表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/9

side:Erufu①

サブタイ↓(エピソードタイトル)は深く考えずにサイド/エルフ。

なんかそもそも普通にエルフって言葉使っちゃいけないとか聞いたけど、その某エルフとは設定とかも違うしローマ字読みでエルフだから、なんなら神話とか民間伝承の方を元ネタってか日本的なイメージのエルフなので許してつかーさい、つって(・ωく)☆

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今回はモノローグ調です。

2024年7月23日に執筆していた未投稿の物に加筆した、ある部分を追加しています。

 大砲を打ち上げる音と騒然喧(けたたま)しい爆発音と揺れで目を覚ます

今は深夜だ。

その後も何度もその爆音が響き渡り白を揺らす。

寝具から降りて止せば良いのに確認しようと動き出す。

冷静さと最悪の予想で振り上げる足の速度は速くなる。

体に重い振動は私に届く度に絶望を予感させる。

そして窓を開けて唖然とする。

栗泡立って渇いた声が出た。

数時間前までの変わらずの城下町の姿はソコにはない。

恐怖では無く、これは怒りと虚無が同居している感情だ。 

現実に突き付けられたのは敵襲だ、認識すると廊下に出ていた。

分かりきっていた事ではないか。

扉を開けて、一気に城内の喧騒と風が私に静穏と冷静さを教えた。


 王城は騒然の、一言だ。

兵や給仕・執事ら等の皆が動き周り慌ただしい。

私の扉の警護当番の1人は起こして良いものか聞きに言ったと、もう1人から報告されて私は国王としての仕事を開始する。

妻や子供達には使いを出そう。

今生の別れとなる者もいるだろうが仕方のない事だ。

廊下を進みながらも次々に届く報告には目を塞ぎたくなるような、この世のものとは思えない現象ばかりだ。

魔法の範疇を越えている。

まさか襲撃して来た輩は悪魔とでも契約でもしたのか?

そんな戯れ言を頭の角に追いやって私は指示を叫んだ。


 末の子はまだ成人もしていない。

そして長女の立てる武勇に惹かれ、面倒身のよさと愚直(まっすぐ)な正確に憧れたのか姉弟の誰よりも懐いているように思う。

‥‥‥‥せめてアリスだけでも死なせる訳にもいかない。

王として情けないが、父として王の特権を行使してしまう愚かな私を許してくれ。

ズルいと、今も犠牲になっている民を忘れる事なく責められる事を胸に私は着いてくる宰相に指示を出した。

その代わりと言ってはダメだ。

娘の命、可愛さに職権乱用をしたのだ。

私は侵略者等から愛するこの国を民を守らなければならない。


 火の手があがり、遠くから幾つも立ちのぼる煤煙が夜空を隠して不穏を煽る。

 トランプ王国の兵士達は外壁を破壊し城下町で破壊の限りを尽くしている。

急ぎ指示を出しているか王城の塀や下部にも、あの謎の砲撃が数度到達しており、敵兵が城に到着するのも時間の問題だろう。

私は打って出るために先陣を切って出撃した。

隣には長男・第一王子のアーロンが勇ましく剣を振り翳しているのが見える。

楽しく成ったものだ。

私達が指揮するのは天翼馬(ペガサス)に跨がるエルフ国が誇る羽馬騎士団の200名から成る1個大隊だ。

反対から挟み撃ちするため危険だが隠れて移動しているのは長女アンジェリークと次女アルテシアが普段から指揮する剣馬近衛騎士団だ。

女性のみを乗せる一角白馬(ユニコーン)のため女性のみの構成と成っているが錬度や迅速な作戦解決には彼女達は欠かせない程の実力があるため、私の心情的には参入させず避難誘導に回し反対したかったが戦況や事態の急変から首を縦に振るしかなかった。

2陣や後方の騎士団の指揮には次男や三女達が就き。

避難誘導は王妃等が行っている。

今は後ろを信じて突き進むだけだ。


 城を目指して進行していたらしい人間達を斥け始めて少しした頃。


「1人として逃すな!!

トランプ国に我らエルフの怒りを見せるのだ!!」

 あの轟音を伴って光温の球体が私の横を過ぎて行った。

ペガサスに跨がっていたエルフ騎士達は、一瞬の内に消えてしまい、私のペガサスも片翼を失い墜落してしまう。


「皆の者ーーー!

無事かーーー!?」

 頭の鎧を捨てて立ち上がりながら叫ぶも土煙や騒音で返事は返ってこない。


「父様!!!

