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3.ラインハルト・ミューズガルド




「あ、貴方は........」


「.........怪我は?」


「え?」


「怪我はないか?」



謎のイケメンは剣をしまいながら僕に問いかける。


僕を助けてくれたし、優しい人なのか、な?



「は、はい!大丈夫ですっぃた.......!」



無事を示そうと思い慌てて立ち上がるが先ほど躓いた時に足を捻ったようで思わず声に出る。



「見せてみろ」


「え⁉︎あ、いやっこれくらいなら大丈夫です!問題なく歩けますし...」



フードを被り直しこちらに近づく謎のイケメンに手を横に振りながらその場で歩いてみせる。



「そうか.......だが、近くの集落までかなり距離がある。少し見せてくれ」


「はい...ありがとうございます」



靴を脱ぎ、触診してもらう。


人に足を触られるのってなんだか恥ずかしいな......。しかもこんなイケメンだし...。


お兄さんはしばらく触った後、僕に手を貸して立ち上がらせる。



「まだ軽傷なようだがここは道が険しい。......貴方はどこからきたんだ?」


「あ、え~っと......お兄さんと日本語通じてるけど此処って日本なのかな?いや、でもこのゴブリンたちもいるし...異世界とか?」



お兄さんの問いかけにうまく答えられず、小声でぶつぶつと独り言を呟く。



「日本?まさか地球から来たのか⁉︎」


「え、お兄さん日本のこと知ってるの?」



お兄さんが驚いた様子で僕の肩を掴む。


かなりの力で掴まれたため顔を顰めると慌てて離し、少し息を吐いた。



「そうか、だから俺を......。いや、説明が先か。....申し遅れました、俺っ..いや、私の名はラインハルト・ミューズガルドと申します」


「え、あっ僕は青原一樹と言います。....えっと、敬語...じゃなくても大丈夫ですよ?」



慌てて敬語に直すお兄さん、ラインハルトさんにそう伝える。


それを聞くとお兄さんはほっとしたように息を吐いた。



「そう言ってくれて助かる。敬語は苦手なのでな...。何から説明しようか」


「えっと、ここは何処なんですか?」


「此処はファルデマー王国とグリべヴァ帝国の国境にある森林だ。普段は国境に駐在している両国の兵士がこの辺りの魔物は借り尽くしているはずなんだが...。間に合ってよかったよ」


「ラインハルトさんは兵隊さんなんですか?」


「いや、俺は冒険者だ。此処には偶然立ち寄ったんだが........運が良かったよ」


「そうですね、ラインハルトさんがいなかったら僕は今頃...」



もしもの未来を想像して身震いする。


本当に良かった。ラインハルトさんに感謝しないと。



「この辺りにいたら国境兵たちにとやかく言われかねない。話は歩きながらしよう」


「はい!」



差し出された手を支えにしながら森の中を歩く。


ひとまず彼についていけば安心、なのかな?











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