアのくまさんの1日を描いたお話。最初のページに文章と絵が対応するように隣にあり、指をさしながら認識を進めて読んでいくことができます。優しい色合いで外国の風景が描かれた絵は、物語の世界へ子供を引き込んでくれます。文章もリズミカルに書かれており、繰り返し言葉が多く、耳に残ります。せきたんの袋と引き換えに

お金を受け取った描写などもあり、お金についても少しだけ知ることができます。


「ぐりとぐら」

中川李枝子文 大村百合子絵 福音館書店 1963


のねずみの仲良しなぐりとぐらが、木の実を拾いに出かけると、大きな卵が落ちていました。お料理の大好きな2匹は、この卵でカステラをつくることにします。しかし大きな卵は2匹でも運べません。そこで2匹は森で料理することにするのでした。見開きで描かれた絵は大きく、子供でも見やすい造り。ぐりとぐらや他の仲間たち以外の色味が抑えてあることで、2匹に目が行きやすくなっています。楽しそうな2匹や仲間たちとの交流に、心がほっこりする一冊です。


「はらぺこあおむし」

エリック・カール作 もりひさし訳 偕成社 1976


ちいさな卵から生まれ、そこからどんどん成長していく、あおむしのお話。子供の時に読んだことのある方も多いのではないでしょうか。独特の画風でありながら、とても色使いの豊かな絵が目を引きます。あおむしの成長を見ていく中でも、あおむしがくだものなどいろいろなものを食べたりする場面は、工夫がしてあり、ただめくるだけではない楽しみがあります。あおむしの成長を子供と一緒に追いかけることで、成長というものを学ぶこともできます。


(3)物語絵本


「ピーターラビットのおはなし」

ビクトリアス・ポター作・絵 石井桃子訳 福音館書店 1988

 あるところに4匹の小うさぎがいました。そのうちの1匹、ピーターはとてもやんちゃ。あるあさ、おかあさんが出かけている間おとなしく遊んで畑には行ってはいけない、とおかあさんに言われたのにも関わらず、ピーターは約束を破り畑に侵入してしまいます。しかし畑の持ち主、マグレガーさんに見つかってしまい•••。ピーターラビットは有名ですが、話を読んだことのない人は多いのではないでしょうか。ピーターは果たしてどうなってしまうのか、親子で一緒に展開を楽しめる作品となっています。


「どろんこハリー」

ジーン・ジオンぶん マーガレット・ブロイ・グレアムえ わたなべ しげお やく 福音館書店 1964


黒いブチのある白い犬のハリーは、おふろが大嫌い。そこでお風呂のお湯を入れる音が聞こえたある日、体を洗うためのブラシを庭に隠して遊びに行ってしまいました。いろいろなところを回ってどろんこで真っ黒になったハリーはお家へ帰りますが、真っ黒になったハリーにお家の人は誰も気づいてくれません。さてハリーはどうするのでしょう。控えめな色使いでありながら、表情豊かで可愛らしく描かれた絵はとても素敵です。ハリーの頑張る姿と、ちゃっかりした姿がとても可愛い作品。


「かいじゅうたちのいるところ」

モーリス・センダックさく じんぐうてるお やく 冨山房 1975


ある晩、いたずら少年マックスはおおかみのぬいぐるみをきて大暴れ。怒ったお母さんに部屋に閉じ込められてしまいますが、そこから木が生え始めて森に大変身。マックスはそこから旅をはじめます。どんどん進むとかいじゅうたちのいる島につきます。かいじゅうたちの王様になって暮らすマックスですが、優しい誰かさんが恋しくなって•••そんなマックスの旅のお話。独特の雰囲気をもった画風の絵が少しだけかいじゅうたちを怖くも愛嬌を持った姿にしています。家族の大切さが分かるかもしれません。



(4)昔話絵本


「さんびきやぎのがらがらどん」

マーシャ・ブラウン絵 せた ていじ訳 福音館書店 1965


3匹のガラガラドンという同じ名前やぎが、ある日山の草場に行くために橋を渡ろうとします。しかしその橋の下には、おそろしいトロルというおおきな怪物がいて、渡ろうとするものは食べられてしまいます。さて、この3匹は無事に渡ることができるのでしょうか。少し荒いタッチで描かれた絵は、見開きで描かれており、大胆な大きさも手伝ってとても迫力のある絵となっています。トロルや3匹の違いが上手く引き出されていて、トロルと対峙する場面では臨場感があります。


