二十五話 初めての戦闘
更新を再開します。
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励みにして執筆活動頑張りたいと思います。
羞恥に悶えながら枕を濡らした翌日、妹様に夜五月蠅かったと小言をもらいながら家を出た。
今日の予定はまたもやアチーブメント。
昨日の一件で解った通りこのウインドウ機能は色々と基準が甘いみたいなので、それを踏まえた上で改めて何らかの業績達成を目指す方針である。
まずは【業績】初めての戦闘。
これは戦闘なら何でもいいんじゃないかと仮定して、ゲームセンターで対戦格闘ゲームでもやってみるつもりだ。
うちの近所にはゲームセンターなどないので電車で一駅、一番近い馴染みの店を目指す。
辿り着いた所は個人経営店だが中々の規模を誇る地元の老舗、その名も『極・遊道楽』。
外観もそうだが店内も雑多混沌としている魔訶不思議空間。多種多様かつかなりの数を誇る筐体の品揃えと、老若男女、一般人からゲーマーからヤンキーまで幅広い人種が跋扈する魔窟である。
そういう俺も暇かつ軍資金がある時はよくここに出入りしている常連の一人。
色んなゲームを嗜んでいる俺ではあるが、今日の目的は対戦格闘。
それならやるゲームは人気機かつ俺もよくやっている『ガチンコファイターⅤ』に限る。
色んな個性豊かなキャラクター達から好きなキャラを一人選び相手と1対1で殴り合うオーソドックスな格闘ゲームの代表格。
シンプルかつ奥深いゲーム内容と魅力的なキャラクター達が人気の秘訣のゲームだ。
俺もこのゲームはよくやってはいるがお世辞にも上手とはいえない部類である。
いつか俺もトップランカーに!とか夢は見ている、見る分には自由だ。
さっそく一台空いていたので座ってワンコイン投入。
オンラインではなくオフラインで対面の筐体に座る人に乱入でカチコミだ。
オンラインでは戦闘とみなされない可能性もあるし念のためだ。
いつものごとくマッスルボディの投げ技キャラを選ぶ。
相手は最弱と名高いお調子者キャラだ、これは勝つる、楽勝!
開始早々からの怒涛のコンボ、相手の先を読む攻撃と防御、隙あらば挑発も入れて煽る事も忘れない外道っぷり。
一発もダメージを受けることもない完璧なるゲーム展開、パーフェクトゲーム。
文句のつけようがないほどの完敗である、そう、俺の負け。
ふっ、確かに文句のつけようがない戦いではあったが、言いたい事は山ほどある!──
はぁ!?ふざけんな!なんだあの隙あらばの挑発!余裕こきやがって!最後のほうとか弱パンチだけしかつかってなかったし!
あーあ、キレちまったよ。
俺をキレさせるなんて大したもんだよ。
見せてやんよ、俺の真の力ってやつをよ!!
そして迷わずステータスウインドウを開いた俺は、スキル項目からあるスキルを選択。
天才☆
『十年に一人の天才』 器用に何でもそつ無くこなす。
・早熟(あらゆる分野での技能習熟率上昇)
・ステータスAll+3
目をつけてはいたがあまりの反則っぷりに、少し気が引けていたスキルである。
オールマイティかつ、これさえあれば人生勝ち組感が否めないチート中のチート。
☆1で果たしてどれほどの効果があるのかはわからないがステータス上昇効果だけでもとる価値のあるスキルだ。
これが、俺の、真の力だ!!(チート)




