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あるエルフの都市作り  作者: 沙河泉
立太子の儀
108/213

出立

「───さてと。それじゃぁ行こうか」

「うむ!」

「はい」

「っとその前に、挨拶しにいかないと」


立太子の儀に臨むため、再び王都に戻る予定なのだけど、流石にストルネ殿には挨拶をしなければならない。あっ!プレズモさんは、客室で寝ている。昨日もよく働きよく飲んでいたからね・・・。彼には昨日の夕食時に挨拶を済ませたし、世話役に関しては士官達に任せたから・・・まっ大人だから大丈夫だろう・・・。


「アルフレッド様。着きましたよ」

「おっと!ごめんごめん」

「まったく・・・物思いに耽るのは良いが、確り歩くのじゃ」

「申し訳ない・・・さぁ挨拶を・・・ん?」


「───失礼致しました。おや?」

「・・・ピセロさん」

「提督に何かご用ですか?」

「ええ。少し島を空けるので、そのご挨拶に」

「そうですか。お気をつけて行ってらっしゃいませ」

「───ありがとうございます」

「ではまた」

「───あの者は苦手なのじゃ」

「ええ。糸目で何を考えているのか分からない。そこが見えないお方ですね」

「だね。まぁ気を取り直して・・・おはようございます!」


ストルネ殿のお宅から出てきたのは、ピセロさんだった。何やら用があったみたいだけれど・・・今はストルネ殿への挨拶が先。


「おっ!おぉ!アルフレッド殿!用おいでくださった」

「おはようございますストルネ殿」

「おはようございます」「おはようなのじゃ」

「おはようございます。玄関先ではなんですので、中に・・・」

「およ?アルくん?おはよう!」

「おはようプルーナさん」


ストルネ殿の招きで室内に入ろうとすると、住宅地の方からプルーナさんが、白麺麭を持ってやってきた。


「おぉプルーナ。毎朝すまんな」

「いいのいいの!それで、アルくんどったの?」

「あぁ「取りあえず中で」そうですね」

「折角の麺麭も冷めちゃうしね」


4人でぞろぞろとストルネ殿のお宅にお邪魔する。プルーナさんが麺麭を戸棚に入れるのを待って席に着き、しばらく留守にする旨の挨拶をストルネ殿に済ませた。


「畏まりました。お戻りになる頃には、我が艦の雄姿をお目にかけられると思います」

「それは、楽しみですね!」

「・・・」

「どうしたプルーナ」

「んー・・・」

「言いたいことがあったら言った方が良いぞ」

「うん」

「ん?」

「・・・あのさ・・・アルくん」

「どうしたの?」

「王都に・・・連れて行ってもらう事って・・・」

「ほむ」

「それは・・・」


ちらっとカレンの方を見ると、首肯したために、改めてプルーナさんに向き合う。


「・・・うん。たぶん何とかなると思うから、行ってみる?」

「本当!?」

「ただし!」

「カレン?」

「必ず私か、手の者を付けますので、そこはご理解を」

「うん!大丈夫!変なことはしないって約束する」

「であれば、大丈夫です」


「アルフレッド殿。カレン殿。エレン殿。プルーナをよろしく頼みます」

「ええ。大丈夫ですよ」

「提督の代わりに、王都観光に行ってくるね!」

「はっはっは!土産を楽しみにしておるぞ!」

「まっかせといて!」

「では!しばらくの間留守となりますが、よろしくお願いします」

「畏まりました。お任せください」


挨拶を済ませストルネ殿のもとを立ち、館の転移陣から王都に向かった。立太子の儀までは少し時間があるから、プルーナさんが観光する時間も作れるかな。







「・・・奴らが居なくなるのか。少し動きやすくなる・・・か」

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