「3びきのくま」

トルストイ文 バスネツォフ絵 おがさわらとよき訳 福音館書店 1962

ひとりの女の子が森へ遊びに行きました。ところが道に迷い、家に帰れなくなってしまいます。ここで見つけたのが小さな家。誰もいなかったので女の子は家の中へ入り1日を過ごしますが、しかしここは3びきのくま親子の住む家なのでした。素朴なタッチの絵はとても雰囲気があり、物語の世界へ誘ってくれます。また、文字の大きさがくまの親子の大きさと比例していたりと、遊びの要素もあり、文字の読める子供にはさらに楽しめる作品となっています。


「かさじぞう」

瀬田貞二再話 赤羽末吉絵 福音館書店 1966


貧乏なおじいさんとおばあさんは二人暮らしで笠を売って暮らしていました。ある大晦日、おじいさんは5つの笠をもって町へ売りに出かけますが、見向きもされませんでした。帰り道、吹雪にさらされた6つお地蔵さんを憐れに思ったおじいさんは自分のかぶっていたものを合わせて、笠をお地蔵さんに被せてあげました。すると明け方、なにやら家の外から声がして•••。よく知られた日本昔話のひとつ。筆で描かれた絵は、愛嬌と温かみが感じられます。


「くわずにょうぼう」

稲田和子再話 赤羽末吉画 福音館書店 1977


ある日、一人暮らしで欲張りな男のところに現れたのは、ご飯を食べないという女の人。うんと働くから女房にしてほしいという彼女に男は、疑いも持たずに女房にする。一緒に暮らすようになり、よく働く女房だか、なぜかお米がたまらない。不審に思った男は次の日、外に出かけるふりをして家の中を覗いていたら、なんと女房は恐ろしい化け物であった。男がどう逃げ出すのか、はらはらしながら読み進めてもなかなか展開が見えない、日本昔話。


「うまかたやまんば」

おざとしお再話 赤羽末吉絵 岩波書店 1981

やまんばに見つかってしまい、追いかけられる馬方の話。魚や馬を身代わりにしながら、馬方は逃げ惑いますがやまんばからなかなか逃げられません。そんな時にあった山小屋に逃げ込みますが、なんとそこはやまんばの家でした。食事をうまいこと奪い取りながら、なんとかやまんばに仕返しをしようと考えます。昔話の恐ろしさと怖さを持ちつつ、逃げ切れるかなどはらはらする展開があります。おそろしいやまんばから果たして無事に逃げられるのでしょうか。


「王さまと九人のきょうだい」

君島久子訳 赤羽末吉絵 岩波書店 1981


イ族のある村に、子供ができないとしよりの夫婦が住んでいました。あんまり寂しいのでおばあさんが池のほとりで泣いていると、池から不思議な白髪の老人が現れ、子供が生まれる不思議な丸薬を9つ授けました。それによって生まれた姿のそっくりな9人の子供は、それぞれ「ちからもち」、「くいしんぼう」、「はらいっぱい」、「ぶってくれ」、「ながすね」、「さむがりや」、「あつがりや」、「切ってくれ」、「みずくぐり」という名前を不思議な老人に与えられ、その名の通りの特長をもって、悪い王さまに立ち向かうのでした。力強いタッチで描かれた絵が、さらに内容を盛り上げてくれます。


「おおきなかぶ」

内田莉莎子再話 佐藤忠良画 福音館書店 1962

おじいさんが植えたかぶがとても大きくなりすぎて、なかなか抜けないという有名な話。昔読んだことがあるという人もおおいでしょう。「うんとこしょ どっこいしょ」のフレーズが耳に残りやすく、とても記憶に残る、馴染み深い名作です。おおきなかぶはおじいさん以外に手伝ってもらってもなかなか抜けません。最後の結末は•••子供と一緒に童心に返って読んでも面白いでしょう。絵は力強く、かぶの大きさや重さが感じられそう。キャラクターの表情も豊かで、最後にはきっとみんな笑顔になれます。


「やまなしもぎ」

平野直再話 太田大八画 福音館書店 1977

3人の兄弟たろう、じろう、さぶろうがそれぞれ、具合の悪いお母さんのためにやまなしを取りに行く途中でふしぎなおばあさんに出会います。このおばあさんはみずを汲んできてほしいと頼みますが、やまなしをとにいそいでいたたろうとじろうは断ってしまい、さぶろうだけがみずを汲んで渡すと、お礼に刀を貰います。そんな3人の兄弟におばあさんは毎回ふしぎなさんぼんのささの話をします。話を守らなかったたろうとじろうは•••。刀の意味とは•••。


