表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あるエルフの都市作り  作者: 沙河泉
港街の立て直し
94/213

最終工区④

「アル!急にいなくなったと思ったら」

「そうですよ!魔法の発動が終わって探し始めたら・・・」

「「あそこに見える船にいるってどういうこと(ですか!)(なのじゃ!)」」

「ごめんごめん!船を停めないと魔法に飲み込まれると思ってさ。でも、凄いね2人とも!私の魔法が押し負けそうだったよ!」

「むぅ・・・褒められるとその・・・」

「いいえ!騙されません!あれほど危険なことはしないでくださいと─────」


プレズモさんの船から戻ると、案の定2人に捕まり、お説教の嵐。あの魔法は純粋に凄いと思ったのだけれど・・・まぁ心配させたのは事実だしね。


「アルフレッド殿」

「ストルネ殿!」

「お2人の魔法の力には目を見張るものが有りますな!それと、プレズモの船の方は───」

「2人とも自慢の従者ですよ!船の方もご心配なく!被害無しで収めています。それよりも───」

「アルくんお帰り!提督。作業始めちゃって良い?」

「ただいま。プルーナさん」

「「はっ!」」

「お帰りなさいませアルフレッド様」

「お帰り。アル」

「2人ともただいま」


「それでは、最終工区の作業を開始だッ!」


「「「オォーーー!」」」


ストルネ殿のかけ声とともに始まった、泥壁を崩す最終工事。誘致地区と言うこともあるけれど、それ以上に一人一人の士気が高く、予想していた時間を大幅に短縮する結果となった。人海戦術でこれとは・・・我ながら驚きを隠せないよ・・・。


「アルフレッド殿」

「如何しました?」

「カンネの方から質問があるとのこと」

「失礼致します。今回の工区が最後と言うことで、乾船渠の方の工事も順調なのですが、我らが艦をどのようにしてこの港まで持ってくるのか気になりまして」

「それは今、思案中だったのですが」

「?」

「丁度良く別の船が来たので、あのプレズモさんが乗ってきた船で曳航しようかと」

「ですが・・・報告によると、木造船であるとか。鉄製の艦を曳けるとは到底・・・」

「普通はそうですよね。ですが、なぜ鉄の塊が水に沈むことなく浮いていられるのです?」

「それは・・・浮力があるからですが、私が言いたいのは、砂に埋まった艦をどうやって引っ張り出すかなのです」

「それこそ、ここにいるエレンの力が発揮されるんですよ」


「ワシを呼んだか?」


「うん。エレン、ストルネ殿の艦に重力魔法をかけて軽くすることはできるかい?」

「あの程度、造作も無いのじゃ!」

「ね?───ですから、あとは曳くものが欲しかっただけなのです」

「・・・」

「それに、あの船は三世代前の我が国の戦艦でもありますので、柔ではないのでご安心を」

「はぁ・・・。ですが何故に一回の商人がその様な船で?」

「それは、国王陛下に聞いてみなければわからないですよ・・・あはは(言えない・・・父上の行き過ぎた心配がそうさせたなんて、絶対に言えない!)」

「そう・・・ですか。では、私は船渠の工事に戻ります。因みに、入港の予定は」

「早くて明後日には」

「畏まりました。提督」

「なんだ」

「浚渫に従事した人員を割いていただいても?」

「───アルフレッド殿。このあと港での作業は?」

「停泊用の桟橋建設が有りますが、水門に使用した木材に硬質化と保持の魔法をかけて造るだけなので、20名ほど居れば何とかなるかと」

「畏まった。ではカンネよ、必要人員の20名を除いて、船渠の工事に従事させるがよい」

「はっ!総力を挙げて工事を完遂させます」

「頼んだぞ」







「いやぁ・・・しかし、この氷の壁は自然に解けるのですかな?」

「いえ。私が解除しない限りは自然に解けることはありません」

「そう言うわけですから、桟橋の工事に移りましょう。先ずは水門を解体して・・・戸板はそのままで、柱を少し短くして建設予定地に突き刺しましょう」

「しかし、何故木で造るので?岩で造られた方が強度的にも、申し分ないかと」

「・・・港にくる生き物の住処になるからですよ。勿論、岩でも良いのですが・・・入り込んで出られなくなってしまったり、潮流を遮ってしまう事を考えると、影響の少ない木の方が良いと思いまして。それに、再利用可能ですから。まぁ、腐り朽ち果てる可能性があるので、確りと防除の魔法はかけますけどね」

「それなら安心です。しかし・・・とうとうここまできましたな」

「ええ」


氷の壁によって沖は見えないが、港の工事は着々と進み、桟橋や倉庫。船渠や荷揚場など様々な施設ができてきた。その港に初入港する船が、プレズモさんが乗船している我が国の船。ストルネ殿には悪いけれど、我が国の港であることを示すことができる。私はもう一度、沖合の船に戻り、乗組員に開通の予定時刻と国旗掲揚を指示して港に戻った。


「ふぅ・・・。桟橋もできてきたかな。よしっみなさぁん!お疲れ様でした!桟橋から離れてください!」 

 

「「はっ!」」


「───これでよしっと!桟橋に魔法をかけ終わったのでもう大丈夫です!船渠工事に向かってください!」

「アルフッド殿!」

「はい!」

「間もなく満ち潮の時刻です!そろそろ氷壁の解除を!」

「わかりましたぁ!」


満ち潮より前に氷壁を解除しないと・・・折角造った港が台無しになってしまう・・・。


「カレン!魔法の解除を!」

「それが・・・何とも反応してくれないのです!」

「えっ・・・!」


自分で発動した魔法であるのに解除できずに焦るカレン・・・一体どうして・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