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辛辣と罵倒 〜混ざり合う色〜

作者: ゴリラgorira

ぜひ楽しんでください。

僕は彼女よりもロースペックだ。

収入も低いし、イケメンでもない、モテないし…。

大企業で働き、次期部長候補。収入も高く、容姿端麗、品行方正。まさに高嶺の花といったような具合の彼女が僕と付き合ってくれるなんて、正直自分の妄想だと今でも思う。このことを知っているのは、親、彼女の親、自分の勤めている会社の社長さん、僕の親友ぐらいしかいない。こんなことが世に広まったら、僕は何をされてしまうのか。

でも、悩みはあっても今の自分の人生は順風満風のはずだ。



(二人は同棲しているということで話を進めていきます  彼女の名前は自己保管でよろしくです)

「今日は何時に帰ってくる?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 「何時でもいいでしょ、そんなの」


 「そ、そうだよね… 変な質問してごめん。」


 彼女は大きくためいきをつき家を出た。


 「やっぱこのままじゃいけないよな」  

  

  自然と声が出てしまった。


  そう思いながら、僕は家を出た。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

会社内



 最近は物騒だよな。空き巣も強盗も多い。こんなの最近はザラにある。どうかしているよ。

やっぱどこの会社もリストラしなきゃやっていけない世の中になったのか。それでも俺たちはこうして働けてる。いいことだな。



 友人の大山がまた変なことを言っている。しかしあながち間違いでもない。 某国の大企業の倒産から世界の景気は一気に悪い方向へと進んでいった。今では失業者も増え、空き巣や強盗なども多発している。政府は何をしているのだか。彼女の会社もその企業と密接な関係を持っていたために、社内は大混乱らしい。彼女は会社の中でも重役を任されており、この事態に対応しなくてはならない。遅くまで仕事をして帰って来るのにもそのような背景があるのだ。


 それでも、お前の彼女の会社、よくあそこまで立て直したな。一時は本当に倒産なんて噂もあったぜ。

 お前の彼女さんが大活躍なんて噂も、この界隈じゃよく聞くけどな。


 ちなみに大山も僕と彼女の関係性も知っている。彼とはもう、十数年の関わりがある。彼になら、と思い打ち明けた。


 「最近、彼女とうまくいってないんだ」

  

 不意にそんな言葉が出た。


 お、ついに俺を頼ってくれ流ようになったか。おじさん嬉しくて泣いちゃうぜ。

 

 「お前も俺もそこまで言ってないだろ」


 まあ、そんなことより、確かにお前さんの彼女はすげー人だ。さっき言った通り、会社の危機を救い、今じゃ会社ナンバー1の実力を手にした大物だぜ。そんな人だ、いろんなプレッシャーがのしかかっているかもしれないぞ。小さな生活の手助けとかしてみたらいいんじゃねえの。


 やっぱこいつはいいやつだな。モテるのはうざいけど。


 「あんがと」


 キーンコーンカーンコーン  昼休憩は終了です。


 よし 仕事に戻りますか。


 僕たちはデスクに戻り、また仕事に戻った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

17:00


 「すいません 今日は定時で帰らせていただきます」

  はーい。今日もありがとねー。


 やはりこの会社はとても理解があり、ホワイトな会社だな。そんなことを思いながら会社を出た。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



よし 今日は張り切るか。いつも外食に頼ってばかりいれないな。でも料理なんてしたことほぼねーな。

まあ 根性論でなんとかなるかな。そんな安易な考えのもと、料理を開始した。



痛っ! 「うわー、指切ったか  今日で何回目だよ」


僕の手はもう何箇所も手を切っている。切りすぎて慣れてきたよもう。



でももう少しで完成する。今日はthe和食ってゆうメニューだ。彼女も和食が好きだとか言ってたからきっと嬉しがって食べてくれるに違いないな!。早く帰ってこないかな〜。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

