王都観光②
「ん・・・うぅん・・・」
「気がついた?」
「・・・はっ!ちっちゃいアルくん・・・夢じゃなかったんだ」
「あはは。現実だよ?それよりどう?どこか身体に違和感はない?」
「うぅん。ないよ。大丈夫」
「あら?目が覚めたのですね。良かったです。アルフレッド様、冷えた果実水を買ってまいりました」
「ありがとう。はい。プルーナさんも飲んで・・・あっその前に起きないとね」
「そういえば・・・」
プルーナが目を開けると、目の前にはアルフレッドの顔があった。なんの違和感も感じずに、ただただ顔が近いなぁ等と思ってはいたが・・・。その実、膝枕をされていたことに気づき、勢いよく起き上がった。
「あっあっあっ!ごめんねアルくん!」
「いいよ。倒れてしまった原因はこちらにあるんだし」
「でも・・・」
「あっ!起きたんだね!プルーナ。はいこれ。一応軽めのものを選んできたよ」
「ありがとうエレン」
プルーナが膝枕をされていたことに気づき、赤面していると、買い出しに行っていたエレンも戻ってきた。彼女は野菜と燻製肉を麺麭に挟んだ軽食を人数分買ってきてくれたので、アルフレッドはカレンの果実水と合わせて、少し遅めの昼食を公園で摂ることとした。
「───いただきます」
「「「いただきます」」」
「エレン、これはどこの屋台で?」
「えっとね・・・」
「プルーナさん本当に大丈夫?まだ顔が赤いよ?」
「だっ大丈夫だよ!・・・それより気になっていたんだけど・・・」
アルフレッドは、未だに赤い顔をしているプルーナを気にかけているが、見つめられればられるほど、先程の膝枕を思い出してしまうプルーナ。そこで、倒れる前に疑問に思ったことを聞くことで、アルフレッドの目線を意識からはずそうと試みた。
「なぁに?」
「えっと、アタシが倒れた時少しだけまだ意識があったんだけど、周りに人が沢山居たのに、なんで騒ぎにならなかったのかなぁって」
「あぁ!あれはね・・・」
「わたしが空間を歪めて、周りにはただわたし達が話しているように見せたんだ」
「へえぇ!魔法ってやっぱり凄いんだね」
「でも、わたし達を包むだけで精一杯。咄嗟に発動したから、誰か人が近づいてきたら解けちゃう位には脆かったし・・・まだまだ精進しないと」
「ほえぇぇ」
「後は私が人払いをしながら、此処までアルフレッド様が運んでくださいました」
「人払い?」
「カレンは神獣でしょう?だからだよ」
「?」
カレンが神獣だから人払いができる。頭に疑問符を浮かべるプルーナ。
「なんか、薄暗い森とかにいると少し獣の気配とか、なんか危ないって感じることって無い?」
「あぁ・・・なんとなく嫌な感じってやつ?」
「そうそれ!カレンは神獣だから、なんだか危ないって普通の人が感じ取れる位の気配を出してもらって、人に除けてもらいながら歩いてきたんだ」
「おぉ!流石はカレンちゃん」
「いえ。そんな大仰なことはしていませんよ」
そう。なんとなく危ないかな?という雰囲気を醸し出しながら歩くことで、エレンの魔法を補助していたカレン。2人は息を合わせたからこそ、この場までプルーナを無事に連れてくることができた。
「ごめんねみんな。迷惑をかけて・・・ありがとう」
「大丈夫!気にしないで?」
「ええ。我々の方が悪いのですから」
「そうそう!わたしたちがいつものように〖変身〗したのが原因なんだから」
「でも・・・」
「それじゃぁさ。プルーナさんが私たちに心配をかけた罰として・・・」
「うん」
「王都観光を楽しんでもらわないと!」
「それって・・・」
「さぁ行きましょう」
「見せたいところがいっぱい有るんだから!本当に楽しんでね!」
「皆・・・ありがとう!」
少しばかり予定外の事があったが、まだ日は高い。沢山の見所やお店を紹介するべく、3人はプルーナを伴って再び街へと繰り出すのであった。