(5)その他の分野の絵本


「やさいのおなか」

きうち かつ 作・絵 福音館書店 1997

 野菜を切ってみたらどんな風に見えるのでしょうか。次々にシルエットででてくる野菜の切り口、「やさいのおなか」を見ながら、この野菜は何かな、と考えてみましょう。いつも見ているあの野菜も、切ってみたら思っていたのとちがう、こんなふうになっている、という新鮮な驚きに満ちた一冊となっています。シルエットだけでは分からないものも沢山あるかも。身近な日常に隠れた、野菜の面白い側面が見えてくる。お家の野菜もどうだろう、と気になってしまう一冊です。


2.児童文学

(1)幼年〜低学年向き読み物


「おしいれのぼうけん」

古田足日・たばたせいいち作 童心社 1974


さくら保育園には怖いものが二つあって、ひとつはおしいれ、もう一つはねずみばあさんです。おしいれは言うことを聞かない子が閉じ込められてしまう場所、ねずみばあさんは先生たちの人形劇の悪者でとてもおそろしいのです。ある時、あきらとさとしという子供が赤いミニカーを取り合って、寝ている子供達の上を走り回って喧嘩したためにおしいれに入れられてしまいます。「ごめんなさい」と言わないと出してもらえないけれど、2人とも意地を張って言いません。そんな時、おしいれに違う世界の入り口ができて•••そこは2人を食べようとするねずみばあさんのいる世界だったのです。はらはらさせる展開と心情が伺える描写が魅力的。子供が共感しながら読めます。絵は独特ですが、怖がらせる迫力と味があります。


(2)低学年〜中学年向き読み物


「火のくつと風のサンダル」

ウルズラ=ウェルフェル作 関楠生訳 久米宏一絵 童話館出版 1997

靴屋の息子チムはクラスで1番でぶで、学校で1番のちびでした。周りの子達はそんな彼をからかいます。それが嫌な彼は、お菓子をあげればなくなるだろうと考えて、朝早くから市場のお手伝いをしてお金を貯め、お菓子を配りましたが改善しなかったのでそのお金をお父さんの葉巻、お母さんのチョコ、自分のアメにして、お父さんの面白い、靴を直す代わりに泊めてもらいながら世界を旅した話を聞きました。チムは貧乏だし自分でいるのが嫌ですが、お父さんとお母さんは大好きです。そんなチムに誕生日の日、お父さんとお母さんはすてきなプレゼントをくれました。それは赤い靴にリュック、そして一緒に買った青いサンダルを履いたお父さんとの四週間の旅。旅は大変なことも多いですが、楽しいこともいっぱい。前向きに成長していくチムを見ながら、元気が出てくる作品です。



「小さなスプーンおばさん」

アルフ=プリョイセン作 大塚勇三訳

 ある晩、おばあさんがベッドに入って眠ると、翌朝とつぜんティースプーンほどに体が縮んでしまっていた、というところから始まります。しかしおばさんはあわてもせず、てきぱきといつも通り仕事をこなしてしまいます。もちろん、体が小さいからできないことは沢山あるはずですが、何事も知恵と言葉の巧みさで、いろいろなものを動かしてしまうのです。そんなスプーンおばさんの、愉快でちょっと不思議な日常の話。


(3)中学年〜高学年向き読み物


「だれも知らない小さな国」

佐藤さとる作 村上勉絵 講談社 1960


主人公が小さな子供の時、山を探検して見つけた、きれいな泉のある小山に隠された三角平地で、流された靴に乗った小人を見た。戦争をはさみ、大きくなった主人公は思い出のつまった小山にいく。その小山から帰ったあたりから、身の回りで何かちいさな黒いかげが動いているような気配を感じるようになる。そんな不思議な小山が気になって、頻繁に出向いているうちに、ついにこぼしさま、ちいさな人、コロボックルに出会うのであった。小さな小人たちに出会うという夢のある話。主人公の現実的な成長の描写があり、とてもリアリティ溢れる話となっている。読んだら小人を探しに行きたくなること間違いなし。


