閑話〜天界での一幕〜
話は少し遡り…天界では…
「最近、出番ガ少ナイノデス…」
「ふむ。吾もそれは思う。が、しかしだ。そろそろ普通に話してはどうか?」
「ナント!クレシオン様マデモ私ノあいでんてぃてぃヲ奪ウ」
「いや…しかしだな…。どうにも不評だぞ?その話し方は…」
「ムゥ…。ワカリマシタ!変えればいいのでしょう?まったく…」
(普通に話せるのだから、最初からそうしていれば良いものを…。デバイス越しだから、機械チックな話し方でなければならないなどという矜持なぞ、端から捨てれば良いものを…)
「まぁ私は頑固ですから」
「…また顔に出ていたか?」
「ええ。それはそれはハッキリと。ですが、アルフレッド様とデバイス越しに話すときは、今まで通りの話し方にしますよ!」
「…好きにせよ…」
(まぁ…以前に比べれば、カタコトさがなくなった分、表現しやすくなっているし、それはそれで良いのかもしれん)
「そういえば…アルフレッド様は、私を活用してくださるのでしょうか…」
「…と、言うと?」
「下界では…いえ。彼の国では、居住施設に甚大な被害が出たとの報告が上がっていましたので」
「ふむ。その報告書は、吾も読んだ。大層な被害であったが、人的被害は皆無だとな」
「ええ。そこが、アルフレッド様の素晴らしいところなのですが…」
「不満そうだな?」
「…何故…なにゆえ!」
「おっ…おう…」
「何故私に相談してくださらないのか!私であれば、今までアルフレッド様の領域で造られたモノ、資材をいくらでも制限なく、時間の縛りもなく提供できるというのに…はっ!もしや忘れられている…。そうです!そうですよ!クレシオン様!私からもアルフレッド様にコンタクトを取れるようにはできませんか?私は神ではありませんし、職務内容も下界を見守るものではなく、アルフレッド様のサポート役!であればですよ?通信機能が一方通行なぞ許されるわけではない!そうではありませんか?私が、アルフレッド様に的確なサポートを提供すれば、自ずと私を頼ってくださる…。勿論、下界でお近くにいらっしゃる方々のほうが、手助けできるでしょうし、心底羨ま…いえ…。とにかくですよ!欲しいものを瞬時に届けられる私が、なにゆえ自ら話しかけられないのか!おかしくはありませんか?ここは一つ、創造の女神クレシオン様のお力で、チョチョイとアルフレッド様のデバイスをアップデートしてですね…」
「あぁー…わかった分かった。サンちゃんの願いはよぉく分かった。然らば即ち…っと。デバイスのアップデートはすませた。あとは…」
「ありがとうございます!では早速…『オ悩ミノヨウテスネ』」
「はぁ…。まぁあのウキウキとした笑顔を前にすると、驚かれるし、あとからの弁明はどうするのかなぞ聞けるわけはないか…」
神にしれっと自分の要求を通し、剰え下界への干渉をする力を持った天使がここに誕生したのであった…。




