最悪の始まり
初めて小説で物を書きました。
主人公だけどその世界の中では、脇役の主人公。
そんな脇役の目線から物語を、お送りします。
どうか優しい目で見てください。お願いします。
「どうしたの今日?やけにイライラしてるように見えるけど」
そう俺に話しかけてきたのは、カナという女性だ。
「え?全然いつも通りだけど」
と答えると
「いや、お前は今日イライラしてる」
と追い討ちをかけてきたのは、ユウキという男性だ
「嘘!?そんなことないけどな」
いやそんなことあるのだ。
俺の名前はヒデキ。
今日の俺はイライラしてる。
なぜかって?それは昨日ある瞬間に出会したからだ。
それは、俺が夜中にたまたま起きてトイレに向かってる
途中だった。
「俺ずーとお前のことが好きだった。
俺と付き合ってくれ!。」
その声が聞こえてきた俺は、急いで物陰に隠れた。
そしてバレない様に様子を見るとそこにはカナがいた。
「いやちょっと待ってくれよ!
俺もカナが好きなんだよ!そんな、え?
何ユウキが勇気を出してるんだよ!」
そんなくだらない親父ギャグを思いつきながら
頼む!断ってくれと俺は両手を合わせ祈りながら
耳をすませた。
「私も好きだった」
その言葉を聞いた時に頭をハンマーで殴られるとは、
まさにこのことか。と思うくらいの衝撃を受け
めまいがしてきた。
なんとかめまいに耐えながら様子を伺うと
二人の唇が触れ合っていたのだ。
「あーあなんだよそれ…」
それからしばらく何も考えれず座りこんだ。
気がつくと二人は、その場からいなくなっていた。
「ッチ!!…なんだよ。今から大人の行為でも
するんですか!お互い好き同士だった
初めての夜はさぞ激しい事でしょうね!」
と自暴自棄になりながら
基地の外に向かった。
外に出てポケットからタバコを取り出し
吸い始めると悲しいことかな。
こんな時のタバコ上手いんだよな…
そう思えるくらいに脳みそが回復してくると
だんだんイライラしてきた。
今の俺たちの状況は、敵対国の潜入操作で秘密基地に潜伏
しているのだ。しかもその操作人員が俺とカナとユウキ
の3人!その状況で普通告白するかね!?
3人しかいないんだぞ!残された俺は?
だいたい告白するならどっちかの部屋でやれよ!
何を廊下でやっちゃてるの!もし俺に見られてたらとか
考えないの!もう「死んでしまえよ」とその様な不満が爆発し、もう一本タバコに火をつけた。
「あーやっぱ美味しいなタバコ」
お前だけだよ俺の味方は、とタバコに話かけ
そんな自分が馬鹿馬鹿しくなってその日は寝た。
その次の日二人の顔を見るだけでイライラ
していたので流石に勘付かれたかと思った。
ユウキ「なんだよヒデキ、なんでそんなイライラしてるの?」
「だからイライラしてねーよ!」といい俺は
たまらず部屋を出た。
だいたい少し考えればわかるだろ…あもしかして
分かっていながらあんなこと言ってきたのかな…
とか思いながら俺は部屋にこもった。
冷静に考えると確かにユウキは、カッコいいし、
優しい。しかも魔導師ランクは、Sだしな。
魔導師ランクというのは、我が国ロウ王国で
魔導師たちを今までの実績…また実力、知識全ての事を総合して決められるランクのことだ。ちなみにSてのは、1番上
次にA.B.C.Dまであるのだが、そこの一番上だ。
カナは、Aランク。え?お前はランクなんぼだよって?
Cだよ!下から2番目。なんでそのランクの
お前が潜入操作に入ってるかって?
それはだな、、、俺とユウキとカナは幼馴染みなの!
他のSとAランクの方々は、他の任務があって
いけなくて初めて組む。Bランクよりかは、気心しれてる
Cの俺をつけた方がスムーズにいくだらうと。
上の考え。
しかも今回は、敵対国の状況を見ればいいだけの
簡単な任務だから俺が選ばれたの!!
そんな誰に説明してるか分からない事を考えてると…
「コンコン、ガチャ」
とノックがあり部屋に入ってきたのは、カナだった。
正直今一番会いたくない…
今までは、会うたびに心が癒されるぐらい可愛らしくて
しかも性格が良いのだ。そんなカナに
俺はもう会った瞬間から一目惚れしていた。
そして今までは、会話をするのが凄く楽しかったはずなのに
今は、顔を見るのも辛い。
「どうしたの?」となんとか普通を装って聞いてみる。
すると
「あのね、ヒデキに報告があるんだけど」
あ、いやだ。聞きたくないと思った。
昨日の事を俺に話すんだとすぐにわかった。
「私、ユウキと付き合うことにしたの!」
昨日の出来事がワンチャン夢ではないのかと
どこかで思っていた俺にとどめをさしてきた。
「まじ!?そうなんだ!良かったぁ!おめでとう」
まるで今知ったかの様にそして心の底から
喜んでますよ!と今最大限にできる作り笑顔をし、
祝福をした。
「ありがとう。それで今日ヒデキがイライラしてたのって
もしかしてそのことかなと思って。昨日見られてたのかな
と思ったんだ。だからこっそり聞こうと思ってたら、ユウキ入ってきちゃって…それからすぐに出て行ってしまったから…」
その通り正解です。まさにそれにイライラしてました。
と思わず言いそうになったけど。わざわざ俺に報告してきて
しかも俺のイライラをずっと気にかけてくれるなんて
本当に優しいなと心の中で思いまた、その優しさが今は、
一番きついとも思った。
「いや、違うよ!今実は、気になる子がいるんだ。その子と
ちょっと昨日電話で喧嘩したんだよ!それでイライラして
しまってたの!ごめんごめん」
ととっさに作った嘘話を伝えると
「そうなんだ!相談ならいつでものるよ!」といつもの可愛い笑顔を俺に向けて部屋を出て行った。
…気になる子なんていません。僕は、物心ついた時から
あなたのことが好きでしたから。
相談もできません。その気になる子が、貴方ですから。
とまた、無限に湧いてくるむなしなを抑えながらポケットからタバコを取り出し、
「やっぱ上手いんだよなぁ」と噛み締めていると…
ドーーーン突然基地に鳴り響く音!
そして警戒アラートが鳴り響く。敵襲だ。
俺は急いで今の状況を調べると攻めてきた敵は一人。
ただその一人は、俺たちの国が最も危険人物と
恐れていたフセブという者だった。
こいつと出会った時は、戦おうと思うな。どう逃げるかだけを考えろと教え込まれてきた。だから俺たちは急いで緊急脱出ポットに向かった。
そしてなんとか脱出ポットまでたどり着いたのだが…