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詩集:群青色の季節に

ある種 出来レース

作者: 歌川 詩季

 また、こんなタイトルつけちゃいました。

 仕組まれた 起承転結

 偽りでの 山アリ谷アリ


 ドラマを演出するのは 気紛れな女神じゃねえぜ

 濡れ手で(あわ)をつかんで

 札束ならべる黒幕 その人


 ある種 出来レースさ 思惑がはりめぐらされて

 ある種 八百長じみてる 掌の上の闘争



 仕込まれた ことの顛末(てんまつ)

 馴れあいでの 振りアリ落ちアリ


 スリルを脚色するのは 悪戯(いたずら)な運命でなく

 濡れ手が泡にまみれた

 美女たち はべらす悪漢 そいつだ


 ある種 出来レースさ 脚本にひねりが足りない

 ある種 如何様じみてる 箱庭の中の戦争



 筋書きや能書きとか この際はお呼びじゃないし

 下書きや裏書きには 金輪際かかわりたくない

 涙を頂戴するのは 正直な善人なのか

 濡れ手が渇くひまない

 蜂蜜まみれの胴元 どっちか


 ある種 出来レースさ 大穴は塞いでにんまり

 ある種 狂言じみてる 小銭を賭けての紛争

 ある種 出来レースさ はした金かせいでだんまり

 ある種 演出めいてる 有耶無耶(うやむや)に終わる論争

 古い歌とか好きだと。

 タイトルが詩や歌詞の中に、そのまま入ってると安心しますね。

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