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あるエルフの都市作り  作者: 沙河泉
立太子の儀
142/213

立太子の儀Ⅲ

お待たせしました!更新再開です!

「久しいな。神子。アルフレッド」


そう声をかけてきたのは、いつの間にかその場に佇んでいた1人の女性だ。紅玉に似た深紅の瞳に雪を思わせるような白銀の髪。伸長はエレンと同程度で儚げな容姿ではあるが、感じる圧は誰よりも強い。常人は卒倒する程の圧だ。


「ああ。創造の女神様。ご無沙汰しております」


アルフレットはなれたもので、左胸に手を当て優雅に一礼。


「他の者は、吾を見ると倒れるか、頭を下げたまま動かぬのだがな。やはりアルフレッドは面白い」


鈴の音を思わせるようにコロコロと笑う女神。


「ここまで現世に干渉されて・・・クレシオン様は何かご用でも?」


若干冷たい言葉を女神にかけるアルフレッド。


「ふむ。その冷たさもまた一興か。吾の子がめでたき日に吾が祝うのは当然であろう?」

「はあ・・・。お祝いしてくださるのは嬉しいですが、このような形で何も降臨されなくても・・・」

「なぁに。天使共が暇を持て余していたのだ。少し仕事を与えるという意味でも、少し大きな事をしても問題はあるまい」

「・・・はぁ・・・。まぁお祝いをしてくださることは、嬉しいです。ありがとうございます」

「うむうむ!素直で宜しい。そうだ。アルフレッド。主のスキル使用板を」

「?これですか?」


女神クレシオンの求めに応じて簡易倉庫からスキル使用板を取り出したアルフレッド。それと同時に、使用板はふわりと持ち上がり彼女の手元へと収まった。


「ふむ。ふむふむ。・・・よし。返すぞ」


何かを変更したのだろうか。ほんの少しの間、板を触っていたクレシオンであったが、指の動きが終わると同時に、アルフレッドへと使用板を返した。


「一体なにを・・・」

「ああ。所謂端末のアップグレードというやつだ」

「たんまつ?あっぷぐれーど?」

「ああ・・・。まだ言葉が追いついていないのか・・・。まぁよい。神子アルフレッドには先に伝えておく。端末とはそのスキル使用板のことである。アップグレードというのは、端末の中身を新しくした。その程度の認識で良い」

「はぁ・・・。────っはっ!まさかこの世界の言語を!?」

「いや・・・少し考えたが、止めておこう。その代わり、主が理解できるようその端末には────」

「クレシオンさまぁーーーーー!」


クレシオンがアルフレッドに何かを伝えようとしたとき、大きな声とともに空から純白の羽を広げた天使が降りてきた。


「駄目じゃないですカ!勝手に降臨しテ!」

「すまぬ。だが、最近普抜けてばかりのお主らを見ていると・・・」

「普抜けているのハ、他の天使!私はアルフレッドさまと一緒にですネ・・・」

「わかったわかった」

「───!もしかして・・・さんちゃん?」


キギギという音を立てている。そんな風に見て取れるほどにゆっくりとぎこちなく件の天使は首を向けた。その天使は、クレシオンのことだけを見て、アルフレッドを背にして降りてきたのだから仕方ないと言えば仕方ない。


振り向いた天使は、アルフレッドよりかは少し背は低い。痩せ型で橙色の瞳の下には濃い隈がはっきりと見て取れた。現在の仕事が忙しい証左であろう。


「あっあっ!」

「おっ落ち着いて!?」

「おお。直接的な対面は今回が初めてだったのか。神子アルフレッド。彼奴がサンフェリッツ。吾の一番の部下で」

「一番の被害者デス」

「何を言うか!」

「今回だってそうでショウ!ここまで世界を止めテ!処理をする此方の身にもなってくだサイ!」

「大体お主ら天使がだな」

「いえ!クレシオン様が────!」


途端に始まった天使と女神の言い争い。介入すべきか否か、珍しくオロオロとするアルフレッドであった。

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