23:00


 ガチャ。



 「あ  おかえり 遅かったね」  僕はそう彼女に声をかける。



 「まだ起きてたの。 早く寝ればよかったのに」


 「今日は君の好きな和食を作ってみたんだ 楽しみにしててね」



 彼女は何も言わず、洗面所へと歩き出した。




 「美味しくない というか普通にまずいんだけど」



  不意にそんな言葉をかけられ、僕は固まった。



 「そこまで美味しくなかった?」  恐る恐るきくと、



 「味付けも、彩もどの観点から見ても0点だね 時間無駄にしたわ

  そんなに手を怪我して作ってもこれなんて、君の才能もたかが知れてるね

  もう寝るは  これに懲りたらもう料理をしようなんて思わない方が身のためじゃない」



 そこまで辛辣な言葉は想像もしていなかった。

 初めてここまでの敗北感  虚しさ  虚無感を感じた。











 そこからの関係性はどんどん悪化していった。


 僕は来る日も来る日も料理の練習を行い、彼女に見せてはまずいと言われ、しまいには才能ないんだからやめろよなんて強く言われてしまった。 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

1年記念日





 今日は1年記念日か、今日は絶対に彼女を喜ばせないとな。


そう思い朝早くから、手入れを行い、彼女に喜んでもらえるよう精一杯の努力をした。


「何回言えば気が済むの  私は食べないからね」



「頼むよ 今日は成功したはずなんだ」



僕がしつこく頼み続けたため、彼女も折れてくれた。しかしいざ食べれば



「こんなに何回も作って、まだこれなんてね  正直期待外れ」




やっぱり辛辣な言葉をかけられてしまった。



 「今日は会社で大きい案件があるから遅いよ」

 

 それだけ言って会社に向かおうとする彼女に


 「ちょっちょっと待ってよ、今日は」



 「なにもういいかげんうざいんだけど。そういうのマジで気持ち悪いよ。結局頑張っても何もできないんだから」



そう言って家を出てしまった。



















なんだよ  























なんなんだよ




























ふざけるなよ































ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな

ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな ふざけるな















なんだよそれ    心の奥にあったドス黒い何かが僕の心を飲み込んだ。













記念日も   俺の努力も   君への想いも  何もかも否定された。



でも、俺は彼女のことが好きなのか。いや好きなのか?

もうわからない。

こんな辛い目に遭ってまだ俺は彼女が… 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

畳みかける悪夢




………………………………今朝午前未明〇〇県〇〇市〇〇区で強盗事件がありました。すでに犯人は逮捕されており、身元も判明しております。

繰り返しお伝えします。今朝午前未明〇〇県〇〇市〇〇区で強盗事件がありました。すでに犯人は逮捕されており、身元も判明しております。






おいおい待てよ。この家僕の家じゃないか? いやそうだ。僕の家だ。


急いで両親に電話する……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。繋がらない。なんでだよ  なんで!僕は激昂した。  そのあとはどうなったんだ。ニュースをもう一回確認した。そこにはこう記されていた。































家に住んでいた夫婦二人は死亡が確認されました。後頭部を犯人によって強打されたのが原因だと思われます。

警察庁によると

「俺はxx会社にリストラされたんだ。もうどうしようもない。魔がさしてあの家に入ったんだ。そしたらあいつらがいたんだ。普段はあんなに静かなのに。誰もいないと思ったんだよ!だからあいつらを見た時思わず、そこらへんにあったもので殴ってしまった。死ぬとは思わなかったんだよ。ほんとうなんだ。」

と犯人は容疑を認め、釈明とも思えるようなことを述べたということです。



また僕の心にどす黒いものが込み上げてくる。


なんで俺だけ


なんで俺だけこんな目に


なんで俺だけこんな不幸に遭わなきゃいけないんだ


もう昔の自分には戻れなそうだ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここから少し彼女視点。


やっぱ最近は物騒だな。強盗 殺人 こんな事件は頻繁に起きてる。嫌な時代になったものだわ。


えっ、この人うちの会社にいたとか言ってるんだけど。ただでさえこの会社は厳しいんだから、ほんとやめてほしいわ。


事実私の会社は一時倒産寸前まで経営が傾いたけど、今ではそれ以上の成績を叩き出したわ。私が主導した、某国から、今急成長中の国に商売相手を変える大掛かりなプロジェクトも大きな成果を残し、会社も私も大きな成長を遂げられたわ。


