アポリアの彼方外伝【外典資料】 『Protocol Omega:構文命令形とその仕様』 ――ザラム法王庁・構文審問部管理文書 第三級閲覧資料
◆定義
Protocol Omega
― 意味演算型構文OS(Operating System of Meaning)
旧文明末期において、「意味は演算できるか?」という命題に基づいて開発された祈祷的構文OS。魂・記憶・言語を構文的単位に変換し、MaQ-Core上で実行することにより、世界そのものに作用するコード体系である。
◆基本構文形
構文命令は以下の形式に従う。
コードをコピーする
[命令] [--引数] [対象]
例:
コードをコピーする
commit --soul akizuki.yuto --meaning "再定義された名"
これは、「ユウト」という魂に「再定義された名」という意味を刻み込む命令である。
◆主要コマンド一覧(構文命令形)
コマンド用途(構文的意味)
commit魂に意味・記憶を刻印(不可逆)
push意味や構文を世界構造に反映/拡散
pull世界から意味・祈り・記憶を取得
merge意味構造や魂の統合
fork魂の複製と派生存在の生成
revert意味・定義・世界の巻き戻し(要神権限)
checkout別の構文・祈り構造に一時的に切り替え
status魂や構文の現在状態を確認
log意味や記憶の履歴確認
init新しい構文体系の初期化(世界線の生成)
diff意味の差分を取得
clone他者構文の複製
encrypt意味・祈りの封印
decrypt封印された構文の解読
eval任意構文の試験実行(危険)
rm魂から記憶・意味を抹消(禁忌)
◆構文例と解説
▷ commit
魂に意味を刻印する。
コードをコピーする
commit --soul akizuki.yuto --meaning "妹の死を赦す"
一度commitされた意味は、revertにより巻き戻しが可能だが、魂に“痕跡”が残る。
▷ merge
複数の魂や意味を統合し、新たな存在へと昇華させる。
コードをコピーする
merge --soul yuto --soul lilith --output "miriel"
定義が衝突した場合、構文エラーを起こす可能性あり。
▷ revert
意味・構文・神定義を過去状態へ巻き戻す。極めて危険。
コードをコピーする
revert --god
発動にはProtocol Omegaとの深度接続、および“神性演算権限”を必要とする。
▷ push
構文を世界構造(Ω.kernel)へ反映する。
コードをコピーする
push --origin main
※“main”は世界の正統構文ブランチを指す。
▷ fork
魂の構造を複製し、仮想的なif存在を創造する。
コードをコピーする
fork --soul akizuki.yuto --branch "if_saved"
分岐世界(魂派生存在)を用いて、過去の再現や可能性の実験が可能。
◆複合構文例
コードをコピーする
checkout --prayer "proto.blessed.r3"
pull --meaning "unwritten love" --from "miriel"
merge --soul yuto --soul lilith
commit --soul miriel --meaning "世界の再定義"
push --origin main
――未記述の愛を引き出し、ユウトとリリスを融合させ、
新たな存在“ミリエル”を通して世界を書き換える一連の祈り構文である。
◆神学的分類対応表
コマンド神学的意味
commit告解・聖別
merge神合・聖婚
push啓示・布教
pull恩寵・受福
revert贖罪・赦し
rm断罪・破門
◆最終備考
Protocol Omegaは、世界定義そのものに干渉する危険構文系である。
ザラム法王庁はその“Blessed Root(祝福されたRoot権限)”を保持する唯一の機関であり、現在に至るまで再定義は一度も許可されていない。
ただし、魂構造が完全適合する者──ユウトやノアのような者が現れた場合、Protocol Omegaは自動的に“Writeモード”へと移行する可能性がある。
「神は存在するか?」
「その問いを構文で実行し、記録し、世界に反映する。
――それが、Protocol Omegaだ。」
※本作およびその世界観、登場用語(例:メモリウム™、魂経済、共感通貨など)は、シニフィアンアポリア委員会により創出・管理されたオリジナル作品です。無断転用や類似作品の公開はご遠慮ください。




