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砂漠の聖都  作者: 神代奈々
第2章 大聖堂
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マシュアの話



「まだ痛むか? 」

 

 1週間くらいたったころ、マシュアがアリフに尋ねた。

 

 

「大分良くなった。けどまだあちこち…」

 

 

 アリフはあれから、武術の練習場には近づかないようにしていた。

 

 


「アシュバルもラビサも、何年も騎士団をめざして稽古してきてるんだから、強いのは当然だよ」

 

「ラビサ、って誰」

 

「アシュバルと同じくらい強いナリダだよ。アシュバルとスラを打ち合ってただろ」

 

「そうだっけ」

 

「騎士団は数か月に一回、聖堂に来て稽古をつけるんだ。

 見込みがあれば、目をつけてもらえる」


「へえ」

 

「僕も騎士団に入りたいんだ。

 騎士団の人たちって本当に格好いいんだよなあ」 

 

「ふーん、そうか。頑張れよ」 

 

「アリフも、騎士団が来たら、稽古を受けるんだよ」

 

「え、俺はいいよ」

 

「そうはいかないよ。騎士団が来た時には、全員何かしらの稽古をつけてもらうことになってるんだ。だからその日は一日、授業がないよ」

 

 

「えっ! 」

 

 授業がないだって!



「じゃ、じゃあ、その日は勉強、なんにもしないのか⁉」

 

「ああ。朝、騎士団が来るから、午前中、稽古をつけてもらって。

 午後は自主練習で、それを騎士団の人たちが見てまわる、って感じ」

 

「そうか……」 

 

「でも全員、騎士団の稽古を受けるんだってば。聞いてる?」

 

「稽古はどこでするんだ? 」

 

「いつもの中庭だよ」

 

 

 

 外か。

 ……逃げやすい。


  

「そっか。ありがとな、マシュア」


 

 何がありがとうなのか、マシュアにはよく分からなかった。


 その日から、どうやって稽古を抜け出すか考え始めた。


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