励ましの表現
私の英会話教室の生徒である久矢君は(同い年なので、生徒と言うのも何ですが…。)、英語の勉強に熱心で、私の気付かないところで色々努力をしています。
ある日のことです。彼はいつもより少し早い時間に英会話教室にやってきて、
「ねえ、人を励ます時って、英語では何て言えばいいの?」
という質問をしてきました。
私は即座に“Hang in there.”という表現を教えました。
「この表現なら知っているよ。確か『頑張ってね。』という意味だよね。」
「そうだけれど、どういう時に使うかは知ってる?」
「ええっと…。目標に向かって努力する人に言うんだっけ?」
「それは“Go for it.”または“Good Luck.”よ。Hang in there.は、相手が苦労していたり、落ち込んでいる時、さらには病気の人を励ます時に使う表現だから、注意してね。」
「ありゃ、そうだったのか。これからは間違えないようにしよおっと。でも、それ以外も何があるか教えてくれる?」
「うん、いいわよ。まだレッスン開始前だし、今から説明するわね。ちょっと待ってて。」
私はすぐに紙とシャープペンシルを用意すると、該当する文章を書き、意味を口頭で伝えました。
今回はその時に言った表現について解説していきたいと思います。
人を励ます時は誰もが経験する場面だと思いますので、ぜひ覚えておきましょう。
1)Tomorrow is another day.
この表現は私自身、歌詞の中で見かけたことがありますし、読者の人達も見たことがある人は多いのではないかと思います。
直訳すると「明日は別の日です。」という意味で、辛い状況に置かれている人に対し、「今は辛いでしょうけれど、明日になればきっといいことがあるわよ。」という表現です。
これは色んな場面で使える表現で、使用頻度が多いです。
私自身も今回紹介する表現の中では最も使用した回数が多いので、ぜひ覚えておきましょう。
2)It's not the end of the world.
直訳すると、「この世界の終わりではない。」となります。
失恋や仕事の悩みなどで悲しんだり、落ち込んでいる人に使える表現です。
Tomorrow is another day.と同じような感覚で使うことができます。
個人的なことですが、私が死にたいとまで考えていた時、父からこの言葉をかけてもらったことがあります。
これらの2つは日常会話やビジネスの場面など、色んな場面で使うことができます。
3)Perk up!
Perkは「元気付く」、「元気付ける」という意味で、Perk up!と言うと、「元気出して!」(男性口調で言うと「元気出せよ!」)という意味になります。発音としては「パカッ!」と一語で発音しているように聞こえます。
4)Cheer up!
これも「元気出して!」という意味になります。発音としては、「チアッ!」とか「チラッ!」となり、やはり一語で発音しているように聞こえます。
5)That's life.
直訳すると「それが人生だ。」となりますが、実際には「仕方がない。」という意味になります。
頑張っても結果が出ずにいる人に対し、「頑張った結果なんだから、仕方がない。」というような感じで使えます。
“That's the way it goes.”
ということもできます。
6)Let it be.
意味としては「あるがままで」、「なすがままに」になります。ザ・ビートルズの曲のタイトルにもなっているので、有名なフレーズですね。
「君は君のままでいればいいんだよ。」と言いたい時に有効です。
これらを教えてから間もなく、レッスン開始の時間になってしまったため、その時はkey sentences以外は口頭で言っただけになってしまいましたが、私は後でパソコンに打ち込んで印刷し、久矢君に渡しました。
その後、彼はTomorrow is another day.やIt's not the end of the world.という表現を度々使うようになりました。
私としては彼が新たな表現を覚えて、英語の実力がついていく姿を見ることはとても嬉しいですし、その度に英会話の講師をしていて良かったと思っています。
みなさんもこれらの表現をぜひマスターしてみましょう。
今回は以上です。それではみなさん、See you.