伝説のエルフの神。
放課後は部活ない人は早く帰るように!!
それと作品情報は、しっかり確認するように!!
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本日更新3回目です。
今話から本編となります。
短いです、プロローグ・スタート!!!
(あっ、↑↑このクダリは今回で終わりにしたいと思います)
自我も虚ろに灰色の廃墟を徘徊するだけの中、雨の日も夏の日も雪の日も無目的な毎日はセメントから緑に覆われ変わっても同じで、やがて森に成っても変化は訪れず何日、何年、千年、万年と年月が過ぎただろうか。
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木々と微風に、木漏れ日は漏れて肌を撫でる。
穏やかな午後、リスや猫などの小動物達から狼、トナカイ等は警戒もせず身体に触れては構って欲しそうにしていたり、床に転がり安心して寝ていたりする。
それが男には日常であり、彼らに御飯を与えたりとテラスでロッキングチェアに腰掛けながら優雅に読書と紅茶を楽しんでいる身なりの整った紳士の習慣だった。
そんな生活は、どれだけ続いているのか。
人は寄り付かず近付かない深淵の森に魔物の頂点として君臨して久しい。
彼が不本意ながらに、そうなったのには訳がある。
それを語るには丁度、紅茶の、おかわり持って来た耳の長い彼女と彼の出会いから話さなければならないだろう。
◆
エルフの国【魔の近隣にある守森山】は人間の国に宣戦布告も狼煙も無く襲撃されてしまい占拠されてしまう。
娘を思う父親は彼女だけでもとアリスを逃がす。
しかしエルフの少女アリスは家族を仲間を、同じ国の皆を裏切る事ようで、それが自分の死と同義に思えて国の外で立ち止まってしまった。
そこに人の国の兵士が1人、見つかってしまい追い掛けて来る。
必死に息を殺して静かに身を寄せては震える自分を抑える。
あれから数時間アリスは洞穴に隠れた安心からか何時の間にか眠っていたのか昼の光と鳥と鳴き声で目を覚ます。
そこでココが何処なのか、そして同胞達の事を思い覚悟を背に有る賭けに出る。
アリスがいるのはエルフ領では無く魔物の巣窟の魔の森だ。
しかしこの森には言い伝えがある。
各国が森に眠る富、鉱石や森の大木や植物等の資源を狙うも手が出せないでいる理由、それはドラゴンと同じ、もしくはそれ以上の脅威に恐れているからに他ならない。
伝説上に語られていながら実在するソレの逆鱗に触れればモンスターを狩る事を生業とする冒険者でさえ瞬く間に、この世から消え去るだろうとされる“ヴァンパイア”が住まう土地。
この森の名は正式名称は【禁忌の魔王黒樹海】、通称は魔王の森や禁忌の樹海、魔王の由縁で代名詞となっている。
それは何故か、その昔、森の魔王の反感を買った事で、一夜にして滅ぼされ、その国は今も尚、亡んでいるからだ。
ここは魔王の住まう森、アリスは魔王に助けを助力を願って足を走らせる。
森の魔王に一縷の希望を抱いて。
アリスにはそれだけが自分だけかも知れない生存の理由を求めて只、無心で走っていた。
陽が沈み、月が登って又、陽が出てくる。
それが二度程繰り返された頃、魔物に襲われ逃げ惑い命からがら生き延びた先にアリスは、一軒家。
1つの大きな屋敷を瞳に映す。
足も辿々しくチカラも入らない飲まず食わずの彼女は服も破けていて所々はボロボロで靴は片方が脱げてしまっていた。
今出来る精一杯でノックを3度鳴らすのが限界で恐る恐るトビラを開けると顔色の悪く震えた様子で雪崩れ込むように倒れてしまう。
「たすっ、たすけて。
助けて‥‥‥下さ‥‥い‥‥‥‥。」
か細い声は最後のチカラを振り絞り出したアリスの本音だ。
それが彼女の事なのかエルフの国の事を指していたのかは気絶する寸前まで本人にも分からなかった。
そこに階段を降りてきた寝間着姿の男性がノックを聞いて恐る恐る駆け付ける。
現在は早朝、しかし今から就寝するように服にヨレや汗の跡などは見当たらない。
まるで寝ようとしていたかのように。
「エルフ!?」
男は思案する。
耳からエルフなのは窺えた。
見るに大きな怪我こそしていないが弱っている。
面倒な予感を無視して彼はエルフの少女を助ける事にした。
◆
男はヴァンパイアだ。
悠久の中で意思を持ったゾンビとしての断片的な記憶から解放された時、彼はヴァンパイアになっていた。
ヴァンパイアの個を確立してどれ位が経った頃だろうか彼はエルフ族に出会う。
その遥か昔、人族に虐げられていたエルフ達を偶然助けて以来、代々エルフ達はヴァンパイアの庇護下に入り彼に必要物資を届けている。
しかし本当の真相と言うと助けた形になったのは偶然でエルフ達と人間等の前に出くわしてしまったヴァンパイアは気付かぬうちに戦いの中に入ってしまい手を払ったら人間が吹き飛び、それに怖れた他の人間達が撤退したと言うのが真実たっだ。
更に言えばエルフ達の村を襲っていたのは当時の人間の国の王国軍であり、ヴァンパイアの庇護下に間違われた、お蔭で以降はエルフ狩りは止まり、ヴァンパイアの配下と見なされてかエルフ達も森の手前に国を作るまでになったと言う経緯がある。
そんな事は露知らずヴァンパイアは何年もの間、下界との情報が遮断された状態でエルフに言われるままに、お願い事としての御礼として生活用品や書物等と、ちょっとした物を、おつかい感覚で現在まで続き頼んでいた。
彼の住む、この洋館も初代のエルフ達が感謝の気持ちから造った物である。
衣服や書物も調達して当時の一般常識などをヴァンパイアはココで知った程だ。
交流も多く使用人として最初は住み込んでいたがヴァンパイアの人見知りと が合わさって行われなくなって久しい。
それが何千年と続きエルフの守護神、森の王と、まさか崇拝され配下の者だとは知らずに、そして世界では魔王呼ばわりされている事も本人は知らない。
それが敬意か畏怖なのかは然したる問題ではないのだ。
この世界の常識として不変として象徴であり生と死を散撒く畏敬の、どちらかの違いでしかない対象なのだから。
故に禁忌の魔王黒樹海、触れてはならない絶対的な魔の統治する森。
そして今、そんな彼の逆鱗に触れ魔王が外界に解き放たれようとしていた。
ヴァンパイアが降り立つまで、あと………………………………。
伝説のエルフの神〝は吸血鬼である。〟
開始します!
次回更新は第1話、明日あるいは間に合わなければ少しして。