表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/9

01-1 アレフ (人間 35歳 冒険者)



……


…………


……お腹が空いた。





私は、ゆっくりと目を開けた。




 まず見えたのは、地面。


黒光りするなめらかな岩肌が、倒れている私の身体の下に広がっていた。その地面は柔らかな光で照らされていて、その範囲はわずか1mほど。光の届く範囲を超えると、真っ暗で何も見えなくなる。


 光の発生源を見ようとして、そこで初めて身体が動かないことに気付いた。


右側に頭を向けて、うつ伏せに倒れている状態なのだが、頭を左に向けることはおろか、指先すらも動かせない。


全身が、ひどく怠い。この怠さのせいで、動けないのだろうか。私は、体を動かそうとすることをやめ、無理をせず体力回復に努めることにした。



ここは、どこだろう?


 ぼんやりとした頭で考えたが、答えが出ない。記憶のどこにもない場所のようだ。


 どうして、こんなところに?


 私は、自分が地面に転がっている理由を探そうとして……

 自分のことが何ひとつ分からないことに気がついた。


「私、だれ?」


 動かない舌で呟いた。他人には聞き取れないであろうただの音になってしまったが、言葉にしてみると、なかなか深刻な状況に陥っていることが身に染みる。



ハードな状況を確認したあと、再度体を動かしてみた。すると、さっきはピクリともしなかった左手の指先が、わずかに上下するではないか。


これはいける! と思って右手も試してみたが、こちらはまだ動かない。左右で何が違うのか、と集中して感覚を探ってみたら、体の左側だけほんのり暖かい。


どうやら、左側から当たっている柔らかな光が、何かの作用をしているようだ。


 弱い回復フィールドみたいなものかしら?


 私はそう思ってほっとした。時間が経てば、どうにかなりそうだ。


安心すると急に眠気がやってきた。



起きたら動けるようになっていることを祈りながら、眠りに落ちた……




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