物語の少し前の話 ある少年の苦しみ
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どうして、こうなった。
自分で選んだ道なのはわかってる。
でも覚悟が足りなかったのかもしれない。
いや、足りなかったんだ。
苦しい。
家族に、一目会いたい。
それだけでいいんだ。
それ以外何も望まないんだ。
ただ、それだけでよかったはずなのに。
涙が流れる。
何故だろう。孤独だからか。
また会えるって信じてるのに。
その為に頑張ってるのに。
現実的な思考が、しばしば頭を支配する。
報われるわけないだろう?
可能性が限りなく低い事はわかってた。
それでも、その道を選んだはずなのに。
自分はこの道を選んで、この道を進む上で避けられない後悔を覚悟していたはずなのに。
1人は怖い。
孤独は人を殺せる。
死にたいとは思わない。
また、家族と過ごしたい気持ちが何より強い。
けど苦しい。
苦しみながら、前に進むしかない。
もう、まともに頭が働いているのかも、よくわからなくなってしまったけど。
立ち止まるのが、怖い。
進むのも、怖い。
1人は、怖い。
家族と、ただ過ごしたいだけなんだ。
その為なら、どんなことでもしよう。
幸せに、なりたい。