(4)高学年〜中学生向き読み物

「バッテリー」

あさのあつこ作 教育画劇 1996


原田巧は親の転勤によって、岡山から広島と岡山の県境にある新田市という両親の故郷の、祖父の家へ引っ越すことになった。巧はずっと野球をやっていて、とてもストイックな性格な上、技術もあるピッチャーだったが、そのせいでなかなか球をとってもらえないこともあり、それによって少し自信家すぎるところがあった。そんな巧が、引越し先でキャッチャーの永倉豪に出会い、バッテリーを組み、野球を通して成長していく話。登場人物たちの心情や行動が細かく書かれており、とても入り込める作りになっている。



3.伝承文学(昔話・神話)


「わらしべ長者」

木下順二作 岩波書店 19787

物々交換をしていくうちにお金持ちになる、わらしべ長者を中心とした、日本昔話をかにむかしーさるかにー、ツブむすこ、こぶとり、腰折れすずめ、ガニガニ コソコソ、見るなのざしき、豆コばなし、大工と鬼六、あとかくしの雪、瓜コ姫コとアマンジャク、ききみみずきん、なら梨とり、うばっ皮、木竜うるし、みそ買い橋、たぬきと山伏、びんぼうがみ、山のせいくらべ、彦市ばなし、三年寝太郎、天人女房と、22編を収めた民話集。聞いたことのある話からはじめての話までたっぷり読むことができます。


4.わらべうた・詩・ことばあそび

「ことばあそびうた」

  谷川俊太郎 詩  瀬川康男 絵  福音館書店  1973

タイトルどうりことばあそびを主とした内容となっています。意味のあるような、ないような。でもなんとなく、口ずさんでみると面白く感じることができるはずです。言い回しや韻の踏み方、文の長さが絶妙で、ページをめくって次に進みたくなる巧みさがあります。筆で書かれたような、シンプルな色味でありながら味を感じさせる絵や文章がまた、作品を盛り上げてくれます。少しの時間でサッと読むこともでき、とても手に取りやすい作品となっています。


5.ノンフィクション(伝記・科学の本等)


「エジプトのミイラ」

 アリキ・ブランデンバーグ 文と絵 神鳥統夫 訳 あすなろ書房 2000

古代エジプト文明、そこでは人々はミイラを作っていました。なぜ、ミイラを作っていたのか知っていますか。その理由はエジプトの人々の神様への信仰と、魂の考え方にあります。本作ではその古代エジプトの人々の考え方から、ミイラをどうしてつくるようになったかや意義や意味、作り方などを古代エジプト風の絵を交えながら詳しく教えてくれます。ピラミッドの構造や人々の埋葬の仕方も丁寧に説明されており、絵本と侮ることはできない作品となっています。


「本のれきし5000年」

 辻村益朗 作 福音館書店 1989

本にとはどういったものかという定義付けからはじまり、紙がなかった時代は本があったのか、またあればどんなものだったか、残っているのか、読めるのかについて突き詰めていく内容になっています。1番最初の紙「パピルス」の作り方や、それを使った本、その内容、また紙でないもので作られた本にはどのようなものがあるかが簡潔に記されており、図や実際の資料、当時の様子の絵の写真や実物の写真などがたくさん使われてとても分かりやすくまとまっています。


「絵で読む広島の原爆」

那須正幹 文 西村繁男 絵 福音館書店 1995

広島になぜ原子爆弾が落ちたのか、そこから詳しく分かる作品。戦前の日常風景の絵から始まり、兵士を送り出す街の姿、戦況が悪化していき空襲を受ける姿、ついに襲ってきた原子爆弾の投下の様子•••そのあとのすべてが瓦礫と化した広島、そこからの火災、人々の苦しむ様子、そしてそこからの復興と現在に至るまでを事細かに緻密な絵と共に辿っていくことができます。他の本と違うのは、途中に挟まれる世界情勢の図や説明、また核の原理や仕組み、時代の流れ、投下に至るまでの飛行の様子などが分刻みで記されている点。表面的に知るだけではない、本当の広島、そして戦争というものが見えてきます。

司書資格を取るための授業の夏の課題かな?


指定された数種類の本の中で選んで、読んだ内容説明してね! って感じだった。絵本あたりは、みんな知ってるもの多いかな〜と思います。本の紹介は司書になるとまぁやることありますから、実践的でしたね。(なお、司書資格取得者の司書就職率は低い)

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