notの来る位置
ある日、私が久矢君と英語でレッスンをした時のことです。
会話の中で、私達は次のようなやりとりをしました。
“Saki, do you think it's true?”
(サキ、これって本当のことだと思う?)
“No, I don't think so.”
(いいえ。私はそうは思いません。)
この後、私達は次のようなやり取りがありました。
“Saki, it seems it'll start raining outside.”
(サキ、外は雨が降り出しそうだよ。)
“Oh, I hope not.”
(あら、そうでなければいいけれど。)
このレッスンの最後に私が
“Do you have any questions?”
(何か質問はありますが?)
と問いかけると、久矢君は
“Yes. You said “I don't think so.” and then “I hope not.”,didn't you?”
(はい。“I don't think so.”の後に“I hope not.”って言いませんでした?)
と質問をしてきました。
私はいい所に気が付いたわねと思いながら、“Oh, yes.”と言いました。
私の経験では、“I don't think so.”とはよく言うけれど、“I don't hope so.”とは言ったことがないです。
実際、I hope so.の否定形はI hope not.です。
これは、I guess so.の否定形も同じで、I guess not.となります。
このように、英語ではnotをどの位置に付けるかに関しては注意が必要なことがあります。
というわけで、今回はそれについてまとめてみました。
日本語で「~でないと思う」と、「~だとは思わない」は大体同じ意味で、どちらでも使える表現です。
一方、英語ではこのような場合、否定語のnotを先に持ってきます。
ですから「これが本当ではないと思う。」を英語で言う場合
“I don't think it's true.”
と言います。
日本語を英語に直訳すると、notが後ろに来てしまいそうですが、間違えないようにしましょう。
なお、文章によってはnotを後ろに持ってくることもあります。
私の経験では、文頭がI wishやI'm sorry、I' m afraidの時に、notを後ろの文章に持ってきたことがあります。
例文
・I wish I hadn't said such an impolite one.”
(あんな失礼なことを言わなければ良かった。)
・I'm sorry I didn't make any phone calls.
(電話をしなかったことは謝ります。)
・I'm afraid I don't know.
(残念ですが、私では分かりません。)
他にnotの位置で注意が必要な表現として、used toとhad betterがあります。
used toの否定形はused not to とdidn't used toの2通りがあります。
前者は文章で、後者は会話の中でよく使われます。
例文
“She didn't used to study French.”
(彼女はかつてフランス語を勉強していなかった。)←今はしているという意味が含まれています。
had betterの否定形はhad better notです。
例文
“He had better not drink alcohol any more.”
(彼はこれ以上アルコール(要するにお酒)を飲まない方がよい。)←飲むとまずいことになるという意味が含まれています。
had not betterとは言いませんので、注意してくださいね。
なお、前回のレッスンで出てきましたが、had betterは「~する方がよい」と訳すことが多いと思うのですが、これでは誤解を招くことが多いです。
私の経験では「~すべきだ」、「~しないとまずいことになる」と訳すことが多いです。
復習も兼ねて、ここでもう一度出しておきました。
というわけで、今回は以上です。それでは皆さん、See you.