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八話 ステータス

 


 いや、わかるけども。

 レベル上がるのはわかるけども、こんな簡単に上がっちゃっていいのか!?

 業績初回レベルアップを達成しましたって!?

  ステータスポイントとスキルポイントって!?


 いや、わかるけども。

 ステータスに好きに振れるポイントと、何かスキルが取れるポイントなんやろ?

 え?凄すぎない?ステータスもやけど、スキルとかあっていいんか?え?俺は遠慮も容赦もしないよ?やっちゃうよ?では、早速!


 ステータスウインドウのレベルの下に新しい項目、これが機能拡張ってやつだろう。


 Level:1


 ▷Status


 ▷Skill


 案の定この二つだ。

 しかもこの三角マークだけ若干色が違って浮いて見えてて、どうやら触れるような仕様のようだ。


 俺は人気のない所にキィキィとカートを押して移動すると、今一度周りに人が居ないことを確認して恐る恐るステータスの項目にタッチした。


 ▼Status


 ・Str:10

 ・Vit:10

 ・Dex:10

 ・Agi:10

 ・Int:10

 ・Cha:10

 ・Luk:1


 ふむ、予想通りのステータスやけども、ゲームじゃないんやからさ、日常ものっぽくもっと分かりやすいステータスに出来なかったんかな?

 体力とか知力とか魅力とか?

 このステータスウインドウの製作者はゲーマーの方ですか?大体の意味はわかるけども、strとか攻撃力的な意味合いのステータスじゃないの?何、暫くしたらモンスターとか湧いてきちゃうの?よくある小説始まっちゃう?

 俺無双しちゃうよ?遠慮も容赦もしないよ?

 何ならハーレムでも──


 おっと、落ち着け俺、ステイクール、ビークール。ここは外だ、スーパーだ。

 ほらみろ、おばちゃんが商品棚の陰からめっちゃこっちガン見してるやん。



 あ、怪しい者じゃないです、薬とかやってないです、はい。ニコリ



 ───……



 ふぅ、俺のエンジェルスマイルの効果で何とかおばちゃんを撃退出来たようだ。しかし、外だと言うのにうっかりと妄想が暴走しちゃう能力がついつい出てしまうな。思春期だから仕方ないよね。


 よし、こうなったらスキルの方は後回し、おうちに帰ってからだ。

 ステータスもじっくり吟味して満遍なく振って試したいが、そうもいってられない。

 何故ならこのままだと荷物が重すぎてお家に帰れないからだ。もうステータスポイントに賭けるしかない。


 俺のステータスの平均が10って事は、これが全国高校生の平均だと言っても差し支えないだろう、俺が弱い訳では決して無い。

 そして貰ったステータスポイントが5ポイントある訳で、1振るだけでもざっと一割ものステータス上昇が見込める計算だ。


 それで今必要なステータスといったら、Str─ストレングス、即ち力の事だ。

 これに振ったらまず間違いなく力は強くなる筈。それにゲームによっては所持最大重量を上げてくれるステータスでもある。ただそれが外見にも影響を及ぼすかどうかは気になるところ。数値の分、筋肉が増えてマッチョになってしまうかもしれない。

 マッチョ、マッチョか、どうなんマッチョ。



 ──脳裏に過ぎるマッチョメェン。

 彼等は口々にこう囁いてくる。




 筋肉があれば大抵の事は何とかなる。


 筋肉は最後まで裏切らない。


 筋肉のお陰で彼女が出来ました。


 筋肉のお陰で病気が治りました。


 筋肉のお陰で今では大金持ちです。


 力こそパワー。



 ──なるほど、流石筋肉。

 こうまで言われたらマッチョになるのも吝かでは無い。いや、むしろなりたい。なりたい!マッチョになりたい!マッチョになりたい!

 安西先生!筋肉が!欲しいですぅぅ!



 ポチポチポチポチポチ



 Str10→15


 5、全部振ってやった。



 ───・・・



 しかし、身体に変化はないようだ。






 あるぇ?



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