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もし、転生特典が作者との念話だったら。

作者: くりーん

短編は初めて書くのでメチャクソな駄文ですが、暇な方はどうぞ。


 「さあ、私の手札から一枚引いてください」


 そう告げられる。

 彼は数分前、日本で死亡した。

 それで転生することになり、その特典を今から決めようとしているところだ。

 彼はまだ余り現実を理解していないそぶりで、適当に右から三番目のカードを引く。そして、彼の特典はというと。


 「おめでとうございます!転生特典は作者との念話になりました!」


 ...は?(作者)


 「これはかなりチートな予感ですね。では!良い旅を!」


 おい、何で俺が主人公と念話しないといけないんだよ。



 







 『おい作者。よくも俺を殺してくれたな』


 あ、すんません。

 ...でもよく考えて欲しい。

 俺は異世界転生小説を書きたかっただけなんだ。

 つまりそれは誰かを犠牲にしなくてはいけなくて、それが偶然お前で――――


 『はぁ!?ふざけんなよ!交通事故に逢ってから最初の方ずっと意識あってめっちゃくちゃ痛かったんだからな!?後自分が死ぬって実感してみろよ!泣きたくなるからな!?』


 いや、その点は本当に申し訳ない。俺も反省して、次からは異世界転移系に変えたいと思います。


 『あぁ。マジでそうしてくれ。異世界に行けること自体は別に嫌な訳じゃねーし、寧ろカモンだし』


 そうか、お詫びにある程度の融通は利かせることにしよう。

 

 『お、マジでか。それなんてチートだよ。じゃあまずは早速ギルドの場所を教えてくれよ』


 おう、それなら手前の角左のすぐ右曲がって少ししたら着くよ。


 『おけ、サンキュな』


 今適当に設定を作ったとは言えない。

 ...んで、この町はどうだ?一応西洋っぽい雰囲気をイメージしてるんだが。


 『どうだって言われても、前海外旅行行ったときと同じような感じかな...お、見えてきた』


 そして、目の前に見えるは冒険者ギルド。

 そんな豪勢な佇まいというわけではないが、入るとそれなりに中が広いと感じさせる。


 『ちゃんと描写はやるんだな』


 ずっと会話が続くと違和感しかないからな。

 んなことよりちゃっちゃと登録済ませてくれ。こっちは短編書いてるから早めに終わらせたいんだよ。


 『なんだ、これ短編なのか...まあいいや早速登録しに行くぞ』

 

 そして、彼は冒険者登録を始める。

 俺と会話できるようになったからかわからないが、表情は転生直前なのに楽しそうにしている。

 気持ち悪ぃ。


 「おい!今気持ち悪いとか言っただろ!」


 「?急にどうしたんですか?」


 「あ、すみませんお気になさらず」


 彼は思わず声に出てしまったようで、受付の人がキョトンとした顔になる。

 その後は特に何事もなく、無事に登録は終了する。

 しかし、異世界生活での冒険者たちのファーストイメージは、見事急に叫び出す変人となるのだった。

 うぇーい恥掻いた恥掻いたー。


 『殺すぞ』


 いや、マジすんません。


 「はぁ、まあこうなっては仕方ないな。今のことは忘れて何か簡単な討伐依頼でも頼んでみるか」


 そして、掲示板の中から手頃なものはないかと探し出す。

 すると、スライムの討伐依頼を発見する。

 恐らく無難にいくならこれだろうと、そのままスライムの討伐依頼を選ぶ。

 俺的には短編だし安全を行くのではなくてここは冒険して欲しかった。

 まあいいや、書き換えておこう。


 「あれ?何で俺ドラゴンの討伐クエストなんて受注したんだ?...は!?ドラゴン!?」


 こいつ、気付きやがった。


 『おい!?お前これ洒落になんねぇよ!どうしてくれんだよ!』


 ん?やっぱ主人公はギャグセンが必要不可欠だからな

 

 『いや死ぬ!これ死ぬから!』

 

 まあ、んなことしらないから。

 取り敢えず行ってみろよ。どうせもう受注したんだからな。

 違約金払う金もないだろ?


 『クソ野郎だな』


 そして、彼はしょうがなくドラゴンの討伐へ行くことになった。

 最初はウザいけどチートだから...と思っていたようだが、今はもはや泣きたいぐらい要らない特典だったとこの特典を引いたことに後悔しているようだ。


 ゴァァァァァ!!


 耳をつんざくような咆哮が荒野全体に響き渡る。

 それを見て彼はすべてを悟った表情になる。

 

 「よし、転生したら作者ぶっ殺そう」


大分物騒なことを呟いている。

 なんかこのままだと俺の命が奪われそうなので、少しばかり弄らせて貰うとしよう。


 「あぁ、景色が全てスローモーションに見えるな...ははっこれが走馬灯ってやつなのか...ってマジでスローだな」


 ドラゴンの目付きが変わった。どうやら彼を新たな敵として認識したらしい。

 大きく息を吸い込むと、一直線に光線を吐いてきた。

 しかし、彼は冷静に蹴りで弾き返す。

 

 「やっば。スー○ーサイヤ人になった気分だ」


 よし、お前掌をドラゴンに向けてみろ。

 そう言うと、そのまま彼は掌を向ける。

 響く轟音。辺りは殺人的な光で包まれる。


 「...」


 光が収まると、ドラゴンは消え去り、荒野には彼ただ一人となっていた。

 すごいね、唖然としてるよ。


 「特典やベーな」


 当たり前だろ。なんたって俺が何でもできるんだからな。

 完全なご都合主義だよ。


 『成る程な。長編だと確実にエタるから短編にしたと』


 それを言うなよ。

 俺だって本当は長編でやりたかったんだよ。

 だけど他のも書いてるしな...


 『ほーん。まあなんだかんだ感謝だわ。結果的には初期レベルで大金とドラゴンの素材が手に入ったわけだし』


 おう、それはよかった。

 ん?てことは俺がお前を巻き込んだのもチャラになったり...


 『それはない』

 







 ですよねー。

そんな感じでした。

なんというか、完成度が若干アレな気がしますが、取り敢えず出すだけ出してみようと思って出してみました。

読んでくださりありがとうございます。

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