アイツの“モテ”スイッチを手に入れろ!
___僕は、万年補欠のモテない男だ、、、!
今まで1度も、女の子からモテた事がない!!!
そもそも、女の子にモテるって? どうやったらモテるの?
確かにね! 見た目も中身もカッコイイとは言わないよ。
だけど、、、。
女の子とまともにも話せないし!
僕から、女の子に話しかけようとすると? “気持ち悪ッ!”って
声が聞えてきた事もあるんだよ!
・・・それっきり、女の子に僕から話しかける事はなくなったんだ。
___何を? きっかけに、女の子に話しかけたらいいんだろう?
▽
___僕の名前は、『古閑 英太郎』23歳、大学生だ!
根暗で、話す事が苦手な僕は緊張で何を話してるのか?
自分でも分からなくなるほど、話すのが苦手なんだよ。
・・・それに、23歳というのに、、、。
薄っすら薄毛にもなってきているんだよ!
僕は、身長が159㎝しかなくガリガリで小さいんだよ。
女の子からしたら? 頼りない男に見えるんだろうな!
*
___でもね?
僕と仲がいい男友達に、やたらと女の子にモテる男がいるんだ!
大して、僕と見た目は変わらないように見えるのにね。
・・・何故か?
___女の子にモテまくり!
大学でも、彼の周りにはいつも、女の子が傍にいるんだよ!
だからさ! 僕が彼に何故? そんなに女の子にモテるのか?
コッソリと聞いてみたんだ、、、!
___そしたら? 意外な答えが返ってきたよ!
『___なんだ! そんな事で僕を呼び出したのか、古閑?』
『・・・そんな事って? 僕には大事なことだよ!』
『じゃあ! 古閑だけに話すけど? それは、、、。』
『・・・それは?』
『“モテ”スイッチを手に入れる事だ!』
『___はぁ!?』
『___お前、今! 俺が冗談を言っていると思ってるだろう!』
『・・・あぁ! そう思ってるよ!』
『本当の話なんだよ! それに、俺と古閑の違い? ってどこにあるんだよ!
俺だって! そんなにカッコイイ訳じゃないだろう! どうだよ!』
『・・・ううん、悪いけど? そう思うよ!』
『___やっぱり、そう思ってたのか!』
『・・・いやいや? そうじゃないけど? 女の子にモテ過ぎだなって!』
『まあな! だから、古閑も! “モテスイッチ”を手に入れろって!』
『・・・でも? そんなの何処にあるんだよ!』
『___古閑にだけ! モテスイッチを買ったお店を教えてやるよ!』
『___えぇ!? 本当か!?』
『あぁ! これで! お前も、モテ男だな!』
『・・・あぁ!』
___僕は、アイツに教えられたお店に直ぐに行ったよ!
そのお店は? 小さな駄菓子屋さんのようなお店だったんだ!
『___いらっしゃいませ~駄菓子を買いに来たの?』
『いいえ! 友達からここに! “モテスイッチ”を売ってると聞いたので
それを買いに来ました!』
『___あら? そうなの! じゃあ、お店の中に入って!』
『・・・えぇ!?』
___僕は、駄菓子屋のおばさんに言われるまま、お店の中に、、、。
そしたら? 変なスイッチボタンが付いたモノを僕に見せてきたんだ!
『___これがそうよ!』
『・・・・・・』
『これを、体内に埋め込むのよ!』
『___えぇ!?』
『大丈夫よ! 全然、痛くないから!』
『・・・いや? でも、こんなのどうやって? 体内に入れるのさ!』
『麻酔をするから、君が起きた時には既に入っているわ!』
『・・・でも、』
『___君はモテたいんじゃないの? 嫌ならいいわよ!』
『___いや! やります!!!』
『あら? そう! じゃあ、これにサインしてくれる?』
『・・・えぇ!?』
『念の為よ!』
『・・・あぁ、ははい!』
___おばさんが僕に見せてくれた紙には、英語で何か? 書かれていたけど。
僕には、サッパリ読めない! でも、どうしてもモテたい僕はそこにサインを
する事に決めたんだ!!!
『___じゃあ、はじめるわよ!』
『・・・う、うん!』
___そう言って? おばさんは僕に麻酔の注射を打ったんだ!
僕は少しその時、疑問に思ったんだけどね? だけど結局、おば
さんの言う通りにして、チクッと注射針が僕の腕に、、、。
___それから、0分ぐらいすると?
麻酔が抜けたのか? 僕は目を覚ましたんだ!
そこには、おばさんが居て! 僕にこう言ったよ!
『___無事に、モテスイッチを体内に入れる事が出来たわよ!
これで! 君も“モテ男”ね!』
『・・・えぇ!? もう、終わったの? 全然、痛くなかったよ!』
『それは、良かった! じゃあ、支払いをしてもらおうかな?』
『___えぇ!? 幾らするの?』
『___150万円だよ!』
『うええええーーーーえええ!? 嘘でしょ? 【150万円】なんて!
僕、持ってないよ!』
『___大丈夫よ~! ローンでいいし! モテ男になれば女の子から
お金を出してくれるから!』
『___えぇ!? どういう意味なの、それ?』
『___まあ、直ぐに分かるわ! じゃあ、もうお家に帰りなさい!』
『・・・・・・』
___僕は、おばさんに言われるまま、家に帰る途中に、、、。
生まれて初めて、女の子から僕に話しかけてきたんだよ!
『あのう? 良かったら、今から一緒にご飯でも食べに行きませんか?
私が、全部! お金出しますから!!!』
『・・・あぁ、でも、えぇ!?』
『___いいから! いいから! さあ~行きましょう!』
___その女の子は、僕の手を引っ張ってオシャレな洋食屋さんへ。
確かに、これは! 間違いなく! 【モテ男】になったらしい!
・・・でも? 何故? こんなにも早く! モテ男になれたのか?
___少し、気にはなったけど? 一瞬でその考えはなくなったよ。
女の子と話すのって! 物凄く楽しい、、、!!!
*
___その頃、おばさんは喜んでいたんだ!
【___この、モテスイッチは女の子にだけ見えるスイッチボタン。
あの男性の背中には、“女の子のあなたに、僕の幸運を分け与えます!
だから、気軽に話しかけてくださいね!” と書いてあるのよ!】
・・・ということは?
自動的に、僕の幸せを僕に話しかけてきた女の子に少しのお金と交換で
分け与えているんだ!
___僕は、どんどん不幸せになっていったよ!
モテるのと同時にね!
最後までお読みいただきありがとうございます。