LとR
今回は久矢君と弥富さんが登場しません。
日本人にとって、LとRはほとんど同じ発音に聞こえてしまうため、区別するのが非常に大変です。
英会話講師をしている自分が言うのも何ですが、私もこの2つの区別は苦手で、度々間違えて発音してしまいます。
これまで生徒さんからは
「LとRを区別するためのコツを教えてください。」
「どうすれば相手に間違えられずに済みますか?」
という質問を受けたことがあります。
しかし私としては単語を一つずつ覚えていき、リスニングや発声練習を繰り返し、時には相手に間違えられたりもしながら、何年もかけて少しずつ慣れていくしかないと思っています。
これでは答になっていないと思われるかもしれませんが、これに関して近道はないと思いますし、やっぱり地道な努力を積み重ねていくしかないというのが、私の率直な考えです。
そんなこともあって、私はレッスンで生徒さん達がLとRを間違えても、こちらから指摘することはほとんどしません。
でも、せめて発音の仕方はしっかりと覚えて、できるだけ間違えずに発音できるようになってほしいという思いはあります。
そこで、今回はLとRの発音について書いてみたいと思います。
これら2つの発音は次の通りです。
Lの発音:舌を上に伸ばし、先の部分が上の歯、または歯ぐきにつけながら発音する。
Rの発音:舌を上に伸ばさず、少し巻き舌にして、舌のへこんだ部分には小さな飴玉が乗るような感じにする。舌の先は上の歯や歯ぐきに触れないようにして発音する。
文章では説明がちょっと難しいですが、簡単に言えば舌の先が上の歯(または歯ぐき)に触れればL、触れなければRの発音になると考えればいいでしょう。
次に、発音を間違えやすい単語を挙げてみました。
・collect(集める)(※ただ物をかき集めるのではなく(その場合はgather)、切手のコレクションのように、集めてきれいに並べるという意味で使います。)
・correct(正しい、訂正する)
・flesh(動物の肉、果物や野菜の果肉)(※食べる目的の肉の意味では使いません(その場合はmeat)。)
・fresh(新鮮な、さわやかな)
(「リフレッシュする」という意味の英単語はrefreshです。)
(※相手がfleshを果肉という意味で使った場合、freshと非常に間違えやすいです。)
・fly(飛ぶ、ハエ)
・fry(揚げる)
(フライドポテト(French fries、またはfries)を注文する時にfliesと言ってしまうと「ハエ」になってしまうので、恥ずかしい思いをするかもしれません。)
・law(法律、法則)
・raw(生の)
・lead(導く、先導する、リード、鉛)(「鉛」のみ発音が“led”になります。)
・read(読む)
・light(光、明るい、軽い)(ライターはlighterです。)
・right(右、右の、権利、正しい)
(leftの後にrightと言った場合、どうも発音がlightになってしまうことが多いようです。)
・write(書く)
・load(積荷、重荷、(データなどを)ロードする)
・road(道路)
・lock(錠前、鍵をかける)
・rock(岩、岩石、揺り動かす)
・long(長い)
・wrong(間違った)
また、一つの単語の中にLとRが両方とも含まれる場合、発音がかなり難しくなります。
ここで、そのような単語について挙げておこうと思います。
・calorie(カロリー)
・freelance(自由契約、フリーの、フリーで働く~)(※日本語では「フリー、フリーの」と略していますが、略してしまうと通じません。)
・labyrinth(迷路)
・laboratory(研究所、実験室)
・library(図書館)
・luxurious(ぜいたくな)
・railroad(鉄道)(※イギリス英語ではrailwayと言います。)
・rehabilitation(リハビリ)(※rehabiliと略してしまうと通じません。)
・relation、relationship(関係)
・relax(リラックス)
・release(開放する、リリースする)
・religion(宗教)
・rule(規則、ルール)
・thrilling(スリリングな)
すでに書いたことですが、LとRの違いを身につけることは非常に大変で、長い道のりですが、この作品を通じて少しでも前進できれば、私としては嬉しいです。
なお、ネイティヴイングリッシュスピーカーは、最後が「エ」の発音が苦手です。
現にkarate、karaokeはそれぞれ「カラティ」、「カラオキ」と発音されています。
(私は英語で話す時にも「カラテ」、「カラオケ」と言っていますけれどね。)
また、最後がエの発音で終わる人の名前を発音する時には「エイ」という発音になる傾向があります。
(例:Yusukeを「ユースケイ」と言っているように聞こえます。)
他の言語の例を挙げると、フランス語ではHの発音がないため、フレンチスピーカーはハ行の発音が苦手です。
韓国語の場合はFとP、さらにはJとZの発音に区別がありません(それぞれP、Jの発音になります)。
さらにスペイン語ではBとVの発音に区別がありません(両方ともBに聞こえます)。
結局発音に関してはどの国の人達にも苦手なものがあると思うので、LとRの発音をあまり負い目に考えたりはせず、堂々としていてほしいと思います。
そういうわけで、今回は以上です。それではみなさん、See you.