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グロリアスのローブ
大精霊の霊魂のおかげで、倒れていた仲間たちは動けはしないものの、だいぶ体力を回復できたんじゃないかな。
立ち上がろうとする皆にギョッとする。
「ちょっと!立上んないでよ!休んでて!」
私が怒っても、聞こえなかったかのようにヨロヨロと立ち上がる。
神父は涙を流しながら。グロリアスは目をつぶり明らかに痛みをこらえてる。
「そんなんになってまで助けて欲しくないよ!」
「勘違いしてるな」
「え?」
グロリアスは私に寄ってきて、真っ黒なローブを脱いで渡してくる。
見ただけで分かる。
錬金術でできた代物だ。それもかなりの高品質。
「それは『俺』の道具も使える様になる。言われた通りに俺はするさ。限界だ、子守りでもするよ」
「グロリアス……」