でも、このプロジェクト以降、うちの会社の蛆虫どもが私に擦り寄ってくるし、会長からは自分の息子とのお見合いの話もくるし。ほんと最悪。私にはかわいい か・れ・し がいるんだから。あんな奴らリストラでもなんでもして蹴落としたいぐらいだわ。でもそんなこと表では言えないし、ストレス溜まるな〜。



速報です。家に住んでいた夫婦二人は死亡が確認されました。後頭部を犯人によって強打されたのが原因だと思われます。

警察庁によると

「俺はxx会社にリストラされたんだ。もうどうしようもない。魔がさしてあの家に入ったんだ。そしたらあいつらがいたんだ。普段はあんなに静かなのに。誰もいないと思ったんだよ!だからあいつらを見た時思わず、そこらへんにあったもので殴ってしまった。死ぬとは思わなかったんだよ。ほんとうなんだ。」

と犯人は容疑を認め、釈明とも思えるようなことを述べたということです。






あらかわいそうに。ご冥福をお祈りするわ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

彼氏視点に。


 おい、お前の顔色まさにゾンビ いやドラキュラ いや悪魔だぞ。

大山が何か言っている。

 おいって、お前大丈夫かよ。

うるさいな。

 おいって!

「うるさいな!!! 余計な心配しなくていいんだよ! 少し黙れよ」

思わず強い言葉が出てしまった。

「あっ、ごめ 違うんだ 本当に」

大山はとても驚いた顔でこちらをみていたが、いずれ声を和らげ優しく、声をかけてくれた。

なんか今日のお前 いつもの思って感じがしないぞ。ストレスはまあ溜まってるだろうけど。本当に辛くなったら俺に相談しろや。前みたいに。

いつもはあんなにもふざけた態度をとる大山がこんなにも僕の心を落ち着けてくれるなんて。

「大山 ありがとな ほんとにお前には助けられてるよ 今度なんかご馳走させてくれ」

おうよ あと俺彼女できた。

「タヒね」

やっぱこいつは変わらないな笑。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

でも、最近の俺はおかしい。まるでもう一人の俺が僕を乗っ取ろうとしているようなあの不快感と焦燥感。

すぐに苛立ちを覚えてしまう。精神科でも行こうか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

家に帰った



今は僕の心を優先してやらないと。


そうして僕は心療内科に行こうとしたが、


心の中の黒い渦がまた僕の心を渦巻いていく


大丈夫。俺なら勝てる。


(お前じゃ無理だ)


いいや、勝てる。


(今でさえもう俺に心を奪われそうだぞ。)

 

 なぜそうだと言えるんだ


(なぜって、俺はお前が生まれた時からずっとお前の中にいるんだ。お前のことならなんでも知ってる ほら今も動揺で心が大きく揺れてる)


なっ、どういうことだ


(それを教えたら面白くない)


おい 教えろよ!


(舐めるなよ小僧 ずっっと逃げて 息を潜めてきたお前には何もわからんさ 今のお前にその体はふさわしくない)


さっきからお前は何を言っているんだ


(もういい だったら強行突破だ お前がひたすら隠すその記憶 俺が引っ張り出してやるよ)


なっ やめろ やめてくれ やめるんだ やめてください お願いします 


(そう言って今日もお前は記憶を隠した あんな重要なことまで お前はぬりぃんだよ)


やめろ やめてくれ  僕が僕ではなくなりそうだ。 頭の中に無数の記憶が蘇る。


その瞬間僕の心は俺に支配された


「やっと俺に変わったか にしても久しぶりだなこっちは20年ぶりか?今回はしぶとかったな まあいいお前はそっちにいろ 俺がお前を        」


 ガチャ


ドアを開ける音がした。


さあご対面だ 高嶺の花。初対面ではないが初対面だな。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

彼女視点

仕事終わった〜。やっと家に帰れる。会社の問題も解決。仕事もひと段落。部長補佐にも昇進。うちの会社は完全実力主義。部長は独裁者。支店長は皇帝。本社幹部レベルはすでに神。社長、副社長レベルの重鎮ともなれば、それはもうGod of God.それ以下は埃カス程度。給料もそのラインで大きく溝があり、まさに帝国。

