第九話 【宇宙の全て 神 俺達】
ちょっと雑になってきたかもしれません。
最近夜更かししすぎて頭がドッパアアンしてるのかもしれません。
まァそうであればいつの日か日中に改正しますんで。
嵐は来た時と同じように一瞬で過ぎていった。
いつだったか故郷に襲来したウィズと同じように。
そして、去り際も同じだった。
何やら意味深な台詞を吐きやがった。
「・・俺は、お前の敵でも味方でも無い。が、戦争関係者だ」
畜生。考えさせられる。こういうのは面倒だから嫌になってくる。
まぁ一応考えておかないと後々困るかもしれないから色々・・・・やってみる。
敵でも味方でも、か。なのに戦争関係者。
戦争ってのは勿論今起こってる虫対人のそれ(の筈)。
なら、必然とどちらかの味方につく筈だろう?
普通に考えれば奴は自分の種族、人間の味方で、つまりは俺の敵となる。
が、敵じゃないと言う。
なら、同種の奴等に何らかの嫌悪感を抱いており、人間撲滅に賛成している虫の味方で、つまりは俺の味方となる。
が、味方でも無いと言う。畜生。はっきりしない奴。
まさか適当にかっこつけて意味深なこと言って俺をラビリンスに・・・っつー雰囲気でも無かった。
もし奴が最後にあんなことを言わなければ、恐らく俺は奴が人間のリーダー的存在だと思ったことだろう。
故郷で何十人の人間を見てきた俺は、奴が抜群の性能だということを判っている。
奴はかなりの切れ者で、肉体的にも精神的にも物凄く強い。
直感かもしれないが、そう思った。
「・・・取り敢えず、飛びながら考えるか」
俺は地面に転がったリュックを拾い上げて、脚に括り付けると、飛び立った。
心なしか、以前より飛ぶスピードが落ちている気がする。
流石に宿敵種族の登場と別れはショックだった。当然だが。
これで奴との間に何らかの絆が出来てしまったのかもしれない。
恐らく、また俺たちは出会う。何の根拠も無い事実だ。
「・・・でも、出会いたくねぇな」
本音は喉から溢れ出る。同時に苦笑も溢れ出る。
やはり人間に対する嫌悪感は消えない。一生このまま。
多分それが自分にとっていいことなんだろうし、人間側からしてもその方がいいのかもしれない。
これもまた何の根拠も無い事実。
人間。
地球上で最も数の多い知的生物。
その上、デカい。
そもそも、この時点で差別だろ。
どうせなら皆同じ大きさ、能力にしてもらいたかった。
皆違って皆いい?戯言だ。
違うからこそこうやって差別が生まれる訳だ。
そりゃあ必然と。俺が人間の立場だったら確かに下の者は「下」と見て、差別するだろう。
これは全世界全生物に共通してると思う。
全て、この世を創った神がいけない。
神が悪い。
そもそも神がいるかどうかすら判らないことだが。
神が悪い。
どうせ世界を作るなら死神にでも任せた方がまだマシだったかもしれない。
神が悪い。
死神、死の世界なら皆敗北者で平等だ。
神が悪い。
誰が先に死んだとかじゃなくて、皆死んだ。五十歩百歩だ。
神が悪い。
それとも、神はこの世の全てを見ていて、俺等が最終的にどうなるかまで知っていて、結果が判って俺等を戦わせてるのか?
神が悪いのか?
神はそこまで偉い奴なのか?
神が悪いのか?
いくら神といえども流石に未来は判らなくて、人間と虫が戦うことなんて想定外だったのか?
神が悪いのか?
神は・・・・・・・何だ?
――――――神は、宇宙の全てか?―――――