【本当にメモ】掘り返し第一号は、大学時代の授業の内容とレポートの一部
入れ子構造
物語の中に似た物語がある
語りに特徴
枠構造
語りない入れ子
全体縮図
物語中の物語が縮図になる?
前景後景
一見こう見えるが、実は、こう!みたいな。
相似
人物が似てるとか。
対立
正反対とか。
円構造
めぐりめぐって最初に落ち着く
『狐憑』 中島敦
【時間】
時代
「スキュテイア人」(一八七頁三行目)
スキュテイア人(スキタイ人)は紀元前8世紀〜紀元前3世紀。
「ホメロスより以前」(一九二頁一二行目)
古代ギリシアの詩人。紀元前八世紀頃の人と推察される。
よって時代は紀元前八世紀である。
【場所】
(スキュテイアの)ネウリ部落
スキュテイア(スキタイ)はウクライナ周辺
【登場人物】
シャク
弟デックがウグリ族に殺されてから次々に譫言を言うようになる。
始めはデックが取り憑いたと思われたが、そのうち関係のない動物や人の話をするようになる。(作り話)
しかしその後作り話をしなくなり、仕事もしなかったので見限られて殺されてしまう。
デック
シャクの弟。ウグリ族に殺されて、その後シャクに取り憑く。
長老
有力な家柄の者。若者たちを怠けさせるシャクを疎ましく思っており、排斥しようとする。
【抽象化】
憑き物にに憑かれたシャクは作り話をするようになり、人気者となるが、それに若者たちが怠けだすのを好ましくなくなく思った長老に、謀られて殺されてしまう。
【題名の意味】
狐憑
狐の霊がとりついたといわれる、異常な精神状態またその人。
ここから何かに取り憑かれたシャクのことを指していると考えられる。
また、狐は嘘つきを指す場合もあり、作り話と言うのはある種の嘘である為、何かにとりつかれた後の作り話をするシャクを狐憑、作り話をするという意味で、嘘つきの人という意味があるのではないかと考えられる。
【構造】
①触媒・変化構造
シャクが不思議な言葉、譫言を言うようになったのは憑き物がしてからである。
その為触媒変化構造だと考えられる。
しかし憑き物が憑いていたのはシャクの弟が憑いていたと言われるところまでであると考える。
②対立構造
シャクと長老は対立していると考える。
シャク
「最も平凡な一人」(一八七頁八行目)
物語を語るようになってから働かないなど、決まりから外れた行動をとる。
「脱毛期の禿鷹の様な頭をして◯るくせに若い者と美しい娘を張合つて惨めに敗れた老人の話」(一九〇頁一六行目)をした時に長老と似ていると気づかない(または知らない)など、あまり作略を巡らせたりするような性格ではない。
長老
「最も有力な家柄の者」(一九〇頁一二行目)
シャクを排斥しようと手をまわして
協議に持ち込むなど、手順を踏む決まりに則った行動をとる。
「白蛇のやうな奸智」(一九〇頁一九行目)や「奸譎な老人」(一九二頁二行目)など、狡猾な性格。
【主題】
シャクは本当に憑かれていたのか
これ、大学時代のメモだわ。(何年前?)
文学部の授業の様子が分かりますね。
物語の文章の構造の話をメモしてます。
狐憑の方は実は別のメモだったんだけど、通じる内容だし、なろうは200字以上じゃないと投稿できないのでくっつけました。
中島敦、動物好きだなぁ(そこじゃない)
山月記の人ですね。狐憑も短い話です。
昔は突然人が変わったようになった人を狐が憑いたと表現していて、それを題材にしたお話です。一年生でやった内容だなぁ。
なろう小説は枠構造もあるかもね。
入れ子構造にはならないかな。この語りに特徴っていうのは語り手がいるものなんだけど、そもそもなろう小説は大抵語り手ではなく一人称視点が多いからね。
ところで私、なんで触媒変化構造は簡易的なメモ残してなかったんだ?