少しは変わる
ヒデキ (それは最高だな!)
フセブ かかったな。
(そうだお前の思う通りに書き換えてやるよ)
所詮どんだけカッコつけてもこいつも一人間自分の欲望には敵わないのさ。…!?
自分の意見に好意を抱いているのにもかかわらず
影縛りの魔法が解けないことにフセブは戸惑いを隠さずにいた。
ヒデキ(それは最高だけど…やっぱり却下だな)
フセブ(なせだ!?なぜお前の理想通りになるんだぞ!
これ以上いい事はないではないか?)
ヒデキ(確かになでも…それだとカナが悲しむだろ?)
フセブ
(は?カナが悲しむ?そんなのどうでもいいだろ!?
大体悲しむのは一瞬で後は、その記憶をなくすわけなんだから!!)
ヒデキ(俺は、俺が好きになった人の望まない事を
するぐらいなら死んだ方がマシだよ)
フセブ
…こいつは、この言葉を本気で言ってやがる。
その事は心が読める俺様自身が一番分かる。
今までこんな奴に出会したことがない。
いつも自分本意のことしか、考えていない人間
ばかりだった。なんなんだこいつは!?
(おい!最後のチャンスだ!この魔法を解け!
この魔法が解がない限りお前を間違いなく殺す。
それでもいいのか!?)
ヒデキ(いいよ。どうせ俺は脇役だからな。
お前に殺されようがユウキ達がこの世界を
救ってくれるさ。)
あと10秒くらいでダッシュポットは作動するかな
ユウキ(おい!もういいから俺たちを出せ!
そして3人ならなんとかなるから!
死んでもいいなんて言うなよ!)
2人の会話を聞いていたユウキがそう叫んだ。
ヒデキ(やだね…最後くらいカッコつけさせてよ。)
カナ(ヒデキ…)
ヒデキ(あ、最後に2人に言いたいことがあるわ。
いつもあり、いやまたな)
それを最後に言うと脱出ボットは無事に作動し
ヒデキ達の前から姿を消した。
それと同時に影縛りの魔法も解けた。
ヒデキ(ハァハァ…ハァ)
両膝をつき全ての力を出し切った。ヒデキの前に
フセブは、ゆっくりと歩んでいった。
フセブ(わからんな。本当にわからない。
なぜ、人のために命までかけられる?)
ヒデキ(大切な人の為なら、かけられるんじゃない)
フセブ(ふん。変な人間だ。お前に興味が湧いてきたが
約束通り殺さしてもらおう。)
ヒデキ(やっぱり…そうなる?)
あーあ本当殺されるよ。逃げようにも。今一歩も動けねぇもんな。死ぬまでに一度は彼女欲しかったな。
カナ…幸せにな。
そう思いヒデキは死を覚悟した。
フセブが右手を思いっきりあげ、殺そうとした瞬間
右手に何かの攻撃が与えられた。
フセブ(!?何者だ)
ロウ(ギリギリセーブと言ったところか)
そこには、ヒデキ、ユウキ、カナの先生にあたるロウが立っていた。
ヒデキ(ロウ先生!?なんでここに?)
ロウ(説明は後だ。今はこいつをどうにかしよう)
フセブ
流石にロウと一戦交えるとなると、こちらも
ただでは済まないな。ッチ
(おい。ここは引いてやる。だが次会った時は、
ヒデキ、お前を間違いなく殺すからな。)
そういうとフセブは、姿を消した。
ヒデキ(はぁー良かったぁ。生きてるわ俺)
ロウ(よく頑張ったな。ヒデキ。とりあえず帰ろうか)
今まであった緊張感が全てなくなり
安心と同時に体の疲労感が一気に出てきた。
ヒデキ(先生おんぶして…)
その様子をみてロウは笑い何も言わず
ヒデキをおんぶして国まで帰り着いた。
次の日目が覚めると
そこには、カナとユウキがいた。
カナ(やっと目をさました!
ユウキ!!ヒデキが目をさましたよ)
ユウキ(本当か!?おいヒデキ分かるか!大丈夫か?)
ヒデキ(うるさいなぁ。分かるよ。ちょっと静かにして)
ユウキ(ばか!こいつどんだけ俺たちが心配したと
思ってるんだよ!本当死んだのかと思った…)
そう言うとユウキとカナは泣き出した。
ヒデキ(誰が死ぬかよ。最後またなって言ったろう)
最後脱出ボットが作動する最後の瞬間ありがとうと
言いそうだったけどもそうすると本当に
最後になる気がして、強がりでまたなって言えたのが
今生きてる事に繋がったのかもな。
ヒデキ(大体カナを彼女にするまで俺は死ねません!)
ユウキ(なにを!?カナは俺の彼女なんだよ!
死んでもあげません!なぁ、カナ!)
カナ(うーん…今回ヒデキカッコよかったからなぁ
迷っちゃうなぁ)
と言いながらカナが笑うと
ユウキ(な!?…やっぱりヒデキお前は殺されれば
よかったのに…)
ヒデキ(いや、酷えなお前!)
とかなんとかこんな日常会話をする事で
俺は生きてる事を再認識した。
今回の件で俺は、一つランクを上げる事になった。
まぁ俺のランクが上がろうとも何もこの世界では
関係ないんだけどね。
でも、俺みたいな脇役がいることでユウキ達に
少なからず影響をもたらしてることも分かった。
それが、わかっただけでもこれからも頑張れる気がする。
自分がいること、いないことで世界は変わらず動くんだろうけども少なくともいる事によって少しは、未来が少しは、変わるんじゃないかな。
なんとか完結まで持って行きました。
文とかシナリオとか凄く下手くそで、本当に
小説をかく難しさを実感しました。
でもとりあえず…
自分の中で一つ完成出来たという
事実が少し自信にもなりました。
また色々な勉強をして、もっとこの物語、また違った
物語をもっと上手く書けるように頑張りたいと思います。