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月夜の光
氷のつぶてが枝垂れ桜のように降り注ぐ。
黄金郷の下品なほどの輝きの中で、白く輝いた。
その中心に月の化け物は未だに健在。
効果はなかったということですか。
ペルシャが眉間に皺を寄せて睨む。
ペルシャは次の一手を決め兼ねていた。
このドレスの性能を活かした魔法を使ったとして、今みたいに防がれたら自分はまう何も出来なくなる。
「……ペルシャ?」
私自身は魔法に秀でてるわけじゃないけど、月の化け物に何が出来るかを探す。
グロリアスのローブに手をかざすと、『月夜の光』を手にしていた。
全てダメ元で行くっきゃない!