強調表現(2)
今回は強調表現の続きです。
以前(かなり前ですが)、私は「気象に関する単語」の回で、次のような単語を挙げました。
・非常に暑い場合 … hotをscorchingやroasting、boiling hotに置き換えることができます。
・非常に寒い場合 … coldをchillyやfreezingに置き換えることができます。
これらのような形で、今回は強調を表す形容詞を挙げていきます。
普段使っている単語にveryやreallyを使ってもいいですが、下記の単語に置き換えるという手段もあります。
私としては、これからレッスンをする久矢君にはぜひ覚えてほしいと思っています。
1)非常に疲れている場合
「私は疲れています。」を英語で言う場合、I'm tired.という言い方が一般的です。
これを強調して言いたい時はI'm exhausted.と言うことができます。
このexhaustはto make somebody very tired(人を非常に疲れさせる)という意味です。
実際の会話では、精根尽き果てそうなくらいに疲れている場合に使います。
例文
A: You look tired, don't you?
(あなた疲れていませんか?)
B: I'm exhausted. I wish I could finish today's work right away.
(もう疲労困ぱいよ。今すぐにでも仕事を終わらせることができたらいいのに。)
2)非常に良い場合
英語で「良い」と言う場合、goodやniceを使うことが一般的です。
これを強調して言いたい時、wonderfulやgreat、さらにはmarvelousという単語があります。
前者の2語は私もよく聞きますが、最後のmarvelousは生徒さん達が使うことはほとんどないような気がします。
この単語は英英辞典ではvery good, wonderfulという定義になっており、「最高に良い」と言いたい場合に使うことができます。
例文
・The tour was marvelous. If I had the chance again, I'd definitely join it!
(このツアーは最高でした。もしもう一度機会があれば絶対に参加します!)
A: How was my advice? Was it good?
(私のアドバイスどうでした?良かったですか?)
B: It was marvelous! Thanks a lot!
(素晴らしかったです!どうもありがとう!)
3)非常に混んでいる場合
電車が混んでいる場合、The train is crowded.という言い方が一般的です。
これを強調して言いたい時はThe train is packed.と言うことができます。
旅行でに荷物をかばんやスーツケースに入れる時には、結構ぎゅうぎゅう詰めにすることが多いですよね。
それをイメージしていただければ納得していただけると思います。
使える場面は電車だけでなく、スタジアムや浜辺などでもOKです。
例文
A: How was the soccer game? Did you enjoy it?
(サッカーの試合はどうでしたか?楽しめましたか?)
B: The game was marvelous. But the train was packed.
(試合は最高でした。でも電車がすごく混んでいました。)
4)非常に悲しい場合
英語で「悲しい」と言う場合、sadを使うことが一般的です。
これを強調して言いたい時、heartbreakingやheartbrokenという単語があります。
直訳すると「心が壊れそうな」という意味ですが、日本語っぽく解釈すると「胸が張り裂けそうな」という意味になります。
主語がitやthat、物事の場合はheartbreakingを使い、人の場合はheartbrokenを使います。
例文
・It was heartbreaking to see the massive disaster.
(この大災害を見て、胸が張り裂けそうでした。)
・He has been heartbroken since his girlfriend passed away.
(彼はガールフレンドが亡くなって以降、ずっと打ちひしがれている。)
5)非常に大きい、とても凄いと言いたい場合
英語で「非常に大きい」、「巨大な」に該当する単語としてenormousがあります。
この単語は英英辞典で調べると“very large, very great”(非常に大きい、とても凄い)という意味になっています。
つまり、身長や建物の大きさだけでなく、greatを強調した意味として使うこともできます。
英会話ではtallやgreatなどで済ますことが多く、この単語の出番が少ない傾向がありますが、結構色々な場面で使えると思いますよ。
例文
A: What's the enormous one?
(あの巨大なものは何ですか?)
B: That's “Tokyo Sky Tree.”
(あれは「東京スカイツリー」です。)
・We need an enormous amount of budget to build the skyscraper.
(その高層ビルを建てるには、莫大な量の予算が必要です。)
私はこれと、前回の強調表現(1)の資料を合わせて、久矢君とレッスンをしました。
彼はenormousやmarvelousという単語は学校の授業で学んでいたので知っていましたが、使い方が分からなかったため、これまで英会話で使ったことがなかったそうです。
そのため、私のレッスンを通じて色々と新しいことを学べたようです。
レッスンも終盤になり、私が“Do you have any questions?”と言うと、彼は
「非常に悲しい表現は学べたけれど、非常にうれしい表現はあるの?」
という質問をしてきました。
それについては事前に調べていなかったので、私は一瞬どうしようと思いましたが、すぐに思いついた表現を言うことにしました。
「そうねえ。私が知っているものとしては、I'm in seventh heaven.とかI'm the happiest woman.(男性ならman)などがあるわね。」
(※どちらも「私は最高に幸せです。」という意味になります。)
「あっ、seventh heavenってそういう意味なんだ。歌とかで聞いたことはあるけれど、全然使い方を知らなかったよ。」
「じゃあ、これでこの表現も使えるようになったわね。」
「そうだね。これから本当にうれしい時に使うことにするよ。」
ここまでやったところで時間になったため、私は資料を久矢君に渡し、レッスンを終了しました。
これから彼がどれくらいこれらの表現を使ってくるか、私としては楽しみにしています。
そして好評ならば、久矢君が質問してきた「非常にうれしい場合」の表現も加えた上で、他の生徒さんにもこのレッスンをしていこうと思っています。
それでは今回は以上です。読者の皆さん、See you.