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震えたのは風が冷たいせいじゃない。

 

 冷たい風に白いカーテンが揺れ、(うつむ)いて上気する頬や縮めた肩を叩く。

 窓の外、直ぐ側で何かを探し回る(せわ)しなく乱暴な足音に身を(すく)ませる。

 己を教室に引っ張り上げカーテンを巻き付けた腕が、怯える体を守る様に抱き寄せた。ハッと息を呑めば、耳元に優しい声が吹き込まれる。

 沸騰しそうだ。

 静かに、と言われても心臓がうるさい。

 互いの体温も呼気も感じる距離で息を殺す時間は、とても長く感じた。

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