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デニ◯ズでおやつ&早めの夕食

 3時すぎにようやく車に戻ることができた。

 ローリーさんの店の駐車場に停めてある。

 ああ、車にはステルスがかかっている。

 かけていないと、人だかりができるからだ。


 もうね、子猫が屋根にのぼって大騒動だ。

 おやつ時を過ぎてるから。

 お昼ごはんは早めに食べたし。


 車内に入ると、大急ぎで屋根から降りてきて、

 僕にまとわりつく。

 いつものように頭頂ラッシュだ。


 猫たちに『チュール』を用意する。

 街で猫用のお皿を買ってきたんだ。

 お皿を猫の分だけ一列に並べて、

 チュールを皿に盛り付けて、

 突撃する猫もきちんと並べていく。


「ウマウマウマ」


 という唸り声を聞きつつ、


「さて、今日はどうする?」


 とラグにデニ◯ズの画面を見せた。


 ラグは当初こそ僕と同じメニューを頼んでいた。

 今では要領がわかったみたいで、

 マ◯クのように自分でオーダーし始めた。

 ボタンも自分で押している。

 あ、ボタンは肉球登録が必要だ。


「おやつよりもな、腹がすいてんねん。『昼デ◯セットのな、『おろしハンバーグと牡蠣フライ』、『ベーコンとほうれん草』、それから『紅茶』にするわ」


 ラグは本当に大食いだ。

 それに加えて、街は魔素が薄いので

 お腹がすきやすいとラグは言う。


 それにしても、紅茶とか。

 猫舌じゃないのはわかった。

 ラグは猫やない、魔猫や、というんだけど。

 まあ、野草茶も熱いの飲んでるしね。


 それにラグはフォークとかもそうだけど、

 ちゃんとカップを持って紅茶を飲む。

 肉球の手袋で。

 おっさん座りしながら。


「んじゃ、僕は軽め、っと」


 僕も腹が減っていた。

 だから、ラグ同様ご飯をたべることにした。


 選んだのは『とろ~り卵とチーズのオムライス』。

 とろりとした厚みのある卵がふわふわで

 そこに濃厚なデミグラスソースとチーズがからむ。

 最近はメニューを迷ったら、これが定番。

 以前にも村人に配ったことがあり、大人気だ。


 正直、軽めとは言えないけど。

 でも、僕はこの世界に来てから大食いになった。

 かといって、太るわけでもない。

 やっぱり魔人だからだろうか。

 身体強化されて相応の食欲があるのかもしれない。


 正直、オムライスだけじゃ足りないんだけど、

 おやつも食べようか、と考えたのだ。

 おやつは本当に豪華だ。


「なんや、そのゴージャスなデザートは!」


 『イチゴのパルフェタワー』とかで

 特製のイチゴをふんだんに使ったパフェ。

 高さが30cm?ぐらいあるやつ。


「ワテも食べるで」


 いつもはチュールに夢中のラグも

 この見栄えには勝てないようで、同じものを注文。


 子猫たちの反応も凄かった。

 いつもはチュールでなんとかなるんだけど、

 というか、チュールまっしぐらなんだけど、

 今回はしつこく僕とラグにまとわりつくので

 根負けしてオーダーしてやった。

 そのままじゃ食べられないから、お皿に出して。

 5匹でひとつぐらいの割合で。


 中には頭がキーンとなってるやつもいる。

 白目をむいたり、うなり声をあげたりしている。

 まあ、それも修行のうちだ。

 

 前世だと猫用アイスが発売されている。

 猫にも安心な、とかで。

 少し過保護じゃないか、と思わなくもない。

 或いは、猫業界に振り回されてるんじゃないか。

 あれだよね、マナー講師が勝手にマナー作るやつ。

 

 まあ、よそんちの猫ちゃんは横に置いといて、

 うちの猫は魔猫。

 異世界の魔物でもちろん野生。

 ある程度大きくなったら独り立ちすることになる。


 あんまり猫可愛がりはできないのだ。

 まあ、してるんだけど。



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