表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あるエルフの都市作り  作者: 沙河泉
王都擾乱
159/213

2人の精霊

―遡ること数刻前―


「スコット。殿下が蒼炎で世界樹様を覆ったということは…」


「ああ。まだ望みはあるって事だな。世界樹の爺様は、後はないという顔をしていたが…」


カメリアとスコット。精霊の二人は、蒼炎が燃え盛る世界樹の大きな虚の中で、その様子を仰ぎ見ながら話をしていた。果たして、できることがあるのか。世界樹自身が諦めているのだから、もう手の施しようがないのでは。2人の頭の中では、考えが浮かんでは消え。浮かんでは消え。思考の堂々巡りをしていた。


「――――考えていても仕方ありませんね。私は世界樹様を調べますので…」


「俺ぁ土を調べる。なにかわかったら――――」


「ええ」


思考するよりも行動を選んだ2人は、それぞれの得意分野において行動することに決めた。

最初に異変を見つけたのは――――。



「ん?なんだ…?これは…」


スコットは土に手を当て、どんな小さな違和感でもいい。なにか無いかと探していると、表層より少し下。根との境目にいくつかの異物を見つけた。


「気持ちわりぃな…何だこりゃ…。ここだけ…ってこたぁねぇよな…うっし!」


彼は気合を入れ直し、根が広がる部分全てに違和感を見つけるよう意識を研ぎ澄ませた。するとどうだろう…無数の違和感が見つかった。ただ、どれも虚の中だけに広がっており、外には広がっていなかった。これが違和感の元か。そう思ったスコットであったが、とりあえずカメリアが戻ってくるのを待って、行動しようと決め、探索範囲を広めて外の情報を土を通して集め始めた―――――。



世界樹の内部を調べることに決めたカメリアは、手を当て、道管に違和感を見つけた。


「これは…どう考えてもおかしい量の毒素が流れている…。でもなぜ?一部だけが送り込んでいるのかしら…」


カメリアもどうやら違和感を見つけた。その違和感は、やはり虚の下に伸びている根だけが吸い上げている毒素だ。他の部分に伸びる根からは毒素の吸い上げがなされていない。そんな違和感にたどり着いた。


「だから殿下は、蒼炎で…」


見上げると、蒼い火が燃えている。熱を感じない不思議な炎。何かを燃すためだけに機能しているのは明白。


「これは、スコットに知らせなければ…」


カメリアは地面にいるスコットに知らせるべく、樹の中腹から降りていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