英語でのちょっとした一言(2)
久矢君は日本語で何気なく言っている表現を英語で何と言うのか、度々私に聞いてきます。
以前、「英語でのちょっとした一言」の回の中で、それらを発表しました。
彼はその後も私に質問をしています。
例えば、レッスン中に会話をしている時に
“Saki, What do we say “Fuko chu no saiwai” in English?”
(サキ、「不幸中の幸い」って英語で何て言うの?)
と質問をしてきたりします。
この時は時間に余裕があったため、紙に該当する英語を書いて、説明しました。
後日、レッスンをしている時には
“As the … last method …? Oh, what do we say “Saigo no shudan” in English?”
(最後の…メソッドとして…? あれ、「最後の手段」って英語で何て言うの?)
という質問がありました。
この時は時間が押しており、その場で説明することができなかったため、その日の仕事が終わった後にメールで久矢君に伝えました。
今回、それらの体験談を作品として発表できる状態になったため、「英語でのちょっとした一言」の第2弾として、次の5つを掲載します。
・不幸中の幸い
・最後の手段
・レディーファースト(ファーストのスペリングについて質問をしてきました。)
・相変わらず
・勝ったも同然
・不幸中の幸い
該当する表現は複数あると思いますが、私が知っているものとしては、“a silver lining of a dark cloud”という表現があります。
ちょうど、分厚い雲のふちから一筋の光が見えるといった状況になります。
例文
It was a silver lining of a dark cloud no one was injured.
(誰も怪我しなかったのは不幸中に幸いだった。)
このsilver liningとcloudを使った表現は他にもあります。
・Every cloud has a silver lining.
(悪いこともあればいいこともある。悪いことのあとにはきっといいことがある。)
・Every silver lining has a cloud.
(いいこともあれば悪いこともある。楽あれば苦あり。)
・最後の手段
久矢君はthe last methodと言っていましたが、正しい言い方は“a last resort”です。
ここでresortを使うのはちょっと意外かもしれませんが、この単語には「行楽地」という意味の他に、「手段」という意味もあるので、これで納得していただけるのではないかと思います。
ちなみに英英辞典では
the person or thing that helps when everything else has failed.
(他が全て失敗した時に救いになる人や物)となっています。
ですからもう他に手段が無い時にこのフレーズを使います。
例文
・We have to walk home as a last resort.
(最後の手段として、歩いて帰らなければならない。)
・レディーファースト
久矢君はこのレディーファーストのスペリングについて質問をしてきた時
“Lady first or lady fast?”
と言ってきました。
ファーストに該当する英語はfirstですが、正しい言い方は“ladies first”になります。
日本語では「レディー」と単数で言っているので、彼がlady firstと言ってしまうのも分かります。
でも、この場合は女性一人ではなく、女性の人みんなに言っているので、ladyが複数形になります。
そして、ここでfirstではなく、fastと言ったら「女性が俊足」となってしまうので、考えてみたら変ですよね。
このladies firstは日本ではあまりなじみがないですが、欧米などでは常識になっています。
例えば、男性と女性がエレベーターの前で待っているとします。
エレベーターが到着して扉が開いた時、男性は女性をまず先に乗せることがマナーとなります。
この時、男性は
“After you.”
(お先にどうぞ。)
と言ってあげると親切ですね。
ちなみに女性と言っても、相手が小さい女の子だったらさすがに該当しないと思います。
私は日本では、男性が私より先にエレベーターに乗っても気にしないことにしています。
また、欧米で(最近はハワイくらいしか行っていませんが。)男性がこれをしなかったとしても、やはり気にしないことにしています。
とは言え、海外ではこれで日本人の印象を左右する人もいるでしょうから、くれぐれも忘れないようにしてくださいね。
・相変わらず
英語では“as ever”と“as always”の2つが該当します。
これはいきなり例文を書いていきます。
例文
A:How are you doing?
(元気ですか?)
B:I'm fine as always.
(相変わらず元気ですよ。)
・Even though September, it's still hot as ever.
(9月なのに、相変わらず暑いですね。)
・In spite of studying English hard, I can't speak well as ever.
(一生懸命英語を勉強しているのに、相変わらず上手に話せないんです。)
・勝ったも同然
これは「(成功、勝利などが)ほぼ確実だ。」という意味の“It's in the bag.”が該当すると思います。
「これで決まり。」というような意味でも使えます。
Itの部分にはvictoryなど、名詞を持ってくることもできます。
くだけた言い方なので、勝負事をしている時に、対戦相手の前で言うのは控えた方がいいでしょう。
例文
・The victory is in the bag.
(勝利は決まったも同然です。)
・It was in the bag that I had the big lead at the seventh frame of the bowling.
(ボーリングの7フレーム目で大量リードをしていて、もう勝ったも同然でした。)
私はレッスンとしての仕事以外にも、久矢君をはじめとする生徒さんからの質問に色々答えています。
そしてそれらを文章にまとめたりもしているため、やることは多いです。
でも英語を頑張って勉強し、マスターしようとする姿勢を見せてくれることは、私にとって嬉しいです。
そしてこれからも続けていきたいと思っています。
今回は以上です。それではみなさん、See you.