世間では本当に〇〇帝国なんて言われているぐらいだし。しかしそれもあながち間違いではなく日本の経済の中心はこの会社がトップの財閥であり、この会社に刃向かえるのは、海外の数社ぐらい。そしてあの忌々しき私たちの親会社であった奴らだ。こんなに大きな会社を子会社にする奴らもそれは世界に名を轟かす会社であり、世界の裏を取り仕切ってた。奴らの倒産で今は世界恐慌ならぬ、世は、まさに大暗黒時代。って感じ?(過去形)まぁ、今になってはもう私たちに吸収合併された会社だ。何も気にすることはない。でもあんたたちのおかげで私は昇進。今は独裁者の右腕でも、もう本社の幹部レベルへの昇進は決まったも同然だ。感謝の気持ちも少しはある。給料も鰻登り。長期休暇ももらえて人生最高の瞬間を過ごしている。少し彼とはうまくいっていないけど。でもこんな、自分で言うのはなんだけど高嶺の花を捨てるなんて、彼にはできないでしょ。きっとこの先私が優しくすれば、彼ともうまくいくはず。もしかしたら結婚もあり得る。いやきっと成し遂げる!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

彼氏視点に戻ります。

彼女が帰ってきた。

「遅かったね」

俺は彼女に声をかけた。

「うん、今日も遅くてごめんね でも明日からは君とゆっくり過ごせるよ 驚いたでしょ!」

いつもとは違いごきげんのようだ。

「なんかあったの?」

「あれ?言ってなかったっけ?私会社の一大プロジェクトを取り仕切って大成功させたの それが認められて昇進したんだよ。だからボーナスで長期休暇と会社の株もらったの」

そうか、そのために多くを犠牲にしたんだな

「それはよかったね!どんなプロジェクトだったの?」

それを聞かれ彼女の顔は少し歪んだ。

「それは内緒 君に言ってもわかんないんじゃないかな」

今完璧に論点ずらしたな。ならこっちからたたみかけようか。

「あっ、そうだ聞いてよ。最近僕の知り合いの人の会社がどんどん買収されているんだよね、みんなどこの会社に買収されたかも言わないし、ぜひ超エリートサラリーマンの君の意見を聞かせて欲しいな」

それを聞いて彼女の顔は誰がみてもわかるぐらいに歪んでいた。

「えっ、えっ う  うーんとね えっと その」

一気に崩れたな。案外柔かったな。なら一気に行くか。

「そうだ君の会社一気に成長したよね。前もすごかったけど、今はもう黄金時代みたいな感じ?やっぱ君がしてたプロジェクトが関係してるのかな」

「もっ もうよそうよ、ね!ほら私も疲れてるし、その話はとても興味深いから。ほら君がよく作ってくれたあの和食を食べてからね!もう一回話そうよ!」

もう苦し紛れって感じだな

「僕の和食をあんなにも貶しておいてよくゆうね そんなこと」

彼女の顔はとても驚いていた

「なんだよ なんか言ってよ ねえ 美味しくもないものをそんな褒められたって僕はち~~っとも嬉しくないな」

彼女はいった

「違うんだよ     ね! 違うの 本当においしかったよ 私のことを考えてくれていて、味付けや量にも配慮があったし」

「期待はずれ もうやめたら 才能ないね  君が全部僕にくれた言葉だよ」

「そ、それは 確かにイラついてて君の作ってくれたご飯をそんなに食べれていなかったけどさ でも本当に美味しかったんだよ。信じてよ!!」

「君は僕の作った品を覚えている?」

彼女の顔が一気に青ざめた

「あの その あれだよね、ご飯とお味噌汁と あと、あとはね」

「あとは?」

「あとは、       その」

「ねっ 出てこないじゃん つまり君は僕のご飯をおいしいと思っていんだよ。むしろまずいとも思ってた。

ね、その通りでしょ」

「なんか 君いつもの君じゃないよ  やっぱ違う いつもならそんな皮肉みたいなことは言わない。具合が悪いんでしょ?今日は私がつきっきりで看病してあげるからね!期待していいよ」

