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複数形で使う名詞

ある日、私がメールをしていると、弥富伊予子さんからメールが来ていました。

内容は次の通りです。

「咲先生、私、お世話になっているフリンダース・スペンサーさんと話している時に、『メガネはglassesと複数形になるよ。』というアドバイスをもらいました。その時は『ああ、そうなんだ。』と思った程度でしたが、後になって『メガネそのものは1つなのに、どうして複数形になるの?』という疑問が浮かんできました。そこで、今回は先生に複数形になる理由について聞いてみたいと思います。よろしいでしょうか?」

それを受けて、私はすぐにメールを返信し、複数形になる理由について説明しました。

内容は次の通りです。



日本ではメガネを数える時、全体を見て1つ、2つと数えているので、こういう疑問を持つのも無理はないでしょう。

一方、英語圏では全体ではなく、レンズの部分に注目しています。

1つのメガネには、レンズは2つついているでしょう。

だからglassesと複数形になるわけです。

なお、英語でメガネの数を数える場合は

“a pair of glasses”

“two pairs of glasses”

となりますので、覚えておきましょう。

(a glassesは間違いです。a new glassesも間違いです。)

ただし、数にこだわらない場合はglasses一語で大丈夫です(some glassesと言うこともあります)。

なお、コンタクトレンズ(contact lens)は単数扱いなので、“a contact lens”、“two contact lenses”という表記になりますよ。



弥富さんからはその日のうちに返事が来ました。

メールでは彼女の感謝の言葉がつづられると共に、次のようなメッセージがありました。

「日本語では単数と考えているけれど、英語では複数形使われているものは他にもあるのでしょうか?ぜひ教えてください。」

それを受けて、今回は複数形で使う名詞について説明していきたいと思います。

なお、これから挙げる単語を数える場合にはメガネと同様に、“a pair of~”、“two pairs of~”となります。



1)ズボン、パンツの類

これらは二股に分かれた部分に注目するため、複数形で使います。

次のようなものが該当します。

ズボン … pants

ジーンズ … jeans

半ズボン … shorts

トランクス … trunks

ブリーフ … briefs

パンティ … panties

※なお、スカート(skirt)は単数扱いです。参考までに言いますと、Tシャツ(T-shirt)、ワイシャツ(dress shirt)、アンダーシャツ(undershirt)、ブラ(bra)は単数扱いです。


2)両手、両足に身につける物

通常両手、両足に身につける物は、左右がそろって初めて物として成立するので、複数形になります。

次のような物が該当します。

手袋 … gloves

くつ … shoes

くつ下 … socks

ストッキング … stockings

スリッパ … slippers


3)パジャマ

英語では“pajamas”(イギリス英語ではpyjamas)。上半身の部分と下半身の部分をセットにして初めてパジャマという物が成立するので、複数形になります。

ただし、バスローブ(bathrobe)など、上半身と下半身がつながっている物は単数形です。


4)ピアス

英語では“pierced earrings”と言います。Pierceは「貫通させる」「穴を開ける」という動詞なので、これでは通じません。

人によるかもしれませんが、ピアスは普通両耳につける物なので、複数形になります。


5)ヘッドホン

英語では“headphones”。メガネと同様に、日本語では物全体を見て一つの物として扱っているけれど、英語では耳当ての部分に注目しているため、複数になります。

これは防寒用の耳当て(earmuffs)も同様です。


ちなみに色々調べていて気付いたことですが、ビキニ(bikini)は上下に分かれた物であるにもかかわらず、何故か単数扱いとなっていました(人によっては複数扱いするかもしれませんけれど)。



今回は色々な単語を挙げましたが、実際には使う機会の少ない単語もあると思います。

でも、ズボンは二股に分かれた部分に注目しているという、英語ならではの考え方が身に付けば、私としては十分だと思います。

今回は以上です。それではみなさん、See you.



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