初対面の人への表現
前回の疑問詞を使った、間違えやすい表現はいかがでしたでしょうか?
「どう思いますか?」は使う機会が多い上に、“How do you think?”と言ってしまいがちなので、ぜひとも“What do you think?”と言える様にしておきましょう。
今回は初対面の人に対して会話をする時に、間違えやすい表現を挙げていきます。
これを機会にきちんとした表現を覚えて、ぜひ英会話で使えるようにしておきましょう。
(なお、今回、久矢君は登場しません。)
1)あなたの名前は何ですか?
私の経験では、生徒さんが初対面の人に名前を聞く場合
・Who are you?
・What's your name?
と言うのを時々耳にします。
これらの2つは確かに文法としては正しいですし、意味は伝わります。
でも日本語に訳した場合、それぞれ
「あんた、誰よ?」
「君、名前は?」
という感じになってしまいます。
“Who are you?”は気が動転した時、「あんた誰よ!?」と言う感じで使う表現で、お世辞にも上品な言い方ではありません。
“What's your name?”だと、何だか高圧的な言い方で、初対面の人に適した表現とは言えません。
(大人が子供に言うことはあるでしょうけれど。)
すでに顔見知りになった人にジョークで言うことはありますが、やはり丁寧な表現を身に着けておきたいものです。
この場合は、
“May I ask your name, please?”
(お名前を伺ってもよろしいですか?)
という表現が一番適しています。
初対面の人や、ビジネスの場面などではぜひ言えるようにしておきましょう。
2)何故日本に来ましたか?
英会話学校に新たに入ってきた先生に対して、日本に来た理由を問いかける時に
“Why did you come to Japan?”
と言うことがあると思います。
この言い方でも意味は通じますが、これだと言い方によっては「(もっといい選択肢があるのに)何で日本に来たの?」という意味になってしまうことがあるので、注意が必要です。
誤解をされたくない場合は
“What brought you to Japan?”
(直訳すると「何があなたを日本に来させたのですか?」)
と言うのが正解です。
英会話の場合、生徒が“Why did you come to Japan?”と言っても、英会話の先生は相手が悪気があって言ったわけではないということは理解できるでしょうから、あまり気にすることはないと思います。
でも、一人の人が何度も言い続けるようだとさすがに機嫌を損ねる(でも、それを表には出さずに我慢している)かもしれないから、やっぱり“What brought you to Japan?”と言う方がベターですよ。
3)お仕事は何ですか?
日本人が真っ先に浮かぶ表現は“What's your job?”だと思います。
この表現も文法的には正しいけれど、“What's your name?”のように高圧的な言い方で、何だか職務質問しているようなので、英会話教室でネイティヴスピーカーが言うことはまずないと思います。
この場合の正しい表現は
“What do you do?”
です。これは英語としての決まり文句なので、とにかく覚えてしまいましょう。
例文
A: What do you do, Ms. Skoog?
(あなたの仕事は何ですか、スクーグさん?)
B: I teach English.
(英語を教えています。)
いかがでしたでしょうか?
初対面の場面では第一印象が大事です。
悪気は無いけれど、知らずに上記のようなミスをしていたのであれば、これを機会に覚えてしまいましょう。
間違っても英会話の先生にとって、あなたが「この人は高圧的で、失礼なことを平気で言うから、本当は会いたくないけれど、仕方なく会っている人」という存在になってしまわないようにしてくださいね。
それでは今日はここまでです。みなさん、See you.