もういいや。俺はそう思い彼女を罵倒し始めた

「テメェ さっきから呑気なこと言ってんじゃねえよ!」

「エッ」

彼女の顔はもう驚きを隠せず、状況を飲み込めず酷い有様だ

「俺に嘘もつくし、罵倒もする、自分のためなら他を蹴り落とす。お前は最低の人間だよ」

彼女の目には無様な塩水が垂れていた

「もうわかってんだよ、俺の周りの人の会社が買収されるわけも、君の会社がどんどん大きくなって行く理由も

、全部知ってんだよ」

「そのせいでどれだけの人が不幸にあっているのか テメェ わかってんのか!」

彼女は怯えてしまいもういつもの威厳は彼女には残っていない

「俺もその一人だ お前のプロジェクトによって買収され、退職金もなしに会社を追い出され、何もかも失った人々は暴動に出た。その一人が俺の実家を強盗し、それに巻き込まれ俺の親も死んでいった」

彼女の表情からは今日一番の驚きが窺える

「お前のせいで俺の周り、俺自身不k」

彼女はその言葉を遮った

「それ以上言わないで!」

「わかりました…確かに全て私が悪かったです 私のせいで多くの人が不幸に遭い。しまいには君の家族にまで………………本当に反省しています  本当にごめんなさい」

「今更謝ってもらったって何も生まれない  今日はこれを言いたかったんだよ」


「あっ……………………………………………………………………………………………………………やめt」



「別れy」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そう言おうとした瞬間俺の心に白く純白な美しいものが落ちてきた


(もうやめろよ)


なんだお前、なぜ


(君が僕を守ろうとしてくれたこと いまはもうわかってる ありがとう でも僕はもう大丈夫 もう逃げたりも 自分を蔑むのも もう僕はやめるんだ)


でも、お前はきっとまた悲しむ  なら俺はあいつを


(確かにそれも一つの手段ではある でもそれをしたら、君も彼女と同じ過ちを繰り返すことになるよ 罵倒し、相手を貶め、自分のことしか考えずに、そんなのは傲慢だよ)


俺は何も言い返せなかった。


(でも僕のやり方だと昔の僕になるだけだよね)


俺は驚いた


(だから僕と君は一緒にこれからを歩んでいくんだ、この先ずっとさ)


僕は俺に手を差し伸べてきた


(ね!いい考えだろ)


その言葉を聞き、俺は僕の手を取った


純白の白とドス黒い黒が混ざり合っていく。


そこには綺麗な僕たちの色ができていた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「帰ってきたよ」


そこには泣きじゃくり僕にしがみつく、愛くるしい僕の彼女がいた


「もう大丈夫 迷惑かけてごめん」


そういうと彼女は目をまんまるくし、そして僕に抱きついてきた


「ごめんね 本当にごめんね 本当に」


「僕もごめんね 俺の両親が死んでしまったのも君のせいじゃない 本当に不幸だったんだ あいつが悪くて、君は悪くないよ 責任を押し付けてごめんね」


いい歳した大人が朝まで泣きじゃくり、ずっと抱きつき合いながら夜を越した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

1年後



俺たちは、婚約し今ではとても幸せな生活をおくっている。彼女は会社の幹部に昇進し、僕より稼いでいるから困っている。でも、もう俺は挫けないと決めたから。ちなみに僕は自分の会社の社長だよ。社長には贔屓にしてもらってるよ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そういえば君ってよく一人称がコロコロ変わるよね。



確かにね




なんでよ






それは








秘密さ








この作品をご覧いただき誠にありがとうございます。作者のゴリラgoriraです。

個人的にこの作品の終わり方はとても好きで皆さんにも共感していただけたら幸いです。

この作品は自分の夢がきっかけでできたものです。夢からここまで辿り着きとても感激しております。

もしよろしければ、この作品をいろいろな方に広めてくださると幸いです。

この度は本当にありがとうございました。

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