英語でのちょっとした一言
以前、私は久矢君に、英語でのちょっとしたあいづちの表現を教えました。
その時、彼は
「どうもありがとう。Oh dear.って結構色んな意味があるんだね。僕も使いこなせるようにしておくよ。」
と、笑顔を浮かべながら言ってくれました。
それ以来、彼はすっかりあいづちの表現に興味を持つようになりました。
そして何か疑問に思う度に、私のところにやってきて
「ねえサキ、“How come?”ってどういう意味?」
「あのさ、『それだ!』って英語で何て言うの?」
「こないだTOFICのCDを聞いていて、“Be my guest.”って言っていたんだけど、これって『僕のお客さんになって。』という意味じゃないよね?」
と、質問をしてくるようになりました。
私としてはすることが増えてちょっと大変ではあるけれど、こうやって英語の興味を持ってくれることは嬉しいことです。
そしてその度に、私は笑顔で質問に答えてきました。
今回は、これまで久矢君に教えてきた英語でのちょっとした一言について挙げていきます。
会話や、映画の中でよく聞く表現だと思うので、ぜひ覚えておいて下さいね。
1)How come?
意味としては、“Why?”と同じだと考えていいです。
正確に言えば、ややくだけた言い方で、会話の中でよく使われます。
もちろんWhy?(またはWhy is that?)でもいいけれど、親しい仲で、話をする機会の多い人と会話をする場合では、こればかりでは相手からくどいと思われるかもしれません。
だからその時の気持ちなどで使い分けてみるといいかもしれないですね。
なお、私はレッスンで生徒さんと話す時、最初はWhy?だけで済ませているけれど、相手がHow come?を知っていると分かれば、こちらも積極的にを使うことにしています。
また、How come?はWhy?ではちょっときつい意味になりかねないと思った時に使うこともできますよ。
How come?は、この2語だけで済ませることもできますが、その後に文章を続けることもできます。
ただしその場合、意味は疑問文であっても、文章は疑問文になりませんので、そこがややこしいところです。
というのも、How come?はHow did it come that ~?を省略したもので、ここですでに疑問文が使われているので、that節以降の文章は通常の文章(肯定文または否定文)の形になってしまうんです。
使う時には間違えないようにしてくださいね。
例文
A: “I'm really sorry. I'm going to be late approx. 30 minutes.”
(本当にごめんなさい。30分程遅れてしまうの。)
B: “How come?”
(何で?)
・How come we didn't notice such an easy one?
(どうしてこんな簡単なことに気付かなかったんだろう?)
2)I've got it!
日本語の「それだ!」とか「分かった!」に該当する表現としては、まずこの“I've got it!”があります。
ここでは久矢君の質問に合わせて「!」をつけていますが、普通に「分かりました。」という場合であれば、普通の口調で“I've got it.”と言ってもOKです。
相手の言ったことで何かひらめいたり、答が分かった時に使いますよ。
「分かりました。」という意味では他にも“I see.”があります。
また、「それで思い出した。」という場合には“That reminds me.”という表現もあります。
3)That's it!
これも「それだ!」に該当する表現です。(もちろん「!」をつけずに、普通の口調で言う言い方もあります。)
That's it.は状況によって様々な意味になります。
私の経験では、
「それだ。」
「その調子。」
「以上。」(←相手にあれこれ言った後の締めくくりとして使います。That's all.とも言います。)
「あったまきた!」(←相手の言ったことに腹を立てた場合に使います。)
という意味で使ったことがあります。
前向きな口調で言った場合と、怒ったような口調で言った場合では、意味が全然違うので、使い分けに注意してくださいね。
4)Be my guest.
直訳すると確かに「私のお客になって。」だけれど、そこから転じて意味が変わっていき、今では“Yes, please.”のような意味合いになりました。
つまり、相手の言ったことを快く受け入れる場合に使われています。
日本語に直すと「遠慮なくどうぞ。」、「ご自由にどうぞ。」という意味になります。
例文
A: Can I take a coffee break?(一休みしてもいいですか?)
B: Be my guest.
A: Could you lend me your pen?(ペン貸してくれますか?)
B: Be my guest.
私が久矢君にこれらの表現を教えた後、彼は早速会話でHow come?や、I've got it.と言ってくるようになりました。
私自身、それを聞いていてとてもうれしくなりました。
彼はまだまだちょっとした一言について色々知りたいようで、その後も私に度々質問をしてきます。
もちろん私は喜んで答えています。
これからアイデアが集まってきたら、またこの場を借りて発表してみたいと思います。
今回は以上です。それでは皆さん、See you.