間違えやすい表現(1)
今回は久矢君、弥富さんは登場せず、私一人で進めていきたいと思います。
私がレッスンをしていて、生徒の人達が間違えてしまう確率が高い表現がいくつかあることに気がつきました。
今回からしばらくの間は、そのような表現や単語を挙げていきたいと思います。
ぜひこれらを学んで、英語で会話をする時に間違いを未然に防げるようにしてくださいね。
(作者もいくつかは実際に勘違いして覚えました。)
1)ありのままで
ヒット曲の影響で“Let it go.”がすっかり「ありのままで」と解釈されるようになりました。
英会話のレッスンでも、時々この表現を耳にすることがあります。
でも実際の英語では“Let it go.”は「私にかまわないで」、「私のことはほっといて」という意味です。
私は文脈で「ありのままで」という意味だと分かりますが、これを知らない人と会話をした場合や、海外ではほぼ間違いなく勘違いされるでしょう。
「ありのままで」は英語では“Let it be.”です。気をつけてくださいね。
とはいえ、もし曲のタイトルが「かまわないで」だったら、私達に与える印象や売り上げなどに響いていたかもしれないですけどね。
ちょっと余談ですが、たまに映画などで“Let me go.”と言うのを聞くことがあるかと思います。
これは「その手を離して」、「私に触らないで」という意味になります。
英会話ではまずこんな言葉は出てこないと思いますが、海外でもしかしたらこのような場面に遭遇してしまうかもしれません。
もし相手から言われた場合は、あなたが強く拒絶されていることになりますので、それ以上の深追いは禁物です。
2)~と戦う
私の経験ですが、スポーツの国際試合で「日本がドイツと戦った。」と言う意味で“Japan fought with Germany.”と言ったり、戦争などの争いで「A国がB国と戦う。」と言う意味で”A fights with B.”と言う人が多いような気がします。
でもこの”A fights with B”という表現は、AとBが味方どうしで、双方がタッグを組んで戦うという意味だと解釈する人が多いので、その場合は全く逆の意味になってしまいます。
AとBが敵どうし場合はwithではなく、againstを使います。
つまり、「日本がドイツと戦った。」は“Japan fought against Germany.”、「A国とB国が戦う。」は“A fights against B”となります。
一方、相手とけんか(口げんかも含む)をしたという場合はwithを使うので、実際のところ、fightの後の前置詞はちょっとややこしいのが現状です。
3)締め切りを守る
「締め切り」を英語で“deadline”と言いますが、「締め切りを守る」を英語で何というのかはなかなか難しいところです。
私の経験では、“keep the deadline”と言ってしまう生徒が多かったです。
これは、「約束を守る」が“keep the promise”なので、これと混同してしまったせいでしょう。
でも、「締め切りを守る」は英語で“meet the deadline”と言います。
日本人には本当にこれがこういう意味になるのと言いたくなるところですが(作者もこれを学んだ時そう思いました)、とにかく覚えてしまいましょう。
ちなみに「締め切りに間に合わない」、「締め切りに遅れる」という場合は“miss the deadline”となります。
なお、締め切りが複数ある場合は“meet deadlines”となります。
次回以降も、英会話でありがちな間違いについて書いていきたいと思います。
その間は久矢君、弥富さんが登場しませんが、その点はご了承ください。
それでは皆さん、See you.