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あるエルフの都市作り  作者: 沙河泉
旅立ちの前に
11/213

夕日に染まる丘

新たな人物の登場です。

「間に合ったぁ!ほらカレン!見てごらん!綺麗でしょ?」

大木がある小高い丘から見えたのは、夕日によって橙色に染まる王都。

ここは昔から僕しか知らない秘密の場所なんだ。というアルフレッドの言葉が耳に届かない程、カレンは眼下に広がる景色に心打たれていた。

「人が作ったモノがこの様に綺麗に。心打たれる風景に変わるのですね。自然の風景こそが美しい。と思っていました───」

「そうでしょ?人工物と自然が織りなす美しさというモノもあるんだ。王都から暫く離れるから目に焼き付けておこうと思ってね!」

「素晴らしいです───」


半刻程であろうか。夕日が王都西の山に沈むまで、木の根に腰を下ろし、二人は刻々と変化する景色を静かに眺めていた。

「そろそろ宮殿に帰ろうか」

「そうですね」

辺りが完全に暗くなる前の、薄紫の空の下。根から降り、宮殿へと足を運び始め様としたその時─────

「やっと見つけましたぞ!」

溌剌としたしかし、渋味のある声が聞こえた。

薄暗く光源も少ない時間であるため声主の姿が見えないためか

「───ッ!」

カレンはアルフレッドを守る位置に移動しようとする。

「カレン。僕を守る必要は無いよ」

「しっ・・・しかし・・・」

「大丈夫!カレンも知っている人が迎えに来ただけだよ。流石に二人で城下に出ると、探しにもくるよね・・・ガイ近衛騎士団長。」

「いやはや。アル様にはバレておりましたか」

「魔力は嘘をつかない。一人一人違うからね。少し前から後ろをつけていたでしょ?」

「はっはっは!気配は消せても魔力はどうにもなりませぬからな。いやしかし、あのカレン殿が気が付かないとは───わしも腕を上げたという事でしょうな!はっはっは!」


暗がりから現れたのは、この国の近衛騎士団長。ガイアス・ブレンダーであった。190糎の身長に、鎧の上からも分かる鍛え抜かれた身体。堂々とした偉丈夫が丘の麓の低木から現れた。

「───貴方でしたか。私もアル様と一緒に居ることで。気を抜いていたのかもしれませんね」

「いやぁ。カレン殿は気を張りすぎていたからな。今のような状態が自然体で良いと思いますよ」

「───賛辞として受け取ります。ありがとうございます」

「カレン・・・」

気づくことができなかったのが余程悔しかったのか、頬を少し膨らませながら返答したカレン。その様子を呆れた様子で横目に見ながらため息をつくアルフレッド。

「まぁ・・・お迎えも来たことだし、帰るとしますか。【光球(ライトボール)】」

「アル様に明かりをともしていただくとは・・・申し訳ない」

「大丈夫。このくらい分けないって」

「ガイアス殿はなぜ、【変身(ミラージュ)】状態のアル様が分かったのです?」

「今のアル様のお姿は、幼い頃のご自分のお姿ですからな。見間違えるわけないのですよ」

「まぁ・・・確かに。あの頃と同じ姿ですからね」

「だってさ、他の姿にするのって面倒だし・・・絶対動きが、ぎこちなると思うから。自然に動ける姿が一番さ」


丘から宮殿へと戻る道中。暗がりの道を三人は談笑しながら下っていく。


「では。私はこれで失礼して詰め所に向かいます。道中寄り道せずに宮殿にお帰りくださいね。寄り道は厳禁ですからな」

「分かってるよぅ・・・」

ガイアスに釘を刺されシュンとするアルフレッド。その様子を微笑ましく思いながら、カレンは「さぁさぁ。帰りましょうアル様。宮殿の門をくぐる前に【変身(ミラージュ)】を解いてくださいね」

「そこまで信用無いかなぁ───」


いつも近くに居る人物とと幼い頃からの姿を知る

二人に笑われて拗ねた様子のアルフレッド。宮殿に入る前に魔法を解き、門を守る衛士に軽く手を挙げて入城し、そのままの足で自室へと戻っていったのであった─────。

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

次々話でいよいよライラック島へ向かいます!

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