父様ーーー!!」

 アーロンと再開すると疎らに騎士達と合流して疾走する。

ペガサスが無事な物は空や地を馳走(ちそう)して奴等に礼儀の何足るかを教えてやる。


「人間共に無礼の非礼を返してやれ!仕打ちをと考えるな!

民を家族を!

友を守るため進るのだ!

最後の1歩を忘れるな!!

我らは死ぬために立ち向かうのでは無い!

生きるために立ち向かうのだ、行くぞ!

進めーーーーー!!」

 雄叫びのまま進み、擦れ違い様にも剣で斬り付けては魔法で対処していく。

敵兵と斬り結び、魔法兵士や魔法使いの攻撃でエルフにも被害は出るが今は1人でも多くの敵を倒す事に集中しなければならない。

後ろを振り返っているばかりはいられない。

その時、又もや轟音と閃光が我等に迫ってくる。

先と違い纏う光は緑で速さも段違いで着弾と伴に爆風で空に打ち上げられてしまう。

これは魔力を纏っているのか?

他人の魔力化内では魔力を練れない!

私は、なす術落下するしか無かった。

地面に突き落とされた衝撃で動けずにいた。


 罰が下されたのだろうか?

いや心の何処かで私は末娘だけでも逃がした自分の傲慢に殺されてしまった民たちに申し訳が立たなかったのだ。

だからこそ、己の罪が降されたと思えば、この命で侵略者共を此以上はエルフの地に進まることは出来はしない!!

意識が定かでは無い中で血潮を滾らせて起き上がろうとして吐血してしまう。

そこに、ふっと今の今まで存在して居なかった人影が私を遮る。


「‥‥‥‥子供!?

少年、何故まだ残っているんだ!!」


「うん?

なんじゃ此処は。

‥‥‥‥‥‥なるほど。……別の時空か!

うむ?

髪で隠れていたが、お前はエルフか。」


「何をしているだ。逃げなさい、早く!!」


「瀕死じゃのう。

進化過程は違うのだろうが同じ誼 (よしみ)で助けてやろう。

エルフの小僧。」


「こ、小僧?

何を言っているだ!

遊んでいる場合では無いんたぞ!!」

 城下町の子供が逃げ遅れていた?

それにしては何かが奇怪(おか)しい。

そこに目を覚ましたのか別の声が響く。


「うぐ。

??ケーンーー!!

ケーン!!!」

 アーロンは愛馬、ケーンの下敷きになっているのか抜け出せないでいた。


「煩いのぅ。

うむ、助けてやろう。」

 子供が言うとアーロンは宙へと浮き、ゆっくりと着地する。


「こ、これは。

ケーン、お前も!?

父様!?

何が起こっているのですか?

君は!?」


「そうか精霊達が居らぬのか。

久しいな。

アレは敵かのう?

今の内にアッチに隠れよ。

なんじゃ?

お前は立ち上がりさえも覚束無いのか…………ほれ!」

 そう子供が言うと私の吐血した血や傷口から流れた血は時間が遡る様に動き出して怪我さえも元通りに成るのだった。


「貧弱じゃのう。

つまらん」

 私が不思議に感じながらも、やっと立ち上がると私と子供に迫っていた敵兵は真横に両断されて血溜まりを起こしていた。


「きっ、君は何者なんだい?

一体!?

私達に何を!?」


「そうだのう。ワシは……む?

時間のようじゃ。

さらばじゃ!

もう会う事も無かろうが行き急ぐでないぞ小僧」


「消えた!?

何が起こって!?

何だったのだ!」

 そこに鼻を鳴らし嘶く黄金の馬に跨がって現れた人影は、一陣の旋風と洗練された美しい魔力の爆炎で私達に迫って来ようとしていた敵兵を倒してしまう。


 アスコットタイにベスト、マント姿の場違いな紳士が戦場に現れる。

彼の立つ空間だけが優雅に舞い時が止まったように戦火にして華麗に歩を運んでいた。


「っ!?

吸血鬼様!!」


「吸血鬼様!?」


オマケ


 ワシを誘拐しようとするとは面白い。

その遊びに付き合ってやろう。


 時間かと思えば時空(はこ)そのモノ、世界が違うときたか。

魔力の残滓はあるものの、時間が足りないか。

 精霊が居らぬし魔法陣も無しに魔法を発動させるか。

世界が違えば技術形体も変わるか…………これは思わぬ土産が出来たな。

 ほれ、貴様に言っておるのじゃ!


────────────────────

↑の人物は今後本編には登場しません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