表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

20/71

十九話 コレが真実

続けて投稿。

次は週末更新目指します。

 


 画面が切り替わり業績らしき一覧がズラーっと縦に並ぶ。

 上の方のいくつかが白くはっきりと表示されており、他の文は薄暗くグレーアウトしている感じだ。

 白くはっきりと表示されてる文は見覚えがあり、俺がいくつか達成した業績であるのは間違いない。


 と、いうことは他のグレーアウトしているのがまだ達成してないやつ。

 ──あー、なるほど、俺の認識が間違ってた。

 先程の発言は撤回、これは大変恩恵のある拡張だった。

 表示されてる一覧、グレーアウトしているとはいえ書いてある事は読めるのだ。


 メールの件名みたいな感じでタイトルだけ乗ってるわけだが──



『初めての人助け』


『初めての戦闘』


『初めての──……



『Level10達成』


『クエスト10回達成』



 と、読めば何をすれば達成するかが殆どわかってしまうのだ。

 これは公式がカンニングを勧めてくれている、親切設計。

 超イージーモードである。


 まぁ、それでいいのならこちらもありがたく有効活用させてもらう所存である。

 暫くはこれを目標にして頑張ってみてもいいかもしれないな。

 うん、次っと。


 で、ログボはまぁうん、さっきの手作り感満載の画面に飛ぶだけね、うん、わかってた。

 はい、次。


 お知らせ、これは今まで出なかった小窓のような感じでお知らせしてくれるように拡張したってやつだろうし、他に何かあるんか?

 タッチすると画面が切り替わり、先程見たような何々を獲得だのって文がズラーっと並んでいる。

 あー、見逃した時とかに便利なのかな?とか考えながら一覧を過去の方へとスクロールさせ、ぼーっと眺めてたらすぐに終着点。だがここで、見覚えのない一文を見つけてしまった。


 一番最初に届いたのであろう一通、そのタイトルには『くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」』という文言が書かれていた。


 あー、あれな、キーボードのQとAに指おいて横にざーっとやったらなるっていうやつな。


 ──って、いやいや、なにこれ、すんごい気になるんだけど…?

 押して確認してみるべきなのか?

 それとも見なかったことにしたほうがいいもんなのか?

 バグとかの可能性もありそうな感じだし…。


 んー、やっぱこういうのはどうせ押さなかったとしてもずっと気になってしまうんだし、ここはもう早めに押してスッキリしていたほうがいいに決まってる。


 よし、押す、俺は押すぞ!?

 男は度胸!女は愛嬌!オカマは最強!

 行くぞオラアァ! 




『pi gagagagaga……ひめ、さま──しょう、かんは……せいこう、のよう、です─ vivivivi……こいつ、が─こ、たびの……ゆう、しゃ…… piiiiiiiiiiiiiiiiiiii……はい── vu……ムリムリムリムリ── zaza………チェンジで──』  




 ──・・・


 ん…?


 んん?!

 どゆことぉお!!?

 いきなり変な音が聞こえ始めたと思ったら、聞き覚えのない会話、最後には知らない女の声にやたらハッキリとチェンジと言われたんだが!?

 まぢでどういうこと?これで終わり!?

 説明文は!?解説はよ! 



 いやぁ、まぢで押す前よりモヤモヤすることになったわ。

 いつの間にかさっきのふじこ構文通知は消えちゃってるし、ほんとなんだったんだろう?

 このステータスウインドウに関わる通知ってことなんだとは思うんだが…。 


 チェンジって交換とかってことだよなぁ?んー。

 なんかのネタで来た人に対してチェンジって言ってる場面は見た事あるんだが──


 ──ん?まさか…まさかだけどさ。

 実は俺は知らない間に異世界転生されようとしてて、向こうでチェンジされて戻ってきてたとかそういう展開ないよね?ない、よね?

 勇者かなにかとして召喚されたのに気に入らないとかでチェンジで送還とかまぢ笑えないからね!?

 告白してないのに振られたってぐらい理不尽な展開だからねそれ!?

 ──・・・なーんて、そんなことあるわけ──   



 ピカピカ【お知らせ】  



 おぉうふ、このタイミングでお知らせ…?

 ねえ、嫌な予感しかしないんだけど──  



【業績】真実に辿り着く を達成しました。 


 せめてもの慰めとしてChaが5上昇しました。


 業績達成特典まで後 3 です。 



「くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」」



  真実に辿り着くって、さっきの適当に考えた憶測が正解なん!?

 俺知らない間に返品されてたの!?

 つかなんだよせめてもの慰めって!

 そんなんでCha(魅力)あげられたら、それが足りてなかったような感じじゃん!?返品理由それじゃん!!?

 俺の魅力値は10!あくまでも平均!

 そんな初対面でチェンジされるような顔してないよ!?

 してないよね!!?


 くっそぉおお!

 魅力値が5も上がったのは嬉しいが納得いかねぇえ!

 説明だ!説明を要求する!!記者会見を開けぇえ!! 


 ──とまぁそんな感じで荒ぶってたら、先程の【業績】のところが、ピコンッと押せるようになった。


 なに?本当に説明してくれるん?

 追い打ちかけるつもりじゃないんだよね?

 信じるよ?押すよ?

 これ以上心にダメージ受けたら闇落ちしてグレるからな?

 超グレるからな?  


 ……たっち。 



 表示される【業績】真実に辿り着く の説明文。 



 そして俺は、翌日髪を金色に染めたのだった。 






 異世界転生に選ばれた貴方。

 しかし向こうの世界に送られた貴方のあられもない寝顔を見たお姫様の手に寄って召喚魔法は逆再生され、すぐさま返還されてしまいました。

 どうやら魔王に対抗するための勇者召喚であり、国との結束を強めるためにお姫様との結婚が前提条件にあるみたいでした。本当に酷いことをする人です。

 私たちが手塩にかけてチート(特典)を授けた貴方を送り返すだなんて。

 だから貴方に落ち度なんて一切ありません。

 ほんのちょっぴりお姫様の趣味に貴方の顔が合わなかっただけなんです。

 だから顔のことなんて気にせず元の人生を楽しんでくださいね。


 PS.私はあなたの寝顔、とっても可愛いと思いましたよ?

 折角授けたチートはお詫びとしてそのままにしておきます。 


 From 女神’s


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