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クロと旅を。  作者: 春野蒼
11/16

11.キラキラ

「クロ、こっちのスープいい匂いがするよ。頼もう!」


いい匂いをさせていたスープの屋台により、スープを2つ購入。

クロはあまりスープは飲まないので、ひとまず1杯ずつ。

クロもペロペロと舐めながら飲んでいる。


「いただきます。

 野菜の甘味と塩味のあっさりスープだけど、串焼きを食べた後だとちょうどいい感じ。

 くたっとした葉野菜と人参っぽい野菜がいい味出してる。」


スープを飲んで人心地付いた。


「クロはまだ食べたりないよね?宿に戻って昨日のお肉で何か作ってもらう?

 それとも他にも屋台見て回る?」


「にゃあ~あ!」


「うん?宿に戻るでいい?」


「にゃ!」


戻るというので、来た道をちょっと引き返す。

歩くことしばし。

宿に到着。


「おかえりなさいませ!」


「ただいま戻りました!まだ食堂空いてますか?」


「はい!空いてますよ!お席にご案内しますね!」


席に案内してもらい注文へ。

「クロ、昨日はステーキを食べたから、今日はシェフのおまかせで注文してもいい?」


「にゃ!」


「そういうことなので、魔牛をシェフのおまかせで調理お願いしてもいいですか?」


「はい、承りました!楽しみに待っていてくださいね~!」


待つことしばし、、、。


「お待たせしました!魔牛のパイ包みになります!」


大きなパイ包みがお皿のど真ん中に乗っている。

クロの分を見ると食べやすいようにカットされている。

クロと目がパチッと合い、「いただきます!」

を合図に一緒に食べ始めた。


ナイフがスッと通り切ると、肉の断面がピンク色をしている。

絶妙な火の通り加減。

ちょっとフォークで肉を軽く押すと肉汁があふれ出す。

茶色いソースをつけてパクッ!


「ん゛~~!!おいひい!

 ちょっと甘めのソースとパイ生地、それとお肉の旨味が合わさって、めちゃくちゃおいしい!!」


一切れ一切れ味わって食べる。


ん?膝が誰かに揺さぶられた。

見るとクロが私の膝に前脚を置いて皿を見ている。

どうやらおかわりの催促らしい。


「今、注文するから待っててね。ちなみにあとどれくらい入りそう?」


「な~お!」


「ん?たくさん食べれる?」


「にゃっ!」


「じゃあ多めに注文しよっか」


クロのおかわりを注文し、再び食事を再開しようとしたところ

クロのジトーっとした視線が!


「クロ、これ私のだからね。おかわり来るまで待てるよね。」


ぷいっとそっぽを向いて皿をペロペロ舐め始めた。


「クロ、我慢できて偉いね。」


「にーっ」


その後クロが計4皿おかわりし昼食を終えた。

今回も料理をしてもらったので支払いを済ませ、また外にでかける。


今朝教えてもらったミラー魔道具店へ行く!


手鏡のマークの看板に魔道具店と書いてある。


「カランカラン」

ドアを開け中へ入る。


壁沿いに魔道具らしきものがギッシリ陳列されている。


宝石のような魔石がガラスに嵌っていて綺麗なものや機械的なもの色々ある。


「いらっしゃい。何をお探しで」


「魔法鞄を見に来ました。」


「魔法鞄ね。まあ色々あるから好きに見てってよ。」

と初老に差し掛かった男性がフレンドリーに魔法鞄が陳列されている棚まで案内してくれた。


「色々あるんだねぇ。お家一個入るものからスーツケース1個分しか入らないもの。おしゃれな女性が持ってそうなデザインからいかにも冒険者が持ってそうな革製のバッグまで色々。う〜ん。どれも良さそうなのは高いな!」


「クロ。クロはどの魔法鞄がいいと思う?」


クロが鼻で示した先に1つの鞄がある。

キラキラした5センチほどのクリスタル、サンキャッチャーに似たものがチャームとしてついているものだった。

スペックは、中に入れた物の時間が停止する機能付きで、容量は部屋1つ分。

お値段なんと12000ダル!


「えぇ~と、12000ダルだから約120万円か。今の手持ちじゃとてもじゃないけど無理だね、、、。」


「にゃう~ん、、」


キラキラするクリスタルをちょっと物欲しげに見ているクロ。


「すみません、この鞄についているクリスタルなんですけど、これ単品で売ってたりしますか?」


「あ~それかい。それは装飾品に見えるだろう?だがそれも魔法鞄の機能の一部でね。

 それに魔力を登録すると鞄が登録したもの以外に使えない仕組みになっているんだ。

 一応鞄の方にも魔力登録できるからそのチャームをなくしてもなんとかなるんだが。」


「そうなんですね、教えていただきありがとうございます。

 ちなみにこのキラキラしたチャームに似たものってあったりしますか?」


「似たものならあるよ。これなんてどうだろう?」


それは其々ピンク色、青色をしたクリスタルでどちらも先ほどのチャームに負けないほどキラキラしている。


「綺麗な色ですね。クロ、これはどう?」


ぷいっとそっぽを向かれた。どうやらお気に召さないらしい。


「すみません、どうやらこれじゃなかったようです。」


「あ~、いいさ。君はあっちのが気に入ったんだね。」

とクロに目線を合わせ話しかける店主。


「、、、そうみたいですね。」


「この店にはあれ以外にも色々あるし、他にも気に入るものもあるかもしれないから

 ゆっくり探すといいよ。」


「はい!まだ火を起こす道具やその他野営で役立ちそうな物も見たいので

 色々見させていただきますね。」


「そうか。まだ客も来ないし、よかったら続きを案内させてくれないかな?」


「はい!」


そうして野営に必要な魔物除けや火起こしの道具や灯り等を買った。それと悩みに悩み、約1.5畳分収納できる小さな魔法鞄も買った。


「あの、テントや寝袋、調理器具でいいお店ご存じないですか?

 それとおいしいお菓子屋さんも。」


「それなら地図を書いてあげよう。ちなみにお菓子は妻おすすめの店だから

 絶対にはずれはないぞ!」

と朗らかに笑いながら言う。


地図をもらいお礼を言って、どんなお菓子があるか楽しみにしながら店を後にした。

サンキャッチャーとは、太陽の光を集めて周囲に虹のような七色の光をキラキラ反射させる物のことです。

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