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翔太と悠真

作者: 安永祐二


「おい翔太、ちょっくらコンビニ寄ってくか?」


そう言いながら、悠真は翔太の肩に手を置いた。夕暮れの空はオレンジ色に染まり始めていて、二人の影が長く伸びていた。


「あー、いいけどさ、何か買うものある?」


翔太は少し面倒くさそうに答えた。悠真はいつも何かと理由をつけてコンビニに寄る。翔太は別にコンビニが嫌いなわけではないが、別に買うものもないのに寄る意味がよく分からなかった。


「んー、ジュースでも買うか。あと、なんか良さげなつまみあったら買ってよ」


悠真はそう言って、コンビニの入り口へと歩き出した。翔太はため息をつきながら、悠真の後を追った。


「ところで、来週のテスト、お前大丈夫か?」


悠真はそう言いながら、コンビニの棚からジュースを選んでいた。翔太は冷蔵庫からコーラを取り出し、悠真に渡した。


「あー、まあ。なんとか。お前は?」


「いつも通り、ギリギリセーフかな」


悠真はニヤリと笑って、コーラを一口飲んだ。


「お前、いつもギリギリじゃん。そろそろちゃんと勉強しないと、マジでやばいぞ」


翔太は少し呆れたように言った。悠真はいつもテスト前に焦って勉強するタイプで、その度に翔太は心配していた。


「分かってるよ。でもさ、勉強ってなんか面白くないんだよな」


悠真はそう言って肩を落とした。翔太は悠真の言葉に少しだけ共感した。確かに、勉強は面白くない。特にテスト前に詰め込むような勉強は苦痛でしかない。


「まあ、そうだな。でも、勉強って将来役に立つこともあるんだよ」


翔太はそう言いながら、レジに並んだ。悠真は少し考え込んだように頷いた。


「そうか。でも、将来ってまだ遠い気がするんだよな」


「確かに。でも、時間はあっという間に過ぎちゃうんだぞ」


翔太はそう言いながら、レジでコーラとつまみ代を払った。悠真はコンビニを出ると、空を見上げて言った。


「あー、夕焼け綺麗だな」


「そうだな。なんか、明日も頑張ろうって思える」


翔太は悠真の言葉に少しだけ安心した。二人はコンビニを出て、いつものように夕暮れの道を歩き始めた。


「ところで、翔太」


悠真は少し間をおいて、そう言った。翔太は悠真の顔を見た。


「何?」


「最近、なんか気になる子いる?」


悠真は少し照れくさそうに言った。翔太は少し驚いて、悠真を見た。


「え、何で急にそんなこと聞くの?」


「いや、だって、翔太っていつも女の子の話とかしないじゃん。だからちょっと気になって」


悠真はそう言って、少し顔を赤らめた。翔太は少し考えて答えた。


「別に、いないよ。それに別に興味ない」


「そうか。でも、翔太ならきっと素敵な女の子と出会えると思うよ」


悠真はそう言って、笑顔を見せた。翔太は少しだけ複雑な気持ちになった。


「まあ、そうだな。でも今は勉強が大事だから、恋愛は後回しかな」


翔太はそう言いながら、悠真と別れた。


「俺はお前にしか興味がない。名前も男みたいだし、喋り方も男っぽいけど、そのサバサバした感じも好きだし、全部が好きなんだ」


翔太はそう心の中で叫んだ。


夕暮れの空は、少しずつ暗くなっていく。翔太は一人で、家路についた。




「ラストで君は『まさか!』と言う」文学賞【恋愛】部門一次選考通過作品



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