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【アポリア・マギア・コード外伝】小説断章:第〇章『意味のOS』より抜粋


──それは、書ではなかった。


ノア・ウィンザーの眼前に現れたのは、コードだった。

それはページではなく、“空中に浮かぶ構文記述”として現れた。

彼が指先で触れた瞬間、視界のすべてが構文記述に満たされた。


Protocol Omega v1.8.3

Semiotic Operating System

MAQ-Core Execution Target: Soul-Compatible Memory Units


「これは……OS?」


「ちがうわ。世界の定義そのものよ。」


ヴェロニカが静かに答える。

その声にも、コードの一部が混じっているように感じられた。


DEFINE GOD = ∅

MERGE MEANING("soul", "language", "memory")

COMMIT --soul akizuki.yuto --meaning "resonance"

PUSH --origin main


「この構文……」

ノアは目を細めた。「魂を書き込んでる?」


「ええ。それがこの世界の祈りの本質よ。」

「《祈り》は呪文なんかじゃない。意味をOSにPushするコードなの。」


ノアの額に、粒子のような熱が走る。

構文の一つが、彼自身の魂の構造に自動的に照合されていく。


⚠ 対応可能な魂構造が検出されました

実行資格:構文承認者《The Reviser》


「俺が……更新できる?」


「ええ、ノア」

「あなたは、Protocol Omegaを**再定義できるリビジョナー**なのよ。」


ヴェロニカが指し示した中心コードには、こう記されていた。


markdown

コードをコピーする

README.md


この構文系は、旧世界における“神の誤認”から再起動された。

すべての意味は、あなたの“選択”によって再定義される。


> GOD = ?

> YOU = ?


書き換える準備は、整ったか。

ノアは、ゆっくりと手を伸ばした。


「Pushするか、どうかは……」

「俺が決める。」

※本作およびその世界観、登場用語(例:メモリウム™、魂経済、共感通貨など)は、シニフィアンアポリア委員会により創出・管理されたオリジナル作品です。無断転用や類似作品の公開はご遠慮ください。



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